街 風景 社寺 植物園

松の花を詠んだ短歌 昨日の散歩で出会った花は22種.最後は,神社の境内の松の花.地味ながら元気いっぱいの花. よべの雨に小径の石の現れてすがしくもあるか散る松の花 島木赤彦  夕日かげまばゆき松の下枝の花粉こぼれてちるがけぶれり 岡麓  うす曇る空に並み立つ松の花伸び急ぐ日を我らも忙し 窪田空穂  庭に見るつつじ山吹あかるくてさびしくもあるかこの松の花 若山牧水  微かに松の花粉こぼるる夕まぐれまた逢はむ日の思ほゆるなり 大西民子

昨日は,近所のカタバミを探すついでに,ぐるりと境川の河畔を散策. 今日はその途中で出会った,おそらく,その多くをほとんどの人が振り返らない花たちを,かたはしから集めてみました.数えてみると22種. ハルジオン ハルノノゲシ タンポポ ヒメツルソバ…

平塚花菜(かな)ガーデンで出会った花々2 バラ園には沢山の品種が植えられていますが,この日咲いていたのは一種一輪.比較的沢山の品種が揃えられていたのがマグノリア.遠くから目立つていたのは花ではなく唐楓と楠木の新芽.キクモモの赤は印象的.りんごも花を咲かせていました. 石狩の都の外の/君が家/林檎の花の散りてやあらむ 石川啄木  林檎さくところを行けり紅に白まじはりて日に照らふ花 佐藤佐太郎

昨日訪れた,平塚花菜(かな)ガーデンで出会った花. 今日は木本編. この花菜ガーデンで,最も充実している花木は,バラかと思いますが,まだ時期が早く,咲いていたのは,一つだけ! この日のバラ園では貴重なこのバラの品種名は,オールドプラッシュ.ネ…

平塚花菜(かな)ガーデンで出会った花々1  花菜ガーデンはかなり広い敷地で,広い芝生と沢山の花々を楽しむことができました.一般の植物園にはなかなか見られない大きな花壇に植えられたチューリップをはじめ,沢山の草花に出会うことができました: ラナンキュラス,アフリカンデージー,ハゴロモギク,デージー,キランソウ,イベリス,イブキジャコウ,ローズマリー,ナノハナ,キンギョソウ,ヒメキンギョソウ,ルピナス,オオイヌノフグリ,シロツメクサ,カタバミ,タンポポ---

平塚にある,花菜(かな)ガーデンまで行って来ました. 別名,神奈川県立花と緑のふれあいセンター. https://kana-garden.com/ かなり広い敷地で,広い芝生と沢山の花々を楽しむことができました. 出会った花々の写真を今日明日紹介しようと思います. 今…

八重桜・遅桜を詠んだ短歌2 「八重桜は異様ことやうのものなり」(兼好法師)と思う方もおいでかとは思いますが,私は考えを改めています.八重桜も見事です. 咲垂るる八重ざくら花ゆらぎ出でいや照りつつも重くしづまる 窪田空穂  いやはてに鬱金ざくらのかなしみのちりそめぬれば五月はきたる 北原白秋  八重ざくら春の名残りと散り頻(し)くに心は寄りて木の下に来つ 村松英一  ここに孤(ひと)りとなりゆくことの淋しさに今朝のひかりに咲く八重桜 柴谷武之祐

今満開の鎌倉極楽寺の八重桜.とても見事な花でした. 以前は,桜は一重.八重は邪道などと思っていましたが,そんなことはありませんね. しかし,中には,「桜は一重に限る」と思っておられる方もおいでになるように思います.徒然草の兼好法師がその代表…

八重桜・遅桜を詠んだ短歌1 鎌倉極楽寺の八重桜もほぼ満開で見応えがありました.その内に一株は,鎌倉ではかなり名の通つた桜で,時宗お手植えのサクラとの言い伝えも. 待たせつつおそくさくらの花により四方の山べに心をぞやる 和泉式部  いにしへの奈良の都の八重桜けふ九重ににほいぬるかな 伊勢大輔  ふるさとの春を忘れぬ八重桜これや見しよにかはらざるらん 式子内親王  夏やとき春やおくれし卯の花に咲きあはせたる遅ざくらかな 小沢蘆庵

妙本寺でも満開だった八重桜. 昨日参拝した鎌倉極楽寺には,二株の大きな八重桜があって,こちらもほぼ満開で見応えがありました. その内の一株,転法輪殿前の桜は,オオシマザクラの突然変異種とされ,北条時宗のお手植えと伝えられる「八重一重咲分桜」…

満天星/ドウダンツツジの花を詠んだ短歌  鎌倉妙本寺には,かなり大きなドウダンツツジがあつて,今,満開.漢字には灯台躑躅と満天星がありますが,花の時期には満天星が似合います.「霊水ががかかって壺状になり,満天の星のように輝いたという故事」に由来す漢字とのこと. どうだんの花のこぼれのしろじろと月夜になりし庭松の露 太田水穂  春梅雨(はるつゆ)の止むとしもなき満天星のうつむく花に明らけく降る 福田たの子  筒花(つつばな)のうすべにに垂り花ゆれゆれて水の辺さらさどうだんの夢 加藤克

昨日は,鎌倉での所要のついでに,妙本寺まで足を伸ばしました. ソメイヨシノ,カイドウの花は終わっていましたが,4月5月の妙本寺の楓の新芽はとても美しくて大好きです. ヤマブキが所々に咲いていて,日蓮上人像横の灯籠を飾る八重の花は,とても鮮や…

霞を詠んだ短歌2  あはれなりわが身のはてや浅緑つひには野ベの霞と思へば 小野小町  春霞こめたる町のゆかしくてみおろしつつも高きに登る 窪田空穂  ふるさとの尾鈴の山のかなしさよ秋もかすみのたなびきて居り 若山牧水  わが居る 天の香具山。/おともなし。/春の霞は、谷をこめつつ 釈迢空  ちちのみの父を葬りし日の晩霞濃かりしことはのちも思はむ 葛原妙子

今日は全国で真夏日続出との報.片瀬海岸には,水着姿の方も出ていたと伝えていました. https://news.ntv.co.jp/category/society/4a9c564c22404943b21872fa8a52f008 鎌倉に用事があって,片瀬海外に戻ってきたのは夕方6時頃.昨日よりは雲が多いものの,上…

霞を詠んだ短歌  今日の片瀬東浜では,夕方になつても多くの人がよく晴れた春の日を満喫していました.弁天橋から見る丹沢,富士は春霞の中にぼんやり浮かんでいました.  ひさかたの天の香具山このゆふべ霞たなびく春立つらしも 柿本人麿歌集  春の野に霞たなびきうらがなしこの夕かげにうぐひす鳴くも 大伴家持  かすみたち木の芽もはるの雪降れば花なき里も花ぞ散りける 紀貫之  高砂の尾上の桜咲きにけり外山の霞立たずもあらなむ 大江匡房

今日はよく晴れ,気候も申し分のない一日でした. 夕方,片瀬東浜海岸へ. もう5時も回っていたのに,浜では膝まで海に入る人を含めて,まだ数多くの人が,春の海を楽しんでいました. 「写真撮って良いですか?」とお父さんに聞くと心よく「どうぞ」といっ…

チューリップを詠んだ短歌  鬱金香(チュウリップ)のにほいのもとにわづかなる眩暈(めまい)をおぼえ昼もおもひぬ 北原白秋  起きてみて,/また直ぐ寝たくなる時の/力なき眼に愛でしチュリップ! 石川啄木  チューリップを幾百種類咲かしめて朝(あした)明るき公園の径(みち) 細川謙三  身を爆ぜて咲かば咲きなむ乙女子のしろじろと群れて見るチューリップ 馬場あき子  チューリップの花咲くような明るさであなた私を拉致せよ二月 俵万智

藤沢市の長久保公園へ行って来ました. どの様な公園か?というと--- 公式の的確な紹介文がみつからないので,鎌倉藤沢茅ヶ崎の紹介をしているサイト「かまふち」の紹介文をお借りすると: https://www.shonan-kamafuchi.com/nagakubo_park/#i 長久保公園は…

アセビ(アシビ 馬酔木)を詠んだ短歌  磯の上に生(を)ふる馬酔木を手(た)折らめど見すべき君が在りと言はなくに 大伯皇女  池水に影さへ見えて咲きにほふ馬酔木の花を扱入(こき)れな 大伴家持  庭隈のあしびの花に夕雨のあかるうそそぐ見つつ語らふ 佐佐木信綱  のぼり来し比叡の山の雲にぬれて馬酔木の花は咲きさかりけり 斎藤茂吉  水の辺の馬酔木の若木小さけれどほのかに群れて花つけぬらし 北原白秋  来る道は 馬酔木花咲く日の曇り—。大倭(ヤマト)し遠き 海鳴りの音 釈迢空

鎌倉に所用で出かけました. 少し早く着いたので,鎌倉駅からすぐのおんめさま(大巧寺)へ.鶴岡八幡宮の二ノ鳥居近く, 大好きな,このブログでも一番多く取り上げてきた寺院. いつ行っても花に出会えるお寺です.今日であった花々は: ヤマザクラとトキ…

うらうら/うららかを用いた短歌  うらうらに照れる春日にひばりあがり心悲しもひとりし思へば 大伴家持(前半は,情景ですよね.後半で自分の気持ちが詠われるんですけど,その,コントラストが現代の感覚に通じるような気がしますね) 麗らかや此方(こなた)へ此方へかがやき来る沖のさざなみかぎり知られず 北原白秋  うらうらと照れる光にけぶりあひて咲きしづもれる山ざくら花 若山牧水  うららかに一天晴れて吹く風のとよみの音も耳にのどけし 尾山篤二郎

久しぶりによく晴れ,うららかな春の日を満喫できる一日. 青空の下,江ノ島付近の波は穏やか.弁天橋から見た富士は,春の富士.遠く霞んだ姿を見せていました. 晴れた日に,かえって物憂くなることもあるかとは思いますが---今日は,澄んだ青空を見ただけ…

三浦の新キャベツ/春の日を詠んだ短歌  三浦の畑へ行って来ました.今の主力は春キャベツ.桜の開花と同じく,早いと思った収穫が遅れたそうです.畑では春の日を満喫してきました. けふのみと思へばながき春の日もほどなくくるる心地こそすれ 西行  つれづれと物おもひをれば春の日のめにたつものは霞なりけり 和泉式部  春の日は ただのどかにてあらましを—.人の家出でて目に沁む青空 釈迢空

今日は,友人の農家さんを訪ねて三浦まで行って来ました. 畑は,三浦半島の先端に近い高台. 途中,長者ケ崎でトイレ休憩. 夏は海水浴で賑わう場所.今はウィンドサーフィンと春の水辺を楽しむ親子連れの方々でチラホラ. 遠くに江ノ島が見える浜辺で,見…

桜を詠んだ短歌4 鎌倉鶴岡八幡宮の段葛,源平池の桜は,まさに満開.妙本寺の桜も見応えがありましたが,本覚寺の八重桜は早くも散っていました. さくらさくら美(うま)しさくらの幻惑にのめり込めたる日本浪曼派 道浦母都子  わが胸をのぞかば胸のくらがりに桜森見ゆ吹雪ゐる見ゆ 河野裕子   日本的美意識なぞの埒の外咲きたくて桜うすべにを吐く 松平盟子  愛恋はさくらはなびら散りぬれば散りぬるあとの風のなごりよ 紀野恵

今日は,鎌倉鶴岡八幡宮の桜を見に行って来ました. 段葛の桜,源平池の桜,今がまさに見頃.ほぼ満開でした. 宝戒寺,妙本寺の桜も満開.特に妙本寺の桜はなかなか見応えがありました. 本覚寺の八重桜は,かなり散ってしまっていて、やや残念.今年の桜は…

鎌倉では山桜,染井吉野,そして枝垂れ桜が一斉に花開きました.安国論寺-妙法寺地区と本覚寺界隈をぶらぶら歩きました.サクラ以外に出会った春の花は,タンポポ,カタバミ,ヘビイチゴ,ムラサキハナナ,フリージア,リキュウバイ等17種類.染井吉野は額田病院脇,山桜は安国論寺で.そして枝垂れ桜は安国論寺と本覚寺.やはり本覚寺の枝垂れ桜が鎌倉では一番でしょうか.

今日は,東京では夏日.3月では観測史上最高気温を更新したとか.おそらく藤沢・鎌倉も--- 午後.春の草花,特に桜を求めて,鎌倉へ.八幡宮は避け,安国論寺-妙法寺地区と本覚寺界隈をぶらぶら歩きました. 桜の前に: 今日であった様々な春の花の画像を集…

妙本寺の春/海棠を読んだ短歌  午後,嵐となる前に,霊園と,鎌倉妙本寺へ参拝.妙本寺では,レンギョウ,ツツジ,楓の若葉が楽しめました.そして桜が開花!そして花海棠も!  今日もまた海棠の実を啄(は)みに来ぬい隠れたまへわが帰るまで 良寛  くれなゐの唇いとどなまめきて雨にしめれる花の顔よき 橘曙覧  ともし火の明るき屋に海棠のひと鉢こぞる花のいきざし 太田水穂  はろばろとなりゆく人か海棠の花咲きそめし庭にわかるる 岡田弘彦

このブログを書いている今,硝子窓に風が吹き付けてマンションにもすきま風が.このところ,このような天気が続き,桜の開花も遅れるばかりですが--- 午後,嵐となる前に,春のお彼岸には行けなかった霊園と,その帰りに,鎌倉妙本寺へ参拝.どちらでも春の…

英勝寺の春/コブシを詠んだ短歌  英勝寺の春を楽しんできました. 山吹,山茱萸,三椏,椿,ラッパ水仙,そして,四手辛夷(シデコブシ 名札には辛夷とありましたが). 楢の木の枯れ木のなかに幹白き辛夷はなさき空蒼く濶(ひろ)し 長塚節  母座(ま)さむいかならむ世かおもはえね月照るしろき辛夷この花 北原白秋  かぎりなく夕べの雲のひろがればこぶしの花片拾ひて帰る 近藤芳美  清浄と喪のごとく咲く花白し谷のこぶしに舞ふ春の雪 武川忠一

鎌倉英勝寺の春 今日はよく晴れた1日. 江ノ島弁天橋からは,美しい富士を眺めることができました. 午後は,所用で鎌倉まで.ついでに英勝寺に立ち寄ることにしました. 横須賀線の線路脇には,春の野草,逸脱した/ご近所の方が植えた園芸種が花盛り. 英…

江の島ヨットハーバまでの散策. 今日は晴れてはいたのですが,今の季節としては寒く,弁天橋からの見晴らしもききません.昨日の夕方は,美しい富士山が眺められたのに.弁天橋を渡りきった先にオリンピック記念噴水池があります.美しい五体のブロンズ像が配置されています.池のまわりでは雀が遊んでいました.今日あった植物は:潮風に強いシャリンバイとトベラ.ハマダイコン,ホソバウンラン,キバナカタバミ,ブラシノキ.ハーバー横の若い黒松の芽は既に長く伸びていました.

引っ越して二週間以上たったのに,まだ片付いていません. 今日は新規購入したパソコンデスクと椅子を組み立て並べ終えたところで,早めの散歩に. 時間があったので,江の島ヨットハーバを目指しました.晴れてはいたのですが,今の季節としては寒く,見晴…

ご近所の公園・路地で春探し2 昨日歩いた腰越地区には寺院もたくさんあります.その内の一つ宝善院には早咲きの桜が満開.その後の路地散策で出会った花は,マーガレット,ムラサキハナナ,ハナニラ,カラスノエンドウ-----そしてタンポポ. 多摩川の砂にたんぽぽ咲くころはわれにもおもふひとのあれかし 若山牧水  目のまへにふんわりとたんぽぽのわた毛くづれず丸さを保つ 長澤美津  たんぽぽも藜(あかざ)も潮に硏がれゐて痩せつつ海に傾ける路地 生方たつゑ

昨日の「ご近所の春探し」後偏です. この度の引っ越し先,藤沢市になりますが,今回歩いた路地は鎌倉市の西のはずれ,腰越になります. 腰越地区には,旧鎌倉市内に負けない密度で寺院があります.現在は小さな門構えのものが多いのですが,かつてはかなり…

ご近所の公園・路地で春探し1  隣の公園を覗いてみるとハルノノゲシの花.ご近所の路地と公園の春探しに出かけました.出会つた花は,ヒメツルソバ,ナズナ,オニタビラコ,キュウリグサ,タネツケバナ,オキザリス,そして,ホトケノザ. 春の野のなづな清白(すずしろ)花に咲けど仏の座こそあはれなりけれ 尾山篤二郎  仏の座石をめぐりてはな咲けり唇形(しんけい)ひらくさまも羞(やさ)しく 生方たつゑ  なにもかも私の籠に摘みたくてナズナ・スズシロ・修羅・ホトケノザ 田中あつ子

昼すぎに,隣の小さな児童公園に出てみると,コンクリートの塀との合間に黄色い花が.タンポポかと思いましたが,花も葉もやや違う. 多分ハルノノゲシ.こちらも咲きはじめるのは春です. 鎌倉でちょっとした用事があったのですが,後日ということにして,…

椿を詠んだ短歌3  昨日見た,私が美しいと思う妙本寺の椿.神代植物園の椿の中では「翁更紗」という品種とよく似ています.白地に赤のストライプタイプが私の好みのよう.落せるは八重のくれなゐ椿木のこころゆるびをひと日問ふなり 春日真木子  青椿つぼみ隠(こも)らふ八十葉むら浄(きよ)らに冬の沈黙深し 馬場あき子  昼さむく生者のなかにゐるわれや耿耿(かうかう)として椿いちりん 雨宮雅子  その情そのくれなゐの重くして椿一夜に根方を埋む 稲葉京子 

私の好きな,妙本寺の椿. 品種名はわかりません. 「神代植物公園で観賞できるツバキ」として掲載されている25品種の中では https://www.tokyo-park.or.jp/special/botanicallegacy/ja/about/kind/camellia/index.html 次の二つと似てはいます.特に翁更紗…

椿を詠んだ短歌2  椿を求めて,鎌倉大巧寺(おんめさま)と妙本寺へ行って来ました.おんめ様の境内には,沢山の種類が植えられています.また,妙本寺には,鎌倉で最も美しいと私が勝手に思っている椿があります. 白椿そのあざらけし黄の蕊(しべ)に手触れつつわれのこころ妖し 坪野哲久  椿一枝(いっし)おく空席を探さむに気配けはしき聖晩餐図 塚本邦雄  貧寒の生にはあらずわれの掌(て)に鋏鳴り白玉椿一枝 富小路禎子  落椿くれなゐくらき地の上を雷は東に射抜きてゆけり 角宮悦子

今日は快晴.椿を求めて,鎌倉大巧寺(おんめさま)と妙本寺へ行って来ました. 藤沢へ引っ越して初めてのおんめ様. ちょうど利休梅が咲き始めたところ.最も好きな花の一つです. おんめ様の境内は狭いのですが,沢山の種類が植えられています.また,妙本…

椿を詠んだ短歌1 大船フラワーセンターには,沢山の椿の品種をあつめた一角があります.椿の花は大好きなのですが,傷ついた花が多いのがやや残念.赤角倉という品種のみが,傷のない見事な赤花を咲かしていました. あしひきの八峰(やつを)の椿つらつらに見とも飽かめや植ゑてける君 大伴家持  とやかへる鷹尾山(たかのをやま)の玉椿霜をば経とも色はかはらじ 大江匡房  積藁の上に大樹の山椿丹念に落す花深紅なり 北原白秋  静かなる椿の花よ葉ごもりに咲きて久しき椿の花よ 若山牧水

昨日立ち寄った大船フラワーセンター. ビオラや菜の花が咲き乱れ,春を感じさせてくれました. 蜜蜂も蜜集め・花粉集めに大忙し. 春の花でありながら,私はなぜか春をあまり感じないツバキ. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/02/20/000…

寒桜を詠んだ短歌  晴れた空に誘われ大船フラワーセンターへ.染井吉野はまだ開花しませんが,早咲きのさくらに会うことができました.大寒桜,玉縄桜,寒緋桜.玉縄桜にはメジロ・ヒヨドリが集まっていました. 寒ざくら表面(うわべ)の恋と人も云え佯(いつは)りて散るものならなくに 与謝野晶子  緋寒桜めざむるばかり散り敷きてなおし咲きをり花のくれなゐ 宮崎智恵  寒ざくら空の光をあつめたる水の反射の奥にひそけき  土屋克夫  寒桜ひらきてさむき空の下我を呼ぶ声の谺きえずも 石川不二子

今日は,カーテンを購入するために,大船ニトリへ.かなりの大型店舗で,品揃えも豊富. カーナビ任せにしたところ,JR大船駅前を通るルートがしめされて---パーキングには入れず(右折できない)--- 次回からは,必ず県道21号経由で行くことにします. 気持…

春の海/春潮を詠んだ短歌2  気持ちのよい青空が広がる1日.片瀬から七里ヶ浜まで歩いてみました.鳩,烏,鳶が舞い,集う人たちは思い思いに春を満喫.浜辺に絵を描く乙女,尺八を吹く老サーファー,わかめを拾うご近所の方---  春潮の岩をめぐりてたつる音沓(くら)き思のなしとはなくに 大岡博  春潮のあらぶるきけば丘こゆる蝶のつばさもまだつよからず 坪野哲久  春の海みんと尾根みち往くほどに相模のうみのけぶりつつみゆ 島田修二  玄海の春の入江は潮満ちて波ひとつまたひとつもみあぐ 阿久津英

一昨日,昨日に続いて,今日も気持ちのよい青空が広がる1日でした. 観光客には評判の悪い鳶の群も. 少し江ノ島寄りに移動すると,今日も富士山が, 浜には,ハト.何を啄んでいるのか,カラスと交代で浜に降りてきていました. 三人組で,浜辺にお絵かき…

春の海/春潮を詠んだ短歌  青空が望めるこの二日間でした.富士山がうつくしく見えた片瀬東浜には,波打ち際で遊ぶ親子,ひっそり昼食をとる老夫婦,そしてサーファーの姿が. かすみしく春の潮路を見渡せばみどりをわくる沖つしら浪 藤原兼実  朝なぎの海人のいさりぞ思ひやる春のうららに日はなりにけり 藤原為家  春の海いま遠(おち)かたの波かげにむつがたりする鰐鮫(わにざめ)おもふ 与謝野晶子  いつとなうわが肩の上にひとの手のかかれるがあり春の海見ゆ 若山牧水

昨日,今日は,江ノ島近くに引っ越して初めてといってよい青空が望める二日間でした. 片瀬東浜には,サーファーもかなり出ていて,波打ち際で遊ぶ親子も. 昨日の午後は,浜で流鏑馬も.私が出かけたのは午前中で,まだ準備中でした. 人混みから離れてご夫…

明月院で春見つけ2  人けのない明月院の後庭園では,苔が春の元気さを見せ始め,花菖蒲も芽を出していました.姫あじさいの挿し木の後方に動いていたのは猫のモーミン.春のお庭と裏山で探検中.キジバトも何羽か餌探し.帰り道の脇の川には白鷺の姿も.そして,蕗の薹にも出会いました. 日を受けて開ききりたる蕗の花二つならべる二つうつくし 土屋文明

鎌倉明月院本堂の後の庭園は,3時までは解放されています(寄付金を払う必要がありますが). 花菖蒲と紅葉の時期には賑わいを見せる庭ですが,今の季節,私の他には庭師の方のみでした. 春になって,苔も元気. 花菖蒲も芽を出し始めていました! 庭園の…

明月院で春見つけ1  引っ越し後の後片付けから逃れて北鎌倉明月院まで春見つけに.出会った花は,椿,山茱萸,雪柳,白木蓮(蕾),柊南天,日向水木(蕾),ミモザ(切り花),紫花菜,梅,木瓜.そして,紫陽花の芽,連翹の芽.  曙のもののしめりの深ければ芽ぶける木々の立ちて静けき 若山牧水  おほかたは新芽ほぐれし梅林の日にうとき枝の白梅の花 結城哀草果  春芽ふく樹林の枝々くぐりゆきわれは愛する言い訳をせず 中城ふみ子

今日もまだ曇り空が続いた1日でしたが,引っ越し後の後片付けから逃れて北鎌倉明月院まで春見つけに. 北鎌倉駅を降りるとすぐにあるお寺が円覚寺.北条時宗の招いた無学祖元が開祖の臨済宗円覚寺派の本山. 植物を眺めながら,明月院まで.明月院は臨済宗…

春雨・春の雨を詠んだ短歌2  雨は午前中に上がりましたが,曇り空が続いた1日.雨あがりの砂浜にセキレイ,川にはサギ.海には江ノ島をバックにサーファーが.佐保姫のたつや霞のうすごろもしくしくぬらす春雨ぞふる 藤原為家  くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨の降る 正岡子規  よべ一夜天つ春雨ゆたかに降り今朝ふかく濡れし土のいろかも 木下利玄  忍びやかにけもののよぎる束の間の移り気よ春の雨温かくふる 中城ふみ子

昨日はほぼ一日中降っていた春の雨, 今日昼前には上がりましたが,どんよりとした曇り空が続いた1日でした.夕刻,昨日同様,片瀬東浜へ. 腰越漁港近くから,江ノ島大橋まで歩いてみました. 腰越寄りからみた江ノ島. 腰越漁港 雨あがりの砂浜をセキレイ…

春雨・春の雨を詠んだ短歌1  今日の夕方の江ノ島はかすんでいました.しとしと降る春の雨のためです.春雨と春の雨を分ける考え方もあるようですが,古来,春ふる雨を春雨と呼んだと思われます. 衣手の名木(なぎ)の川辺を春雨にわれ立ち濡ると家思ふらむか 柿本人麻呂歌集  わがせこが衣はるさめ降るごとに野辺の緑ぞ色まさりける 紀貫之  水の上にあや織り乱る春の雨や山の緑をねべて染むらむ 伊勢  花は散りその色となくながむればむなしき空に春雨ぞ降る 式子内親王

今日の片瀬東浜はしとしと雨.東浜から見ると右手が江ノ島. 夕方の江ノ島はかすんでいました. (鎌倉から江ノ島近くの片瀬海岸に引っ越しました) 左手がやはり雨にけぶる腰越漁港. “今の時期の雨は,「春の雨」と呼び,3月下旬から4月頃のいつまでも続…

木の芽・芽ぶくを詠んだ短歌1  鎌倉妙法寺の庭の花は紅白の梅,水仙,椿.まだ冬ですが,紫陽花や楓は,木の芽が膨らんできていました. 霞たち木(こ)の芽もはるの雪ふれば花なき里も花ぞ散りける 紀貫之  落葉松(からまつ)の萌黄(もえぎ)の芽ぶきけぶりつつ日はたけなはとなりにけるかも 島木赤彦  沙羅双樹芽ぶかんとする山のうへに一日(ひとひ)を居りていにしへおもほゆ 斎藤茂吉  曙のもののしめりの深ければ芽ぶける木々の立ちて静けき 若山牧水

一昨日は,安国論寺の次に,お隣の妙法寺にも参拝していきました. 境内の咲いている花は,安国論寺とほぼ同じ種類. 紅白の梅. 水仙. 椿. 雰囲気のある庭と仁王門. 仁王門の後が,苔階段.いつ見ても,心洗われます. 冬の境内ですが,紫陽花や楓は,木…