街 風景 社寺 植物園

冬空を詠んだ短歌2  大船フラワーセンター. 植物たちは,葉を落としていても晴れた空の下で輝いて見えました.コウヨウザン,サルスベリ,クスノキ---  冬空の青のふかきに音たえし昼にて椎の梢がそよぐ 佐藤佐太郎  星みつる冬の夜のそら饗宴のごとくありけり厠の間(あひ)に 宮柊二  かなしめるわれのこころは冬ぞらの欅のうれのいづこを行かむ 河野愛子  冬空の緊(しま)れる藍をみだしつつひるすぎの陽(ひ)はうづ巻きにけり 岡井隆

一昨日訪ねた大船フラワーセンター. 冬の植物たちが,晴れた空の下で輝いて見えました. 昨日も紹介した,梅.そしてプラタナス,アブラナ. コウヨウザン(広葉杉)は中国南部や台湾を原産地とする常緑針葉樹.ヒノキ科ですがスギ属ではなくコウヨウザン属…

冬空を詠んだ短歌1 大船フラワーセンターへ.冬の青空の下,木々や花々とゆったりした時を過ごしてきました.  荒れ暮らす冬の空かなかき曇りみぞれ横ぎる風きほいつつ 式子内親王  眸(め)にしみる暮れしばかりの冬空のあゐいろにして月繊(ほそ)くあり 金子薫園  冬の空澄みて深きに槻(つき)の枝いよいよ繁くいよいよ細し 窪田空穂  冬空のたかきをあふぐ眼に触(さや)りけやきの枝はこまかなるかな 半田良平  北空に夕雲とぢてうつせみの吾にせまりこむ雪か雨かも 斎藤茂吉

大船フラワーセンターへ. 青空が広がり,寒さも忘れ,ゆったりした時を過ごしてきました. 正面の花壇の花たち. ジュラシックツリーは,植物園でしかお目にかかれませんね. 冬のバラ園.剪定と施肥の季節. 植物園の片隅に,外国から送られてきた木々を育…

梅の花を詠んだ短歌5 鎌倉光則寺まで梅を求めて.境内の梅は三分咲きと入つたところ.幹や枝には風格を感じさせる老木も. 梅の花香をかぐはしみ遠けども心もしのに君をしぞ思ふ 市原王  春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくくる 凡河内躬恒  ひとはいさこころもしらずふるさとは花ぞ昔の香ににほいける 紀貫之  梅が香を谷ふところに吹きためて入り来む人に染めよ春風 西行  今すぎし小靴のおとも何となく身にしむ夜なり梅が香ぞする 与謝野鉄幹

今日の梅探索は,鎌倉長谷の光則寺まで.鎌倉駅西口から,大谷戸-鎌倉大仏を通る行程は,それほど苦にならない距離です. その光則寺までの道中,梅には出会わず. ストック,エリカ,サザンカ--- 光則寺の門の手前にかなり立派な臘梅.満開でした. 境内に…

梅の花を詠んだ短歌4 鎌倉の寺社の梅は咲き始め,元気な花を楽しめます. 憂(うれひ)なくわが日々はあれ紅梅の花すぎてよりふたたび冬木 佐藤佐太郎  ゆふぐもり寒ききさらぎ紅梅のつぼみの七重八重のくれなゐ 福田栄一  二月(きさらぎ)に入りて二度目の雪降りぬ雪降る中の白梅紅梅 宮柊二  紅梅のさきがけて咲く白梅のただ寂かなるひかりをまとふ 安立スハル  紅梅は亡き娘(こ)の精といつやらに心の中に育みて来し 赤尾鈴子  梅万朶(ばんだ)雪の白玉凍りつつきみが魂なき朝をかがよふ 馬場あき子 

一昨日は鎌倉浄明寺への散歩. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/01/22/235624 帰り道は,荏柄天神,鶴岡八幡宮,川喜多映画記念館に立ち寄り,梅の花を楽しんできました. 咲き始めの白梅・紅梅の花は,元気であって大好きです. 荏柄天…

梅の花を詠んだ短歌3  昨日の午後,雨がやんだ直後に,鎌倉浄明寺まで散歩.人は少なく,静かに散策でき,雨あがりで,花たちが元気に見えました. 今日降りし雪に競ひてわが宿の冬木の梅は花咲きにけり 大伴家持  降る雪に色まどはせる梅の花鶯のみやわきてしのばむ 菅原道真  わが宿の八重の紅梅咲きにけり知るも知らぬもなべて訪はなむ 源実朝  しら梅の衣(きぬ)にかをると見しまでよ君とは云はじ春の夜の夢 茅野雅子  つくづくと憂にこもる人あらむこのきさらぎの白梅の花  斎藤茂吉

昨日も今日も,鎌倉は,雨模様の日が続きました.寒くは厳しくはなかったものの. 昨日の午後,雨がやんだ直後に,鎌倉浄明寺まで散歩.とはいっても行きはバスを使いましたが. 雨のせいもあり,人は少なく,静かにお参り・散策できました. かなり以前のお…

梅の花を詠んだ短歌2  鎌倉妙本寺の紅梅は五分咲き.白梅はまだ咲き始め.おんめ様(大巧寺)では,水仙・木瓜・椿も咲き,白梅は小さい方の木では五分咲きといったところ. この寝ぬる朝明(あさけ)の風にかをるなり軒端の梅の春の初花 源実朝  梅の花わづかに開く春寒の静かなる家に人を待ち居り 伊藤左千夫  としふりて幹のなかばに朽ちてなほ花咲く梅に品ぞそなはる 岡麓  しんむじやう——白拍子にて囃されよ色即是空梅咲けるなり 馬場あき子

鎌倉は今日も冬の青空が広がった1日でした. お店を休止中なので,今日も晴れた午後の散歩.一昨日も訪れた妙本寺.そして大覚寺・大巧寺(おんめさま)のおなじみのコース. 妙本寺のロウバイは8分咲き.昨日訪れた宝戒寺では蕾でした. 紅梅は五分咲き.…

梅の花を詠んだ短歌1 鎌倉宝戒寺まで散策.梅の開花の様子を探索しつつ.早咲きの梅は三分〜五分咲き.源平池脇の白梅は八分咲き  春さればまづ咲く宿の梅の花ひとり見つつや春日暮らさむ 山上憶良  我が宿の梅の花散るひさかたの天(あま)より雪の流れ来るかも 大伴旅人  酒杯(さかづき)に梅の花浮かべ思ふどち飲みての後は散りぬともよし 大伴坂上郎女  君ならで誰にか見せむ梅の花色をも香をもしる人ぞしる 紀友則

鎌倉妙本寺では,もう紅梅が5分咲きで,白花も咲き始めていました. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/01/14/235421 今日の散歩は,英勝寺-鶴岡八幡宮-宝戒寺.梅の開花の様子を探索しつつ. 今咲いている梅は,早咲きの品種と思われます…

蝋梅・臘梅を詠んだ短歌  冬の鎌倉妙本寺では,梅が咲き始め,ロウバイはほぼ満開になつていました.  しらじらを障子を透す冬の日や室(へや)に人なく臘梅の花 窪田空穂  臘梅の莟も花も啄(ついば)みし鵯(ひよ)は来らず日和つづくに 福田栄一  うつし手に折るとも素心蝋梅は神のいろをぞ咲くやこの花 高橋幸子  臘梅の花ほつほつと新年の窓に顕(た)たせてひそかなるかな 高嶋健一  たがはずに咲ける素心蝋梅の雪従へてうら稚(わか)き花 西村尚

昨日の散歩は.冬の鎌倉妙本寺へ. 寒さが続いていますが,暖冬なのでしょう. 早くも紅梅は5分咲きといったところ. 白花もチラホラ咲き始めていました. そして,満開だったのがロウバイ.栽培品種のソシンロウバイ素心蝋梅ですね. ロウバイは,このブロ…

鷺を詠んだ短歌2 日本で見ることができる白鷺には,何種類かいて,現在最も多く見られるのがコサギのようです. チュウサギ,ダイサギというよく似た,ただし,大きさが違う白鷺も見ることができるとのこと.見分け方があるそうです.私には無理そうですが,コサギの黄色い足ならわかるかも---  月光の青きうしほのなかに浮きいや遠ざかり白鷺の啼く 若山牧水  雪明りしづむ大野の夕凍(ゆうじみ)をまだ渡るなり群の白鷺 木俣修 白鷺の残る一羽のたちしのち夕のみぎはの音すみてきぬ 岡野弘彦

国土地理院の発表では,「最大3メートルの地殻変動」「水平方向に1メートル31センチの移動」があった今回の能登半島地震. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240102/k10014306841000.html https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/01/02/23562…

鷺を詠んだ短歌1 正月の源平池には観光客の鯉用の餌を目当てにカモメがやって来ますが,大晦日,由比ヶ浜で出会いました.サギの仲間は田んぼや河で餌探しをするものだとばかり思っていましたが,海岸でも餌探しをするとのこと.  池神の力士舞かも白鷺の桙啄(く)ひ持ちて飛び渡るらむ 長忌寸意吉麻呂  夕立の雲間の日かげ晴れそめて山のこなたを渡る白鷺 藤原定家  秋ちかき月夜の空に声ほそく五位鷺啼けばそよぐ木々の葉 四賀光子  雲ひとひら月の光をさへぎるはしら鷺よりもさや 太田水穂

能登半島大地震で幕を開けた2024年の三が日が終わろうとしています.倒壊家屋の下には,まだ多数の被災者が--- 夕方鶴岡八幡宮へ. 源平池の鴨は,いつもより少ない---夕方だったせいかもしれません.例年,昼間に来ていたときには,鴨に加えカモメも沢山来…

ネコを詠んだ短歌  3日連続で,材木座海岸まで散歩.毎日美しい夕焼けを見ています.昨日は,快晴の下,富士山も眺めることが出来,一昨日は名物猫キイロに出会いました. 猫の頭撫でて我が居る世の中のいがみいさかひよそに我が居る 伊藤左千夫  まど ひくき はま の やどり の まくらべ に ひねもす なきし ねこ の こ の こゑ 会津八一  猫の足ふんであわてて午後三時なんにもかんがえていなかったのか 加藤克巳  窓ちかく鳴きつつとほる猫のこゑ今宵の雨は土に音せぬ 藤沢古実

今日は,最高気温が15℃と,冬としては暖かな1日でした. 夕方,鎌倉材木座海岸まで散歩.帰りはバスを利用しましたが. 入日に間に合って,美しい夕焼けを見ることができました. 残念ながら,富士山は見ることができませんでしたが. 実は,昨日,一昨日に…

ネギを詠んだ短歌  鎌倉本覚寺では正月・鎌倉えびすの準備が進んでいました.今年も一週間を切り,妙本寺の黄葉も最終盤.戎橋ではカワセミに会うことができ,得した気分で帰宅.植えてある泥葱を使つて夕飯の支度. 葱のぬた食(を)しつつふともこの葱はかたき葱ぞと父の宣(の)らしぬ 北原白秋  いつよりか心再びまどひつつわが刻みゐる冬葱の白 尾崎左永子  葱白き茎立ち見えて乾きたりふるさとに来てふるさと思う 林安一 ひとり身を羨まれつつもてなされ訣るるときに葱匂う掌よ 武市房子

今日も鎌倉は晴天.昨日同様寒いのですが,昼間の太陽はぬくもりも運んできていました. 子どもたちが駆け回っていた,鎌倉本覚寺(日朝さま).正月に向けて本堂には五色幕が. 鎌倉えびす(初えびす)は,境内にある戎堂の恵比須さまのお祭り. かなり大き…

白菜・冬菜を詠んだ短歌  夕焼けの富士を見た浜からの帰りに,スーパーで白菜を買いました. 6時頃だったのに,棚の白菜はかなり減っていました.一時間遅かったら,買えなかった可能性大.寒い冬の鍋物に欠かせない野菜です. 白菜はみながら白し月の夜と霜の光にうづたかく積む 北原白秋  白菜の葉茎を染むる茜いろこのごろしるく夕焼けにけり 木俣修  白菜を割る音鋭しどこかで一人死ぬにあらずや 高瀬一誌

今日は快晴. 夕方,材木座海岸から富士山もきれいに見ることができました. 昨日はかなり雲もあったのですが. 昼間,太陽の下では暖かさも感じたものの,今日もまた寒い1日でした. 浜からの帰りに,スーパーによって,買い物.白菜を買いました. 6時頃…

寒しを詠んだ短歌2  午後,明月院へ.楓はほとんど散っていましたが,裏庭でしばらく静かな一時を楽しみました. うつし身はかなしきかなや篁(たかむら)の寒きひかりを見むとし思ふ 斎藤茂吉  川水の寒けくもあるか夕づく日たださすところにたてるさざなみ 岡麓  さむざむと御堂の縁に端居(はしい)して眼を放つ不二の明る妙はも 北原白秋  寒ざむと 佐渡に向ひて波ひろし.ひたすら 海の色さだまりぬ 釈迢空  さむざむと晴れし空より最善を尽くすがごとく陽のふりそそぐ 山下陸奥

明日から寒波との予報. 今日もそれなりに寒い日でしたが,午後,紅葉がほぼ終わった,冬の明月院を訪ねました. 一ヶ月前参拝したときには紅葉前.今年の明月院の訪問は,紅葉の時期を見事に外したものになってしまいました. 北鎌倉駅から,円覚寺の前を通…

寒しを詠んだ短歌1  今日の夕方の鎌倉由比ヶ浜は,海も空も寒々とした雰囲気で,人の姿はまばら.それでも,高校生は元気はつらつ.寒い浜辺で跳びはねての記念撮影.  ふもと行く舟人いかに寒からんくま山岳をおろす嵐に 西行  夜を寒み浦の松風吹きむせび虫明(むしあけ)の波に千鳥鳴くなり 源実朝  きしきしと寒さに踏めば板軋(きし)む/かへりの廊下の/不意のくちづけ 石川啄木  

フラワーショップには,ポインセチアが並ぶ年の瀬.今年もあと2週間をきりました. 暖冬の長期予報ですが,このところ寒い日が続きます. 今日の夕方の由比ヶ浜は,風がないため極寒というわけではありませんでしたが,海も空も寒々とした雰囲気で,人の姿は…

冬晴れを詠んだ短歌 昨日は快晴,冬晴れ/冬日和の1日でした.午後3時過ぎ,鎌倉光明寺まで.冬の快晴の日ならば,二回に一回は見えるはず---.見えることは見えたのですが,うっすらとした姿.材木座の入り日は見事でした. 冬空の晴れのつづきに落葉したるから松の枝は細く直(すぐ)なり 島木赤彦  枯芝に垂りたる梅の錆枝にひたき啼きゐて冬晴れの風 若山牧水  朝霞の薄れゆくまま江津と呼ぶ冬麗母のごときみづうみ 安永蕗子

今日の鎌倉は曇り,明日は雨との予報ですが--- 昨日は,快晴.冬晴れ/冬日和の1日でした. 午後3時過ぎ,思い立って光明寺まで行って来ました.ねらいは,光明寺裏からの富士山.冬の快晴の日ならば,二回に一回は見えるはず---. トキワサンザシとサクラ…

よく晴れた1日.材木座海岸からは,赤い空を背景に富士山がくっきり見えました.土曜日には稲村ヶ崎まで.この時の富士山は頭のてっぺんをほんの少しのぞかせているだけでしたが,入り日をゆっくり満喫してきました.その前に立ち寄った光則寺で出会ったのは,ツワブキ・キク・ノハラアザミの花.マンリョウ・センリョウ・ミカンの実.ドウダンツツジ・カエデ・ミツマタ・タラノキ・イチョウの紅葉/黃葉.

今日は快晴.夕方散歩は由比ヶ浜,更に材木座まで.富士山が見えることを期待して. 日の入りには間に合いませんでしたが--- 由比ヶ浜の清々しい夕焼け. そして材木座の夕焼け.期待通り,富士山が見えました. 先日の土曜には,鎌倉長谷の光則寺の秋の草木…

ポインセチアを詠んだ短歌  フラワーショップは,既にクリスマス・正月仕様.ガーデンシクラメン.ハボタン.ビオラ.クリスマスローズとシキミア.マンリョウ「紅孔雀」.そして,様々な色と模様のポインセチア.やはり赤が似合うと私は思いますが---.メキシコでは「Flores de Noche Buena」(聖夜の花)と呼ばれるそうです.美しき花かとも朱にきはまりしその葉を見ればあはれポインセチア 宮柊二  保護色と思う心の色であるポインセチアの赤を着て会う 俵万智 

11月も最終日. フラワーショップは,既にクリスマス・正月仕様. 鎌倉で,多分,一番新しい品種を揃えているお店の店先を撮影させてもらいました. ガーデンシクラメン,ハボタン. ビオラ. クリスマスローズとシキミア. マンリョウ「紅孔雀」 そして,様…

昼すぎに,鎌倉おんめ様(大巧寺),本覚寺,妙本寺に参拝.夕方訪れることが多かったお寺で清々しい午後を過ごしました.道中とこれらのお寺で撮った秋の実・花,紅葉/黃葉の写真を並べます.妙本寺の大銀杏のたたずまいを是非見て下さい.  金色のちひさき鳥のかたちして銀杏散るなり夕陽の岡に 与謝野晶子  かがまりて銀杏の葉ひろふまだ二歳 ほらほらこんなに大きいよ 島有道  我れがゐて銀杏が立ちてそのほかはみとめたくなきまでに秋澄む 馬場あき子

よく晴れた,寒さもそれほど気にならない過ごしやすい1日.昼すぎに,鎌倉おんめ様(大巧寺),本覚寺,妙本寺に参拝.夕方訪れることが多かったお寺で清々しい午後を過ごしました. (妙本寺での結婚式の前撮りが,もう少し少なければ,もっと清々しかった…

万葉集には「夕焼け」は詠まれていない!?  今日は強風下浜へ降りることなく夕焼けを撮影.この2週間の夕焼けの画像を集めてみました.同じ構図でも画像は異なります. 海神(わたつみ)の豊旗雲(とよはたくも)に入日さし今夜の月夜(つくよ)さやけくありこそ 中大兄  あかねさす日の暮れゆけばすべをなみ千たび嘆きて恋ひつつぞ居る 作者不詳  夕焼小焼大風車のうへをゆく雁が一列鴉(からす)が三羽 北原白秋  夕映えの雲あかくしてそことなく浜なでしこの安房の国見ゆ 与謝野晶子

風の強い1日でした. 夕方由比ヶ浜まで出かけたのですが,浜には人っ子一人いません.浜に降りようとすると目に砂が飛び込んでくる! 夕焼けは,海岸の国道から撮影. 11月13日のブログ記事でも触れましたが,11月になってから晴れた日の夕方散歩は由比ヶ浜…

冬来る を詠んだ短歌2 「真冬なみの寒さ」が,今日は一転,小春日和に! それでも黄葉は進み,昨日出かけた英勝寺では,ヒイラギが満開. 電柱の白き碍子にいと細く雨はそそげり冬きたるらし 北原白秋  いと寒き冬に 入りゆくしづけさを思ひてゐるは,さびしきものを 釈迢空  あたらしく冬きたりけり鞭のごと幹ひびき合ひ竹群はあり 宮柊二  ひとり居に浜木綿を置き夜ごと見るながきは黄ばみ冬に入るさま 高野公彦

昨日の「真冬なみの寒さ」が,今日は一転,小春日和に! https://tenki.jp/forecaster/kubo_tomoko/2023/11/27/26296.html 明日はもっと温かくなるという予報.しかし,金曜日はまた寒くなる--- 「冬来たる」を題材としてのブログの二回目なのですが,実際の…

冬来る を詠んだ短歌1 今日の関東地方は「真冬の寒さ」だったとのこと.11月前半はほとんど見られなかった鎌倉英勝寺の紅葉/黄葉も一気に進んできていました.冬間近. 明け方の枕の上に冬は来て残るともなき秋のともしび 藤原良経  さびしさは冬のはじめぞなかりける木の葉のちりかひ時雨音信(づ)れ 藤原家隆  初冬の澄み渡る空の深みどり松山の松に溶け入るらしも 窪田空穂  しづまりし色を保ちて冬に入る穂高の山をけふ見つるかも 斎藤茂吉 

今日は朝は小雨,その後も晴れることなく曇り.そして何より寒い1日でした. 「真冬の寒さ」とのこと. https://tenki.jp/forecaster/gureweather/2023/11/26/26289.html 11月前半はほとんど見られなかった鎌倉英勝寺の紅葉/黄葉も https://yachikusakusaki…

明月院から海蔵寺へ 本格的な黄葉/紅葉はもう少しの木が多かつた行程でしたが,色づいた木々を見ながら楽しく歩くことが出来ました.ハクサンボク,イチョウ,ナンキンハゼ,ツタ,ドウダンツツジ,ハゼノキ,カエデ.そしてケヤキ. とくと来て見てましものを山城の多賀(たか)の槻群(つきむら)散りにけるかも 高市黑人  うらさむき今朝の日和に風たちて欅の枯葉散り騒ぐなり 若山牧水

昨日は秋の深まり探りに明月院へ. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/11/22/235259 行きは北鎌倉まで横須賀線を利用しましたが,帰りは,浄智寺横を抜けて海蔵寺まで足を伸ばしました. 浄智寺山門です.中へ入っての参拝はしませんでした…

明月院へ行って来ました.カエデの紅葉は,まだこれからかと思いますが,木によってはかなり色づいていました.本堂後庭園から見た,カエデに囲まれた悟りの窓はなかなか.秋咲きのリンドウも庭にマッチしていました. このたびは幣(ぬさ)もとりあへず手向山もみぢの錦神のまにまに 菅原道真  もみぢ散る野原を分けて行く人は花ならぬまた錦着るべし 西行  木がらしにふきなびかへりかへるでの紅葉の諸葉葉先ちぢれて 三ヶ島葭子

日中,とても暖かな風が吹いた今日,明月院へ行った来ました. まだ,11月で,カエデの紅葉にはやや早い時期でしたが,晩秋の風情は十分楽しめました. 北鎌倉駅を降りてすぐの円覚寺.山門手前のカエデは,とても美しく紅葉していました. カエデの紅葉は,…

木枯らし(凩)を詠んだ短歌2  届け物のついでに鎌倉浄光明寺へ.ソヨゴ,カキ,ミゾソバ,アスター,アツバキモガヨラン,ギンヨウボダイジュ,ケヤキ---  焼く餅のふくれ見入れてひとりなり外はくれゆく木枯の風 松田常憲  さんざめき杳く流るる木枯らしの中を手負ひのごと帰り来ぬ 稲葉京子  木枯は多摩十万の枯丘を吹きて知る人なくなるごとし 馬場あき子  こがらしに吹き曝されている君を かばひつつ ともにぬくもっている 佐々木妙二

今日は,風はそれほど強くありませんでしたが,雲の多い1日でした. 午後,鎌倉扇ガ谷に届け物があって,冬に向かいつつある道端と浄光明寺の植物をiPhoneカメラに収めました. ソヨゴとカキ. アスター? 白バラも咲いていました. ピンポンマム? ミゾソバ…

枯葉を詠んだ短歌  「今シーズン最も低い気温を観測し,東京に木枯らし一号」とのニュース.境内の枯葉に冬近いことを思わされる夜の妙本寺へ. 秋をいかに思ひ出づらむ冬深み嵐にまどふおぎのかれはは 菅原孝標女  槻(つき)の木の梢あかがね色に見ゆ枯涸葉(かれからびは)に夕日照りさし 岡麓  枯葉採り姑枝あつめて火を焚けばゆゑわかなくに涙あふれ来 吉井勇  ひとひらの枯葉が行方高くあり光りに向ふ鳥ならなくに 河野愛子  わがうちにかそけき枯葉踏みて行く人よ谺(こだま)となりて還らむ 角宮悦子

つい一週間前には,11月の最高気温を更新したと報じていたのに,https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/11/07/230607 今日は「全国的に今シーズン最も低い気温を観測し,東京に木枯らし一号が吹いた」とのニュース. https://www3.nhk.or.jp/ne…

落葉を詠んだ短歌1 寒さが際立つ中,鎌倉寿福寺まで.常緑樹がほとんどの境内に中,イチョウは黄色い葉を落としていました. 山おろしの月に木の葉を吹きかけて光にまがふ影を見るかな 西行  流れゆく木の葉のよどむ江にしあれば暮れてののちも秋の久しき 源実朝  落葉して月の色のみしろがねのうてなさびたるよるの木枯(こがらし) 小沢蘆庵  石にまどひ木の根にまどひ落葉らはおのがまにまにたむろせるのみ 伊藤左千夫  真冬日のひたと射し照る落葉山越えいそぎつつ心は散らず 若山牧水

寒い1日でした. 大阪では,木枯らし一号が吹いたそうで,明日は更に冷え込むようです.つい最近夏日だったので,寒さが際立ちますが,ようやく晩秋らしくなったということですね. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231111/k10014254891000.html https:…

イヌホウズキ  英勝寺の庭に咲いているのを見つけました.ホオズキと命名されていますがナス属で,ナス属特有の形をした小さな白花です.黒い実がなるはずです.完熟すれば毒性が弱まるようで,ケニアやタンザニアでは食べられているとのこと.英語名はblack nightshade(猛毒のベラドンナはdeadly nightshade).花も実も小さなイヌホオズキですが,ナス属のタイプ種となっています.

今日のNHKでも,11月の暑さの話題が. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231108/k10014251281000.html とはいっても11月第2週. 鎌倉英勝寺の薄.季節は晩秋であることがわかります. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/11/06/221725 1…

秋深き・秋ふかみを詠んだ短歌3  11月の「極値」を更新した今日でしたが,秋は日増しに深まり,様々な木の実が色づいています. 秋ふかき今朝のあさけに見し夢のかなしきことは妻にかたらず 石井直三郎  枝も葉も秋深くなりし風にあひて骨のふれあふ音たつる樹樹 五島美代子  秋ふかき磯の径(こみち)の綿あざみ袖にちらしてわれはもとほる 吉野秀雄  うす日射す路地を横切る白い蝶へたへたと弱し秋深みゆく 坪野哲久  明日は散る萩ほのぼのと衰へて父につれなく秋深むべし 馬場あき子

「秋深き」「秋ふかみ」を詠んだ歌を取り上げて3日目なのですが--- 一昨昨日の記録的な暑さを,今日,またまた更新! https://weathernews.jp/s/topics/202311/070155/ https://tenki.jp/forecaster/gureweather/2023/11/07/26006.html それでもやはり11月.…

秋深き・秋ふかみを詠んだ短歌2  木々は色づきはじめ,山茶花の見頃も近づいています.秋は少しづつ深まつてきています. 秋深き山のかげのの柴の戸に衣手うすし夕暮の空 伊勢  諏訪の神のみすゑの子等と秋深き富士見野の花にいにしへ語るも 伊藤左千夫  秋深しこの日も栗鼠(りす)のふるまひを盗み見すなり落葉松(からまつ)林 与謝野晶子  あき ふかき みだう の のき に すごもる と かや に はね うつ はち の むれ みゆ  会津八一 

昨日,散歩の時に目にした,鎌倉のイチョウ,ケヤキ,そしてハゼノキ.どの木も少しずつ色づいていました. 暖かな陽気が続いていますが,秋は,すこしづつ深まつてきています. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/11/05/235830 立ち寄った…