2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

鶯を詠んだ短歌  姿を見せないことが多いウグイスですが,鳴き声は古来から愛されてきたウグイス(同属のフィリピンウグイスは似ていますが異なる鳴き声です)は,万葉の頃から歌に詠まれてきました. 春の野に霞たなびきうら悲しこの夕かげに鶯鳴くも 大伴家持  うちなびき春さり来ればひさぎ生ふる片山かげに鶯ぞなく 源実朝  あたたかき心こもれるふみ持ちて人思ひ居れば鶯のなく 伊藤左千夫  世をかへてあらたに君を恋ひむ日も同じ声もてうたへ鶯 川田順

春から初夏は,鳥の鳴き声を特に多く聴くことができるように思います. 昨日,観音崎公園を歩いたときにも聞こえてくるのですが,鳥の名前は分かりません. 唯一分かるのが鶯. 今の時期,鎌倉の山道や山沿いの寺院でも鶯の鳴き声をたくさん聴くことができま…

観音崎公園の花たち  横須賀観音崎公園に行って来ました.日本で初めての洋式灯台が建てられた場所で,首都圏防衛の跡地にある公園です.植えられた花は1カ所だけ.ポピー,ムギセンノウ(アグロステンマ),ネモフィラ,ヤグルマギク,ビオラなど.遊歩道で目立っていたのはマルバウツギ.コゴメウツギとハコネウツギ(多分),そして実になりかけている桑,ヤマツツジ,ミズキとツキシキケンマにも出会いました.海岸へ出ると,コマツヨイグサとハマダイコンが群生していました.

連休の鎌倉の混雑を避けて,横須賀観音崎公園に行って来ました. これから1年三浦半島を回ってみようかと思い立ち,その1回目の行き先として選んだ次第. 観音崎までは,鎌倉から一直線のコースが取れないので,近いとは言えませんが,車は使わず,電車とバ…

インゲンマメ3 インゲンマメは,「メソアメリカ」で栽培化され,「コロンブス交換」でヨーロッパに渡りました.インド・中国へも広がって,世界を代表する豆となりました.日本へは,17世紀隠元禅師がもたらしたと言われていますが,実際に栽培が広がったのは明治以降.ヨーロッパ,インドなどでは,例えばカスレ(フランス),パスタ・エ・ファジョーリ(イタリア),インゲンマメのカレー(Punjabi Rajma インド)として,最も食べられている豆となっています.

インゲンマメ(common bean,Phaseolus vulgaris)は,世界で最も食べられいる豆の一つです. https://www.mame.or.jp/syurui/ 大豆・落花生を除く食用の豆=Pulsesで最も多く生産・消費されています.https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/04…

インゲンマメ2 日本・世界での生産・消費と世界の豆料理(画像) 日本では豆といえば大豆.そして小豆. インゲンは,生産量では三番目に付けていますが,大豆・小豆に大きく水をあけられています.世界に目を向けると,その消費量は,日本の7千トンとは桁が違います.1位のインドは500万トンを超え,2・3位のミャンマー・ブラジルが300万トン越え.いわゆるPulses=食用の豆で,世界で最も多く食べられているのがインゲンマメです.調べきれませんでしたが,沢山の種類の豆料理が世界で食べられているようです.

インゲンマメをこの一週間のうちに食べた日本人は,それほど多くないのではないでしょうか? 煮豆は幕の内弁当の定番となってはいますが,ほんの少し添えられるだけ.そして,現在ではこのようなお弁当を食べる方はかなり減っているかと思います. https://d…

いんげん豆1 大福豆(おおふくまめ)を甘煮にしてみました.味は上々! 大福豆(おおふくまめ)は,白いインゲンマメ.インゲンマメの色や模様は様々で,白のほかに単色(金時),斑紋入り偏斑種(虎豆),普斑種(うずらまめ).いんげん豆の栄養成分は,小豆と非常に似ています.炭水化物が多く(そのうちの1/3程度は食物繊維),脂質が非常に少ない.タンパク質は大豆ほどではないものの,かなりある.カルシウムは小豆の2倍で大豆に近い値----

「大福豆(おおふくまめ)」を購入.甘煮にしてみました. レシピは,ホクレンの袋に書いてあったとおり,途中,圧力鍋を用いて時間を短縮,と思ったのですが---- 圧力鍋を用いると水分の減少が少ない. 普通に煮る量の水を入れたため,煮詰めるための時間が…

杜若を詠んだ短歌(一部再掲)  アヤメと違って古くから歌題となっていたのがカキツバタ.アヤメ,カキツバタの他,エヒメアヤメ、ノハナショウブ、ヒオウギアヤメ、シャガ、ヒメシャガ、ヒオウギが日本に自生するアヤメ属です. かきつばた扇つかへる手のしろき人に夕の歌書かせまし 与謝野晶子  かきつばた一つ残れる紫に梅雨(さみだれ)の池みなぎらんとす 土屋文明  かきつばたふふめる莟(つぼみ)待ちてわがひとり淋しむ六十年を 福田栄一

昨日,アヤメを詠んだ短歌を紹介しました. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/04/24/235550 アヤメは日本人に長く親しまれてきた割には,短歌に取り上げられたのは近世以降. それに対し,古くから歌題となっていたのがカキツバタです. …

アヤメを詠んだ短歌  庭のアヤメが咲き始めました.例年は5月に咲きはじめるので,今年は一週間以上早い.4月なのに「もう春は終わり,初夏!」? 先日出かけた妙法寺や海蔵寺でもアヤメ属の花たちに出会いました. アヤメ属の花は大好きです.  風の音たえたる庭に光と影あつめつつそよぐ文目草(あやめ)ひとむら 宮柊二  ひと気なき午(ひる)はずれのかなしみはあやめ花さく沼のかがよ村い 加藤克巳   まず白木蓮枝垂れ桜咲き菖蒲(あやめ)咲く父母の庭夢に見ている 道浦母都子

庭のイチハツが咲き始めて一週間ほどになります. わが家には,シャガ,イチハツ,アヤメの三種類のアヤメ科・アヤメ属(学名 Iris: 虹の意味のギリシャ語からの属名です.虹の女神もIrisです.なぜか女神の名前の日本語訳はアイリスではなくイリスが一般的…

鎌倉妙法寺へ.一ヶ月ぶりです.安養院のツツジ,逆川の草花を見ながら.妙法寺本堂前には沢山の花々が咲いていました.ヒメウツギ,ヤブデマリ,シベリヤアヤメ(?),フタリシズカ(?)----.仁王門の奥が苔階段.いつ見ても風情がありますが,苔階段と楓は,秋より今の方が見事です.法華堂の裏の山には藤の花が咲いていて,お堂の屋根の上を彩っていました.

鎌倉妙法寺へ行って来ました.休日の散歩コースの一つですが,およそ一ヶ月ぶりになります. 途中にある安養院は,ツツジでよく知られたお寺で,大きな株が境内いっぱいにあります. 逆川沿いの道を通りました.小さな清流の土手にはスイバが元気に花を咲か…

マメ科の子実・花・莢(2) そらまめ,レンズ豆,えんどう,ひよこ豆. 昨日掲載したマメ亜科の系統樹を少しだけ改訂してみました. 今日画像掲載するソラマメ,エンドウ等が含まれる部分です.ソラマメ,ヒラマメ(レンズマメ),そしてエンドウが近縁であることが,よく分かります.ソラマメ属には,春の雑草の代表選手,スズメノエンドウ,カラスノエンドウも属しています.甘いという名前なのに毒性を持つことで知られるスイートピーが食用の豆たちの間に収まっている図は不思議な気もします.

昨日から,子実・花・莢の画像をあつめ.主に日本豆類協会のフォトギャラリー (条件付き「フリー画像素材」https://www.mame.or.jp/syurui/photogallery/index.html) から集めています. どのような豆があるか系統樹示しながら,という方針でしたが,昨日…

マメ科の子実・花・莢(1):落花生,大豆,いんげん豆,あずき,ささげ,緑豆  どのような豆があるか,系統樹を示し,日本豆類協会のフォトギャラリーにある,子実・花・莢の画像を集めてみます.マメ科の花はいわゆる「蝶型花」で,どれも似ていますが,色は豊富でかわいらしいですね. 

小豆を煮たのをきっかけに,一昨日・一昨昨日の二回にわたって小豆について簡単にまとめました. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/04/18/235722 https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/04/19/115500 引き続き小豆以外の豆の…

海蔵寺へ,藤で彩られた山を見ながらの散歩.今年の藤は,例年にまして沢山の花を咲かせているように思います.海蔵寺では,脇門すぐのコデマリがかなり立派です.境内の主役はツツジ.心字池では,カラーとカキツバタが咲き始めていました.脇道の木には,藤がツタをのばしでいて,薬師堂の屋根越しに見えます.海蔵寺の横のお宅のセッコク.毎年楽しませてもらっています.八幡宮まで足を伸ばしてから帰宅.回遊庭園では牡丹が見頃のはずですが,時間がないためパス.

店番がお休みの昨日は,海蔵寺まで散歩.帰りは八幡宮まで足を伸ばしました. 鎌倉の山は,藤で彩られています.今年は例年にまして沢山の花が咲いているように思います. 道沿いのお宅のマルバウツギ.花が開き始めていました. 海蔵寺の山門,脇門.いつの…

小豆2 小豆の歴史  ▽小豆は縄文時代から食べられていた:縄文時代後期の前半の遺跡から出土. ▽アズキは日本へ中国より渡来したと信じられてきたが,遺伝的類縁関係の情報や考古植物学的知見が大きく増加し,少なくともアズキの栽培化の中心の一つが日本である可能性も高くなってきている. ▽日本神話に,神の死体の一部から生まれた五穀の一つとして,小豆が記載されている.▽ハレの日の赤飯のもとは「小正月(正月15 日)」の「アズキガユ」で,中国起源と考えられ,赤豆は疫鬼を祓うとされていた.

小豆は,世界でも特に日本人に好まれている豆といわれています. https://www.mame.or.jp/syurui/photogallery/shijitsu.html https://www.mame.or.jp/syurui/photogallery/hana.html 和菓子の餡,お汁粉----大好きです. ただ,生クリームを使ったケーキ類…

小豆1  小豆を煮てみました.今まで煮たときには,じっくり時間をかけたのですが,今日は圧力鍋を使用.少し硬さが残っていましたが(時間不足?),それでも美味しくいただきました.大豆に比べると,栄養的に圧倒的の劣るようなイメージがある小豆.たしかに炭水化物が多い食品で,これに砂糖を加えたあんこは,沢山食べればダイエットの大敵ではありますが--- タンパク質もかなり多い.ミネラル,ビタミンでも,大健闘している食品です.全エネルギーも脂質が多い大豆に比べれば少ない---砂糖を加えなければ.

アズキを煮てみました. レシピ通り,つけ置きすることなく,すぐに火にかけ,一回湯を捨て,改めて煮る.所定時間を過ぎたら,柔らかさを確かめ,砂糖を少しずつ加えて出来上がり. 今まで煮たときには,じっくり時間をかけたのですが,今日は圧力鍋を使用…

揚羽蝶を詠んだ短歌 藤の花を見に行つた昨日には,沢山の野の花や,クマバチやアゲハチョウにも出会うことができました.  揚羽蝶花をくづして去りしよりふたたび庭の光の閑けさ 吉植庄亮  すれすれに夕紫陽花に来て触る黒き揚羽蝶の髭大いなる 北原白秋   幾十のからす揚羽のとぶ宙(そら)を夢と知りつつ夢みていたり 島田修二  まだら揚羽黒揚羽すこし紋白も来てゐてももちの花明りせる 馬場あき子

昨日,鎌倉英勝寺とその近くの山へ,主に藤の花を見に行ってきましたが, https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/04/16/233301 沢山の野の花や,クマバチやアゲハチョウにも出会うことができました. ハルジオン(キク科ムカシヨモギ属) クサ…

藤の花を詠んだ歌 我が宿の時じき藤のめづらしく今も見てしか妹が笑(ゑ)まひを 大伴家持  わが楣(のき)に藤の花房垂りそめて時はしづけき怪しきまでに 吉野秀雄  藤棚はあした小(お)暗し咲き垂るる藤の花尖(さき)みな光持つ 宮柊二  活殺は天のこころとおもふまで大白藤の花のゆたけし 伊藤一彦  夕明かりにかすかに藤の花揺れてのぞみ湧く今朝着きゐし葉書 川口美根子  蜜蜂が花粉に足を太くして咲きにぎはへる藤のなかとぶ 奥村晃作

一昨日出かけた.鎌倉浄妙寺では,白萩がほぼ満開で,良い香りとともに楽しんできました. 白藤のある鎌倉のお寺としては,英勝寺がよく知られています. 今日出かけてみたのですが,大きな藤棚にポツポツ咲いているだけでした.見頃になるまでには,まだ時…

牡丹を詠んだ短歌 / 鎌倉浄妙寺の牡丹 浄妙寺で牡丹を見るのは初めて.種類の多さでは,どこにも引けを取らないのでは.特に奥の庭は,今の時期に咲く花々(白藤,躑躅等)が一緒に植えられ見応えがあり. わが春の二十(はたち)姿と打(うち)ぞ見ぬ底くれなゐのうす色牡丹 与謝野晶子(俵万智訳 紅の牡丹を見ればまさにわが二十の春の姿と思う) 牡丹花は咲き定まりて静かなり花の占めたる位置のたしかさ 木下利玄  七日八夜たましいかかぐるごとく咲き大き白牡丹脈うち散れり 川口美根子

昨日,鎌倉浄妙寺に,牡丹を見に出かけてきました. 予定としては,今日出かけるつもりだったのですが,天気予報は雨(大当たりでした).急遽,予定変更した次第. 鎌倉で牡丹といえば鶴岡八幡宮.昨年ブログでも取り上げました. https://yachikusakusaki.…

松の芽を詠んだ短歌/ 暮春の北鎌倉で出会つた植物3 花の寺明月院ですが,この時期何の花が? 思いのほか沢山の花が咲いてました.どれも親しみやすい花ばかり.ヤマブキ,ミヤコワスレ,ワスレナグサ---.楓の新芽は期待通り.最も目立っていたのがオオデマリ.かなり立派な木でした.思いがけず,美しさを感じたのが,本堂脇の松の芽. 伸び立ちて白き松の芽むらがれる遠き木末(こずゑ)にわが目を放つ 山口茂吉  うすくれなゐに松芽のながき松やまに光しづかなる雨はそそげり 生方たつゑ

一昨日,暮春の北鎌倉と浄智寺〜鎌倉の山道で出会った花を,紹介しています.第三回目の今日は,明月院編. 花の寺として鎌倉でもまず名前が挙げられる明月院. 私が思い浮かべるのは,ロウバイ,シダレザクラ,アジサイ,ハナショウブ,そして秋の紅葉--. …

いぬのふぐり・ははこ草を詠んだ短歌 / 暮春の北鎌倉で出会つた植物2  北鎌倉と浄智寺〜鎌倉の山道で出会った野の花は12種.ハルノノゲシ,ツルニチニチソウ,カラスノエンドウ,ニリンソウ,キュウリグサ---  いぬのふぐりの散りたる花はむらさきに夕べ閉じたる花のひまひま 石川不二子  母子草とききて屈めりひと平黄いろしづけくこの花ばかり 初井しづ枝  ははこぐさ粒だちてさく春山に人すぢしろき水がひかれり 生方たつゑ 

昨日,暮春の北鎌倉と浄智寺〜鎌倉の山道で出会った花を,紹介しています.第二回目の今日は,野の草編. 明月院への参拝を除くと1時間足らずの行程でしたが,12種類の野草の花(逸脱雑草,もしかしたら植えられていたものも含めて)に出会うことができまし…

シャガを詠んだ短歌 / 暮春の北鎌倉で出会った植物1  円覚寺,明月院,浄智寺の山門も楓の新緑に彩られて清々しい気分に.色鮮やかなのはツツジ・山吹.最も愛らしいと思った花はドウダンツツジ.そして,わが家で雑草扱いされてきたシャガの群生した姿は,見事なものでした. 熊笹のほしいままなる繁りなりかたより咲けりしゃがの幾本 佐佐木信綱  悲しみに馴れつつおればあたたかく岸べの胡蝶花(しゃが)が近づいてきぬ 花山多佳子 

今日は,暖かかったのですが,空はどんより曇っていた1日. 三時過ぎに思い立って,北鎌倉まで.行きはJR,帰りは浄智寺奥の山越えルートをとりました. 北鎌倉駅を降りたところの円覚寺,そして,明月院,浄智寺. 中へ入って参拝したのは明月院だけですが…

春深し / 山吹を詠んだ歌 春のさなかを過ぎた頃を表す言葉に「春深し」という語があります.桜が散り山吹が咲くころにあたります.  春深み嵐の山の桜花咲くと見しまに散りにけるかな,おのづからあはれとも見よ春ふかみ散りゐる岸の山吹の花 源実朝  春深み井手のかわ水かげそへばいくへか見えむ山吹の花 大江匡房  春日影移るともなく照り渡るさ庭まばゆき山吹の花 今井邦子  春はやも闌(た)けゆく花の山吹にいくつ小蜂の翅音澄みたり 木俣修 

今年の春は,すざましい勢いで進んでいます.鎌倉では3月には桜が散りはじめ,今日のニュースでは,青森弘前の桜が満開になっているとのこと. https://www.hirosakipark.jp/sakura/2023/04/13888/ 「春深し」と詠った短歌 桜が散り,春のさなかを過ぎた頃…

菜の花を詠んだ短歌 / 里山ガーデン外周路の花々 横浜里山ガーデンの外周路には里山の雰囲気が残され,ゆつくり散策できます.山吹・つつじ・烏野豌豆,そして菜の花. 蝶ひらひらゆくへのどかに風わたる菜の花一里の春の日ぬるき 金子薫園  菜の花の乏しき見れば春はまだかそけく土にのこりてありけり 長塚節  菜の花の明るき日暮れ一人旅を思いつつ見ているバス路線図を 関根榮子  まひるまの菜の花ばたけ鬱屈のこころを抱きて土鳩きている 久々湊 盈子

昨日のブログで取り上げた横浜里山ガーデン・大花壇には,園芸用の植物が30万本植えられているそうです. 園芸用品種は,入り口すぐのウェルカムガーデンにも植えられていて,楽しませてくれます. しかし,園芸用植物が植えられた花壇は敷地のほんの一部で…

横浜「里山ガーデン」へ行つてきました.よこはま動物園ズーラシアに隣接した区域にあります.春の里山ガーデンフェスタで,1000平方メートルの大花壇が解放されていて無料で見ることができます.花の数は30万本と宣伝されていました.パンジー/ビオラ,ネモフィラ,デイジー,ルピナス,ラナンキュラス,リナリア,チューリップ-----  身を爆ぜて咲かば咲きなむ乙女子のしろじろと群れて見るチューリップ 馬場あき子

今日は,久しぶりに,快晴! 横浜に用事があった帰り,少し時間があったので,横浜「里山ガーデン」へ. よこはま動物園ズーラシアに隣接した区域で,動物園と合わせて「横浜動物の森公園」として計画整備されてきたようです. 「里山」と「ガーデン」という…

世界の矢毒文化2/ イポー・クラーレ(毒と人間 国立科学博物館特別展「毒」より) 世界中の狩猟採集民は自然毒をうまく利用する技術をもっています. イポー矢毒文化圏(東南アジア): 和名ウパスノキの樹液を矢毒として用います.強心配糖体アンチアリンが含まれています.クラーレ矢毒文化圏(南アメリカ) クラーレとは,アマゾン川やオリノコ川流域に住む先住民が毒矢の先に塗る毒物を指しています.クラーレの成分についてはツヅラフジ科の植物から筋弛緩作用をもつ d-ツボクラリンが単離されました.

先日出かけた国立博物館特別展「毒」.独自に調べたことをつけ加えながら,内容を少しずつ紹介しています.主催者も「シェアしよう」とすすめていることもあり.https://yachikusakusaki.hatenablog.com/archive/category/毒%2F毒展 (5/28まで大阪展開催中…

世界の矢毒文化1/ ストロファンツス・トリカブト(毒と人間 国立科学博物館特別展「毒」より) 世界中の狩猟採集民は自然毒をうまく利用する技術をもっています.ストロファンツス矢毒文化圏(西アフリカ)・トリカブト矢毒文化圏(北アメリカ北部・アジア・ヨーロッパ・北海道)・イポー矢毒文化圏(東南アジア)・クラーレ矢毒文化圏(南アメリカ) キョウチクトウ科ストロファンツスの毒は神経毒で,強心剤としても利用されています. アイヌ民族が使っていたトリカブトは,エゾトリカブトとオクトリカブトと考えられています. 

先日出かけた国立博物館特別展「毒」.独自に調べたことをつけ加えながら,内容を少しずつ紹介しています.主催者も「シェアしよう」とすすめていることもあり.https://yachikusakusaki.hatenablog.com/archive/category/毒%2F毒展 (5/28まで大阪展開催中…

新芽を楽しむ / 楓の新芽を詠んだ短歌(大船フラワーセンターで出会った春の花 5) 春には,花とともに新芽も楽しめます.八重桜の新芽はかわいらしく見えます.若芽が赤く美しい珍しいアセビの品種も.垣根のように並べられたオウゴンマサキは花と見まがうばかり.チャンチンの若芽の美しさ.そして,新芽と言えば楓(出猩々,大盃---) 散りはてし桜が枝をさしまぜて盛りをみするわかかへでかな 藤原為家 眠足り覚めし朝けに楓(かへるで)の風の中なる若葉のみどり 宮柊二

日曜日に出かけた大船フラワーセンターの花と,その花を詠った短歌(見つけられた場合のみですが)を取り上げています.今日は--- 新芽を楽しむ 大船フラワーセンターという名前の通り,花を中心に楽しむ植物園ですが,春には,木々の新芽も楽しめます. 八…

花壇の花々(大船フラワーセンターで出会った春の花 4)/ 忘れな草を詠んだ短歌 大船フラワーセンターの入場ゲートを入ると,初めにコンテナの春の花々が迎えてくれます.チューリップ,キンセンカ,ヒメキンギョソウ--- そしてすこし離れたところにサクラソウ.園内には,広々とした花壇がいくつもあって,花で埋め尽くされていました.ビオラ,ネモフィラ,忘れな草---  仏蘭西のみやび少女がさしかざす勿忘草の空いろの花 北原白秋  心揺れて危ふく堪へし日のあはれ忘れな草を摘めば思ひ出づ 山崎孝子

日曜日に出かけた大船フラワーセンターの花と,その花を詠った短歌(見つけられた場合のみですが)を取り上げています.今日は--- コンテナ・花壇の花々 大船フラワーセンターの入場ゲートを入ると,初めにコンテナの春の花々が迎えてくれました. 最も華や…

ツツジ・シャクナゲ(大船フラワーセンターで出会った春の花 3)/ツツジ・シャクナゲを詠んだ短歌  ツツジは晩春,シャクナゲは初夏の季語なのに既に開花. ---つつじ花 にほえ娘子桜花栄え娘子汝れをぞも我れに寄すといふ/万葉集 茵華(つつじばな)匂ふ少女が玉手もて摘みつる春の木の芽めしませ 橘曙覧  夏早く至れる山や草叢にはげしく紅き躑躅の静まり 宮柊二  白つつじあやにくにして燃ゆるかなゆえありてわれは人を裏切る 馬場あき子  石楠花のはなの下かげ眼とぢゐる女仏の顔ぞ身に沁む 岡野弘彦

一昨日出かけた大船フラワーセンターの花と,その花を詠った短歌(見つけられた場合のみですが)を取り上げています.今日は--- ツツジとシャクナゲ フラワーセンターに行ったのは4月2日. 例年ならツツジやシャクナゲはまだ咲いていない時期ですが---どちら…

八重桜 (大船フラワーセンターで出会った春の花 2)/八重桜・遅桜を詠んだ短歌  いにしへの奈良の都の八重桜けふ九重ににほひぬるかな 伊勢大輔  一さかりありて散りぬる花の後に春をとどめし八重桜かな 村田春海  鈴鳴らす路加(るか)病院の遅ざくら春もいましかをはりなるらむ 北原白秋  抱へゆく甕の桜の八重ざくら畳の上に花こぼれつつ 杉浦翠子  八重のさくら咲きくづれゐるゆふやみの襞いろあふれ人ゆきはてし 河野愛子

昨日出かけた大船フラワーセンターの花と,その花を詠った短歌(見つけられた場合のみですが)を取り上げています.今日は--- 八重桜 ソメイヨシノはほとんど散っていましたが, 桜の沢山の品種を集めたコーナーで,見頃を迎えていたのが八重桜. 一重の桜は…

野の花 (大船フラワーセンターで出会った春の花1) フラワーセンターでは「森の小道」と名付けられたコーナーで,野の花々に会うことができます.タンポポ,ニリンソウ,シャガ,ウグイスカグラ,そして,エビネ.タンポポとニリンソウの花には,ヤブキリの幼虫が!この時期の主な食餌の一つが花粉だそうです. 木のもとの海老根蘭がつけし白花汲むばかりなり長き日のくれ 松本滋代

雲がやや多かったものの,暖かな日.午後,思い立って大船フラワーセンターへ. ソメイヨシノは,散ってしましたが--- 八重桜が見頃. シャクナゲはほぼ満開で,ツツジも咲き始め, 広々とした花壇は様々な春の花で埋められていました. 今日から何回かに分…

タンポポ(蒲公英)を詠んだ短歌  いつしかに春の名残となりにけり昆布干場のたんぽぽの花 北原白秋  多摩川の砂にたんぽぽ咲くころはわれにもおもふひとのあれかし 若山牧水  たんぽぽも藜(あかざ)も潮に硏がれゐて痩せつつ海に傾ける路地 生方たつゑ  たんぽぽは絮(わた)となりて風に舞ふ亡き友恋ふる忍路(おしょろ)の浜に 木俣修 

昨日は,春の野の花の代表としてスミレ(菫)を取り上げました. しかし,他にも沢山の花が野に咲くのが春.今日はタンポポ(蒲公英)を詠んだ歌を取り上げます. その前に,今までこのブログで取り上げたタンポポについての話題のおさらいしておきます. ▽…