2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ミント/ハッカ属Mentha2 ハッカとmint/Menthaの語源/アップルミント/ヒメハッカ(シソ目第二十回/シソ科第十五回) mintは,もとをたどればギリシャ語 minthē(ハーブのミントに変身させられたニンフとして擬人化された名称)由来」 魅力的なハーブであるアップルミントは観賞用/グランドカバーとして広く利用され,葉は料理用ハーブとして,ミントティー等に用いられます. ヒメハッカの学名はMentha japonica.原産国である日本に由来.北海道と本州の固有種で準絶滅危惧種.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第二十回/シソ科第十五回 ミント/ハッカ属Mentha2 前回は,ハッカ属の植物として,代表的な3種,ニホンハッカ,スペアミント,ペパーミントを取り上げました. https://yachikusakusaki.ha…

浜木綿の蕾が一つ,見事に開きました.鎌倉おんめ様(大巧寺)の浜木綿です. み熊野の浦の浜木綿いはずとも思ふ心の数を知らなむ 源実朝  もろかりし妻のいのちをおもひおれば浜木綿の花に虹のいきほふ 川田順  夕立の雨をしのぎて浜木綿のつぼみ持てる茎ふとぶとと伸ぶ 植松壽樹  はまゆふのそよがぬ闇の汝を抱き盗人のごと汗ばみにけり 高野公彦

このところ,毎晩通るおんめ様(鎌倉大巧寺)には浜木綿があります.今年は三つの蕾がつきましたが,一つは咲き終わり,残りは二つ. そして,今日通りがかったとき,一つのはまだ蕾のままでしたが--- 一つが見事に開きました! 浜木綿の語源は,「浜に咲く…

ミント/ハッカ属Mentha1ニホンハッカ,スペアミント,ペパーミント(シソ目第十九回/シソ科第十四回) ニホンハッカはメントールの生産で,長い間主役を果たしてきた品種.調理等でペパーミントとスペアミントのどちらを選ぶかは,個人の好みと,料理に与えるインパクトによります.スペアミントは,ほのかな甘い香り・爽やかさがあります.ペパーミントはしっかりとした強い香りと味を誇ります.スペアミントにはメントールが含まれず,カルボンが主成分.ペパーミントには,メントールが精油の40%以上含まれています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十九回/シソ科第十四回 ミント/ハッカ属Mentha1 英語のmintミントは,ハッカ属Menthaの総称として用いられ,日本でもおなじみの言葉です.以前はハッカという言葉が一般的でしたが--. …

サルビア属(アキギリ属)2 花を楽しむ園芸品種(シソ目第十八回/シソ科第十三回)  園芸用にサルビアの様々な品種が栽培されるようになったのは,欧米でもかなり遅く,日本では昭和になってから.日本でよく見かける品種は欧米でも人気のようですが,日本独自のカタカナ名があるので注意する必要がありそうです.例えば,メドーセイジ,チェリーセージやアメジストセージは,別の名前で呼ばれています.欧米で人気があると思われる園芸品種の画像を集めてみました.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十八回/シソ科第十三回 サルビア属(アキギリ属)2 花を楽しむ園芸品種 サルビア属の和名はアキギリ属.日本の在来種アキギリに因んだ名前ですから,大事にしたいと思いつつ--- https://j…

サルビア属(アキギリ属)1 料理に使われるセージ・チア/危険なサルビア(シソ目第十七回/シソ科第十二回) サルビア属には,セージ・ローズマリー以外にも食用になる植物種があります.スパニッシュセージ,グリークセージは,セージの代わりに用いられたり,精油用に栽培されたりしています.先コロンブス期に広く利用されていたチアは,近年,代替作物や健康食品として注目されています.サルビア・ディヴィノルムには強力な精神作用あり,「合法的な」幻覚剤として使用する人が増え,日本,欧米で薬物規制の対象となっています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十七回/シソ科第十二回 サルビア属(アキギリ属)1 料理に使われるセージ・チア/危険なサルビア 昨日取り上げたSalvia officinalis(common sage,一般的にセージと呼ばれる)は,料理…

セージ(シソ目第十六回/シソ科第十一回) Salvia officinalisは,欧米の料理に欠かせないハーブ. 花壇用とされるサルビア(イタリア語/ラテン語)の仲間です.サルビアの英語がセージ.特定するためにはcommon sageと呼びます.欧米の,特にギリシャ料理,イタリア料理には欠かせないハーブで,ソーセージ,鶏肉,魚の味付けに使われます.仔牛サルティンボッカやパスタ,ニョッキには,葉丸ごとカリカリにして用います.セージはローズマリーに似た,力強く支配的な風味を持ちます.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十六回/シソ科第十一回. セージ(Salvia officinalis, the common sage) https://en.wikipedia.org/wiki/Salvia_officinalis 茎葉はビロード状の白色軟毛に覆われています. 花もとても…

ローズマリー(シソ目第十五回/シソ科第十回) フランス料理地中海料理を中心に多様な使い方があります.ブーゲガルニ,エルドプロヴァンスのハーブとして.子羊や野菜のロースト/様々な地中海料理のブレンドシーズニングとして.パンにトッピング---- 名前はラテン語のros(「露」)とmarinus(「海に属する」)に由来します.以前のRosmarinus(属)は最近Salvia(属)に統合されました.マコーミックの解説文がとてもまとまっていたので,DeepL 翻訳して転載します.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十五回/シソ科第十回. ローズマリー Google ローズマリー 花 日本人にもよく知られるようになったローズマリー. 植物として育てたことはありますが,ハーブとしての使い方が私はまだよ…

むくげ・おんめ様の花  おんめさま(大巧寺)では,花の少ないこの時期でもいくつもの花に出会います.ユウスゲ,ハナトラノオ,オカトラノオ,オミナエシ,シュウメイギク---.一番目立っているのがムクゲ.ピンク,白,一重八重と多様な花が秋まで楽しめます. 薮原に,むくげの花のさきたるが よそ目さびしき 夕ぐれを行く 釈迢空  花終る百日紅(ひゃくじつこう)としろたへの木槿(むくげ)と見えて朝ごとの窓 遠山光恵

夕方,おんめ様(鎌倉大巧寺)の小径を歩いてきました. 7月初めにすでに咲いていたユウスゲ.まだ花を付けていてくれました.趣と気品のある花です. ハナトラノオとオカトラノオ. 「虎の尾」の名前がついているので,近縁の種と思っていましたが,かなり…

大暑 今日から約15日間は,二十四節気の一つ「大暑」.二十四節気に「中暑」はありませんが,中国語「中暑」は熱中症.暑いは中国語では「熱」(簡体「热」).中国で暑さ寒さを表現する漢字は「热」「暖」「温」「涼」「冷」.日本では「あつし」 「さむし」 「ぬるし」 「すずし」「あたたか」「ひややか」「つめたし」--- こゑひくき大暑の蟬やしんしんと木の間の闇をひろぐる如く 石川不二子

今日も暑い1日.そして,「大暑」です. 大暑には「激しい夏の暑さ」の意味もありますが,今日から約15日間は,二十四節気の一つ「大暑」. たい‐しょ【大暑】(日本国語大辞典) ①はげしい夏の暑さ.夏のきびしい暑さ.酷暑.極暑.烈暑. ②二十四節気の一…

オレガノ(シソ目第十四回/シソ科第九回) ピザやトマト料理でおなじみ.料理にパンチを加え,強くシャープな風味は,淡白な風味と強いコントラストをなし,力強く風味を増すためによく使われます.地中海沿岸の丘陵地帯と西アジアが原産で,語源は、ギリシャ語oreiganon(山の輝き/喜び).「古代ローマ人がオレガノを愛用したことで、オレガノはヨーロッパ全土と北アフリカに広まった」といわれています.精油の主成分はチモールとカルバクロール.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十四回/シソ科第九回. オレガノ ハナハッカ Origanum vulgare https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_plant_code=537&num=2 料理への利用 ハーブ類の使い方…

タイム(シソ目第十三回/シソ科第八回) タイムはS&Bの宣伝では「タイムは肉料理・魚料理に」ですが,英語で検索では「あらゆる種類の肉,鶏肉,シチュー,スープ,卵,パスタ,野菜,豆類によく合う」ハーブ.「スペイン料理,フランス料理,イタリア料理,トルコ料理,ペルシャ料理,およびそれらから派生した料理の基本的な材料」とも.タイムの香り成分チモールは,うがい薬,洗浄剤、歯みがきに使われています.日本にもタイム属の植物が1種:高山植物イブキジャコウソウです.再録「ローランさんのラタトゥイユ」

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十三回/シソ科第八回. タイム タチジャコウソウ Thymus vulgaris https://en.wikipedia.org/wiki/Thyme https://ja.wikipedia.org/wiki/タイム 日本の食品売り場に,多種類のスパイス&…

シソ(シソ目第十二回/シソ科第七回) 日本の香味野菜の代表青じそ.梅干しにはなくてはならない赤じそ.シソは,日本の他,韓国,中国,ベトナム,ラオスなどでも食べられているとのことですが世界で最もシソを消費している国は日本ではないでしょうか.Shisoは英語になっています.栽培は奈良時代からとされていますが,縄文の遺跡からもみつかっているとのこと.ただし,出土した種子がエゴマではなくシソであるとの確証がどこまで得られているかは不明.植物としては,シソはエゴマの変種とされています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十二回/シソ科第七回. シソ 紫蘇 Perilla frutescens var. crispa 青じそは日本の香味野菜の代表といってよいでしょう. そして,梅干しにはなくてはならない赤じそ. https://ja.wikipe…

コリウス&コリウス・フォルスコリ(シソ目第十一回/シソ科第六回) アジアから欧州に1800年代にもたらされ,ビクトリア王朝時代に人気のピークを迎えたコリウス.「栄養系」の品種の開発もあり,この美しく育てやすい植物は今,復活しつつあります. コリウス・フォルスコリは古代ヒンズー医学書に,心臓病,腹痛,呼吸器疾患,排尿痛などの治療に有効であることが記載されていました.その薬効成分フォルスコリンの作用機作が解明され,現在は水溶性を高めた薬剤が急性心不全の治療薬として承認されています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十一回/シソ科第六回. コリウス(Common Coleus,Coleus scutellarioides) &コリウス・フォルスコリ(Plectranthus barbatus,シノニム:Coleus forskohlii、C. barbatus) コリウス(…

バジル(シソ目第十回/シソ科第五回) イタリア料理に欠かせないバジルですが,インドをはじめとするアジアの熱帯地域が原産.日本へは江戸時代には渡来し,「めぼうき」と呼ばれていたとのこと.Ocimum basilicumとその栽培種が英語の一般名でBasilと呼ばれます.栽培種としてはジェノベーゼバジル等.地中海料理には様々な栽培種が使われているようですが,タイバジルは東南アジアで人気.香り成分はオイゲノール(クローブの香り)等.現代イタリアでは愛の象徴ですが,そのほか多岐にわたる文化的側面をもちます.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十回/シソ科第五回. バジル 欧米のハーブ類の中で,日本で最もポピュラーなハーブかと思います. 日本人に大人気のイタリア料理には欠かせません. 和名がメボウキ(目箒).種子はかす…

小暑・鷹乃学習 今日は小暑の末項:鷹乃学習(たかすなわちわざをならう) この鷹がどのような種類の鷹か,私にはわかりませんが---大鷹のことでしょうか?中国でも,そして,日本でも大鷹はかつて身近な鳥だったのでしょう.最近になって,都会での鷹の目撃情報が相次いでいます.72候「鷹乃学習」も現代になってよみがえったとことですね.今の季節,春に生まれた鳥たちが巣立ち,親離れしつつある時期.鷹を見なくても,鳥の親子を見ることで,季節を感じることができます.今日は飛行訓練をするムクドリ親子を目撃しました.

今日,2023年7月17日は,小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをならう).(正確には7月17日頃が小暑・蓮鷹乃学習). 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/nijyushisekki/ 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 *,** ⇒ …

ラベンダー(シソ目第九回/シソ科第四回) 日本でも多く見かけるようになりました.イングリッシュラベンダーはL. angustifoliaと,その園芸品種の名.true lavender等とも.現在重要な産業ともなっている精油を採るために最適な品種.料理にも用いられます.フレンチラベンダーはL. stoechas,L. dentata等ですが,これらはスパニッシュラベンダーとも.ラベンダーの語源の現在の定説は“おそらくラテン語の lividus「青みがかった、鮮やかな」に由来する”

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第九回/シソ科第四回. ラベンダー 日本でも,公園や花畑で見ることが多くなっているラベンダー. 昨年の5月の旧江ノ島植物園/現「江の島サムエル・コッキング苑」の画像.「フレンチラベ…

クサギ,ボタンクサギ,ゲンペイカズラ(シソ目第八回/シソ科第三回) 臭木という,かわいそうな名前を付けられてしまっていますが,花や実が美しい植物です.クサギは「葉は,葉を高血圧,神経痛,頭痛などに用いるとともに,食用になり(ニオイがある.要灰汁抜き),果実を草木染めに用いる」とのこと.クサギは青色を染める珍しい植物のひとつ.ボタンクサギ,ゲンペイカズラは園芸用に販売されています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第八回/シソ科第三回 クサギ,ボタンクサギ,ゲンペイカズラ クサギは,鎌倉では源氏山に生育しています.冒頭の画像は昨年秋に撮ったもの. 今日,花が咲いていることを期待して行ってみた…

セイヨウニンジンボク,ハマゴウ,ニンジンボク(シソ目第七回.シソ科第二回) どれも古来,薬効がうたわれてきたハマゴウ属に分類される植物たちです.セイヨウニンジンボクは鎌倉でもみかけます.花が少なくなる7月からすみれ色のさわやかな花を咲かせます.英語名chaste tree.古代ローマでは貞節・禁欲を象徴する木.現在は月経前症候群等への効果が注目されています.ハマゴウの乾燥した果実は,漢方の蔓荊子(まんけいし):強壮・頭痛・清涼・感冒薬に.ニンジンボクの果実は漢方では牡荊子:鎮咳,鎮痛,健胃等に.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ第七回.シソ目シソ科の第二回 セイヨウニンジンボク,ハマゴウ,ニンジンボク ハマゴウ属に分類される植物たち.どれも古来,薬効がうたわれてきた仲間です. セイヨウニンジンボク 今日の夕方散…

ムラサキシキブ(シソ目の植物6/シソ科第一回) ムラサキシキブ属はシソ科の一番端に位置し,以前はクマツヅラ科.鎌倉のおんめ様のコムラサキの花が咲き始めています.名札はムラサキシキブとありますが,一般に,販売名ムラサキシキブの多くはコムラサキ.江戸時代,実紫・玉紫を植木屋が紫式部と命名して売っていたのと似ています.「紫式部」は良い名前です.なお,非公認ですが,ムラサキシキブには止血,抗菌作用があるとされ,アメリカン・ビューティーベリーに蚊に刺されるのを防ぐ効果があるとされてきたとのこと.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ. 今日は第六回(シソ科第一回) 以後しばらく,シソ目の中心となっていると言って良いシソ科の植物を取り上げていきます. ムラサキシキブ シソ科といえばハーブ類を思い起こしますが,ハーブ類…

小暑・蓮始開(はすはじめてひらく)の今日,鶴岡八幡宮の源平池に,ハスの花を見に行って来ました.餌をもらおうとよってくる鯉たちの先一面のハスにはかなりの花が咲いていて見応えあり.特に旗上弁才天の橋から見るハスは紅白揃っていて見事.なお,今年の蓮の開花は,先日,私が訪れた6月21日少し前かと思います.「蓮始開」はずれてしまいましたが,あと一ヶ月は楽しめるのでは?  付録表「ハスとスイレンの比較」

今日,2023年7月12日は,小暑・蓮始開(はすはじめてひらく)です.(正確には7月12日頃が小暑・蓮始開) 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/nijyushisekki/ (*,** ⇒ 参照 https://yachikusakusaki.hatenablog.com…

ゴマ(シソ目の植物5) 日本人にもとてもなじみ深い胡麻.しかし,国内生産はわずかで,ほとんどが輸入されています.生産国のトップスリーはスーダン,ミャンマー,タンザニア.ゴマの色の違いは品種の違いによるものですが,世界的にも日本でも白胡麻が最多.ゴマ油の香りは何者にも代えがたいものがありますが,この香りのあるゴマ油は,焙煎したゴマの油から得られるもの.つい最近まで知りませんでした.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ. 今日は第五回. ゴマ シソ目ゴマ科ゴマ属 ゴマ Sesamum indicum https://ja.wikipedia.org/wiki/ゴマ https://www.flavour-net.jp/supplier/koyamada/ゴマの実ができるまで/index.htm 日本人に…

ランタナ/しちへんげ(シソ目の植物4) 真夏の街で最も目にする花の一つランタナ.熱帯アメリカ原産ですが,様々の園芸品種が開発・栽培され夏に長期間楽しむことができます.一方,世界に広範囲にわたり逸脱・野生化したランタナは,放牧をしている牧草地帯では特に危険な毒性植物と見なされています.ランタナの侵入する力は強く他の植物の生育を阻害すると言われています.牧草地帯でなくてもその逸脱にはかなり注意を要する植物です.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ. 今日は第四回. ランタナ/しちへんげ(目クマツヅラ科シチヘンゲ属) ランタナは,真夏の街で最も目にする花の一つかと思います. 熱帯アメリカ原産ですが,様々の園芸品種が開発・栽培され楽…

バーベナ/くまつづら(シソ目の植物3) バーベナは,色鮮やかな園芸品種が沢山開発されていて,真夏でも咲く丈夫な花として知られています.園芸用以外では侵入植物2種,在来種1種を日本で見ることができます.在来種クマツヅラは科と属の名前になっているほか,薬草(日本中国での生薬名は馬鞭草)として世界で広く知られています.伝統的な薬として以外に,例えば抗酸化剤,抗菌剤,抗炎症剤等として,現在も注目を集めています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ. 今日は第三回. バーベナ(クマツヅラ科クマツヅラ属) 近くの花屋では,ここ二三年あまり見なくなったような気がしますが,シソ目クマツヅラ科には,このバーベナとランタナという,園芸品種が…

英勝寺の木斛は花を咲かせているかしら? 午後英勝寺を訪れると,しっかり花を咲かせ,風にのってくる香りを存分に楽しめました.そのほか今咲いている花は,ハス,ヒオウギ,ヒメヒオウギスイセン,オカトラノオ,ヤブミョウガ,そのほか,雑草とされるような花々も楽しめるのが,このお寺の良いところ.優しく親しみ深いお寺です.

今日の鎌倉は,はっきりしない天気でしたが,お日様は見えました. 午後,思い立って英勝寺へ. 昨年,ヒオウギを見に行ったとき,木斛の花に出会いました.ちょうど今頃.今年も木斛の花は咲いているかしらん? ノウゼンカズラとアベリアの花が,道路沿いの…

小暑・温風至  今日は暑中の始まり「小暑.温風至」.二十四節季の夏では小暑は後半ですが,二十四節気は太陽の運行に厳密に従っているため,暑さの時期はこれから.温風至は今日の気候にピッタリですですが,今一般化している読み方には問題ありかと思います.温風至は,「おんぷういたる/あつかぜいたる」の二つの読み方がありますが,本来は前者でしょう.無理矢理「あつかぜ」と読ませて,わかりやすくしていますが---「温風至」について考察してみました.

線路脇のカンナがすでにほぼ満開でした. 関東地方は,明日明後日が雨模様とのことで,梅雨明けは来週のようですが--- 今日は暑中の始まりですね. 二十四節季では小暑.72候では温風至. 先日の「夏至・半夏生」に続いて,「小暑・温風至」について少し調べ…

ノウゼンカズラと近縁の植物(シソ目の植物2) ノウゼンカズラは中国原産とされますが,平安時代に記載があります.ノウゼンカズラという名前は江戸時代から.難しい漢字「凌霄(=大空をしのぐ)」は平安時代にも使われていたとのこと.ノウゼンカズラ科には他に,キササゲ属(キササゲ等),ツリガネカズラ属(ツリガネカズラ等)が分類されています.キササゲも中国原産で果実は民間療法として古くから利尿薬として用いられました.ツリガネカズラはアメリカ南東部原産で,コロニアル・スタイルの庭に最適とのこと.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめています. 第二回は,ノウゼンカズラ(ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属)及び近縁の植物です. ノウゼンカズラ(凌霄花) 鎌倉では,妙本寺,海蔵寺などで美しく咲いたノウゼンカズラを見ることができます…

アカンサス(ハアザミ)とタヌキモ(シソ目の植物1) ハアザミには6月に鎌倉光則寺と宝戒寺で出会いました.タヌキモ属は,系統樹上でキツネノマゴ科のすぐ隣の科で,最も有名な食虫植物の属のひとつ.系統樹の上で,当たり前に栽培されている鑑賞用の植物の直ぐ隣に食虫植物が位置する:生物界の不思議を思わずにはいられません.この二つの科の直ぐ隣のアゼナ科・ビブリス科は,園芸種トレニア,そして食虫植物Byblis linifloraがそれぞれ属する科です.アカンサスの葉は造形的で美しくギリシャ時代から図案化されています.

一週間で7種のシソ目の植物に出会いました. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/07/04/235745 「シソ」と聞くと,ハーブ類を思い浮かべてしまいますが,シソ目の植物は多岐にわたっています.しばらく,シソ目の植物について,簡単な解説を…

一週間の内に出会ったシソ目の植物たち  この一週間の内に,鎌倉の街で出会ったシソ目の花は7種類.セイヨウニンジンボク ボタンクサギ ノウゼンカズラ デュランタ(タイワンレンギョウ/ハリマツリ)ランタナ(シチヘンゲ)フサフジウツギ(ブッドレア)シマトネリコ(タイワントネリコ). 「シソ」と聞くと,ハーブを思い浮かべてしまいますが,シソ目の植物は多岐にわたっています.これから少しずつ,シソ目の植物の簡単な解説を探してまとめていこうと思います.

この一週間の内に,鎌倉の街でシソ目の植物にたくさん出会った印象がありました. 改めて数えてみると7種類. 「シソ」と聞くと,ハーブを思い浮かべてしまいますが,シソ目の植物は多岐にわたっています. セイヨウニンジンボク シソ目シソ科ハマゴウ属 ボ…

半夏生(七十二候) 日本人の多くが季節を思い浮かべるときに,また農作業などで利用してきたのが,24節季72候を利用した季節.今日は二十四節気では夏至.七十二候では半夏生(はんげしょう)にあたります.半夏が生え始める頃.「半夏」は「烏柄杓」(からすびしゃく)の漢名.あまりなじみのない植物ですが,二十四節季の「雑節」として半夏生が導入された平安時代に「半夏」と称されていたのは,間違いなく「カラスビシャク」.ドクダミ科の半夏生は江戸時代以降の用例しか見当たらないとのこと.

今日も蒸し暑い1日でした. 7月に入って3日.季節としてはもう夏.しかし,私は,梅雨が明けないと夏が来たという感じになりません. 国立天文台計算室のウェブページによれば,初夏秋冬という季節には絶対的な定義は存在しないとのこと. 暦Wiki/季節 - …

鎌倉佐助稲荷までの道沿いに植えられた花々 一年ほど前に合歓の花に出会った行程で佐助稲荷まで.街中の散歩は,道路沿いの家々が栽培している花を見るのが楽しみです.初めて見る花にも出会いました.デュランタ,クリスマスブッシュ,トウワタ,タマザキクサフジ. 今日の目当ての一つ,合歓の花は,最盛期を過ぎていましたが.それでもしっかり楽しめました. 合歓の花木末(こぬれ)に高くそよぎつつ秘かなるわが思慕をいざなふ 大西民子

今日の鎌倉は,梅雨の間の晴れ間が広がりました.夕方散歩は,佐助稲荷まで. 一年ほど前に,合歓の花に出会った行程です. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2022/06/27/235751 https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2022/06/30/2355…