古事記/植物
昨日は秋の深まり探りに明月院へ. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/11/22/235259 行きは北鎌倉まで横須賀線を利用しましたが,帰りは,浄智寺横を抜けて海蔵寺まで足を伸ばしました. 浄智寺山門です.中へ入っての参拝はしませんでした…
現在私たちが食べているブドウは,欧州系(Vitis vinifera ),アメリカ系(Vitis labrusca ),もしくはこの両者を交配させた栽培種ですが,古来から日本に自生していたブドウ属の種として,ヤマブドウとエビネが知られています. 「酸味と渋みが強く、生食…
シャガとヒオウギ シャラノキ(沙羅樹 ナツツバキのこと) / サラソウジュ(沙羅双樹)同様, https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2022/07/11/234912 漢名と和名が入り交じって,混乱しかねない植物に,シャガとヒオウギがあります. シャガと聞…
欧米では,elderberryとして広く知られているニワトコ. セイヨウカンボク - Wikipedia セイヨウニワトコの実はジャムやサプリメントとして利用されているようですが,最近では「Elder Wand ニワトコの杖」の名前がよく知られていますね. 世界中で大ヒット…
植物を追って古事記を読み進め,このブログに載せてきました. 古事記/植物 (67) 昨日は,イノシシを追って,クヌギに行き着いてしまいました. 「臥猪の床」として平安時代以降,和歌などに取り上げられたイノシシ.“恐ろしき猪のししも、「ふす猪の床」と…
江戸時代,絵画さらには花札に「臥猪の床」として描かれた猪. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2021/10/08/235311 有形文化財 – 近世絵画コレクション - 千總文化研究所 / Institute for Chiso Arts and Culture もともとは平安時代以降の和…
「日本のブルーベリー」あるいは「ワイルドブルーベリー」等と称して親しまれる木があることを知りました. シャンシャンボ.漢名「南燭」 関東地方には少ないせいあり(単に植物に疎いだけ?),見たことも,聞いたこともありませんでした. 「関西には普通…
東征を終えたヤマトタケルは,足柄の坂の神を「ヒル(野びる)」の片割れで殺し,頂きから振り返ります. 「吾妻はや」---- 古事記 人代篇 其の三 (口語訳古事記 三浦祐介 文藝春秋) 足柄の坂本に到り,食(お)し物を口に運んでおった時に,その坂の神が…
植物をたどって古事記を読む ノビル 野蒜2 ノビル 野蒜1 https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2021/04/29/235542?_ga=2.29427007.1803228887.1618937900-847026506.1533741043 ノビル - Wikipedia 古事記 人代篇 其の三 (口語訳古事記 三浦祐介…
植物をたどって古事記を読む ノビル 野蒜 古事記には「ノビル」が2箇所に登場します. 初めの場面は,ヤマトタケルが東征から帰途につく途中,足柄の坂で,坂の神が姿を変えた白鹿に向けて投げつけた「食い残しの“ヒル” 」として. 2カ所目は,ホムダワケ…
古代の「ウリ」は,マクワウリのことでした. ウリ(瓜)とは - コトバンク マクワウリ - Wikipedia 古事記では,ヤマトタケルの猛々しく荒々しい心が生んだ凄惨な殺害の様子が,「まるで良く熟れたウリを切り刻むがごとく」と表されています. http://yachiku…
「植物をたどって古事記を読む」シリーズ 「うり」(瓜)1 “三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記” 其の三 ヤマトタケルの戦いと—天翔ける英雄 その言葉を申し終えたかとみるとすぐ,ヲウス(ヤマトタケル)は,まるで良く熟れたウリを切り刻むがごとく,クマソタ…
「植物をたどって古事記を読む」シリーズ 「ひさご」(瓢.ヒョウタン)2 前回は,若いヤマトタケル(ヲウス)の髪型を表す「ヒサゴバナ」として登場する場面を取り上げました. yachikusakusaki.hatenablog.comこの時には,オホウス(ヤマトタケルの兄)は…
「植物をたどって古事記を読む」シリーズ 今日とりあげるのは,「ひさご」. 漢字では瓢.ヒョウタンを意味します. (瓠・匏もおなじく「ひさご」.どのように使い分けているのかよく分かりません) “三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋”によ…
古事記 橘2 “イクメイリビコの大君(第11代 垂仁天皇 すいにんてんのう)が永久の命を得ることができると,タヂマモリに探させたトキジクノカクの実がタチバナ(橘)” と古事記は記します. 樹木図鑑(タチバナ) この物語は,垂仁記の一番最後に付け足したよ…
古事記 橘1 「橘 たちばな」と聞いて何を思い浮かべますか? 私の場合は,なぜか名字でした.何をした人かは全く忘れていましたが 「橘諸兄」. 普段全く考えたこともなかった名前! 「橘諸兄」ってどんな人? 調べてみると,奈良時代のかなりの重要人物.…
古事記では, イワレビコ(神武天皇)がイスケヨリヒメとの一夜の契りを懐かしんだ歌にも,管畳(すがだたみ)として詠われた菅(すげ/すが). http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/11/29/225404 あしはらの しげしきをやに すがたたみ いや…
「菅」は古事記で三カ所で記されています. その内の二カ所では,菅で作られた畳,管畳(すがだたみ)として描かれ,昨日とりあげたイワレビコ(神武天皇)がイスケヨリヒメとの一夜の契りを懐かしんだ歌はその内の一つ. あしはらの しげしきをやに すがた…
「植物をたどって古事記を読む」シリーズ 前回とりあげたユリ(“山由理草” / 笹ゆり). http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/11/04/235703 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/11/05/231315 東征後のイハレビコ(神武天皇)は…
ユリ(“山由理草” / 笹ゆり)2 イハレビコが妻としたイスケヨリヒメは,ヤマユリ(“山由理草” / 笹ゆり)が多く咲く河のほとりに住んでいました. ササユリ - Wikipedia さて,そのイスケヨリヒメの家は,狭井(さい)河のほとりにあっての, 大君は,その…
「植物をたどって古事記を読む」シリーズ 昨日とりあげた ニラ(からみ)とサンショウ(はじかみ) yachikusakusaki.hatenablog.com に続き,今日は-- ユリ 古事記では,“山由理草”の名で記されています.佐韋考−山由理草之本名をめぐって(三浦佑之) 是に…
あわふには からみひともと そねがもと そねめつなぎて アワ畑に生えた ニラがひと本(もと) その根元から その根も芽も繫(つな)いで根こそぎに かきもとに うゑしはじかみ くちひひく われは忘れじ 垣根のわきに 植えたハジカミ 口がひりひり 忘れはしな…
カヤ 萱 3 “三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ 古事記では,トヨタマビメの出産の場面で登場する“カヤ(萱/茅)”. yachikusakusaki.hatenablog.com yachikusakusaki.hatenablog.com…
“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. カヤ 萱 2 古事記では,トヨタマビメの出産のための産屋をつくる場面で登場する萱. “海辺の渚に鵜の羽根を萱(かや)の替わりに屋根と壁とに…
“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. 今日とりあげるのは カヤ 萱 日本国語大辞典によれば,カヤはススキの意味で用いられることもあるものの,もともとは.“屋根を葺くのに用いる…
カツラは神の依りつく木; 古事記では--- アマテラスの使者のキジのナキメが止まり, 釣り針を探してワタツミの宮へ行ったホヲリ(ヤマサチビコ)が登ってトヨタマビメを待っていました. http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/24/222554 ht…
“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. 古事記では,二つの場面で登場するカツラ. http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/24/222554 1. アマテラスが「この葦原の中…
“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. 今日とりあげるのは カツラ 愛らしいハートの形の葉で知られ,秋の紅葉も美しい. カツラとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版 【…
“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. 竹2 (竹1 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2020/01/22/231333 ) ホヲリ(ヤマサチビコ)に与えられた「タケを隙間なく編んだ…
“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. 今日とりあげるのは タケ 古事記には,タケは幾度となく登場するようです. 上記口語訳古事記の索引によれば,5カ所. ほかに,タケノコ=タ…