自然・環境 / 動物 /鳥/ 昆虫 / 星座 等

春の海/春潮を詠んだ短歌2  気持ちのよい青空が広がる1日.片瀬から七里ヶ浜まで歩いてみました.鳩,烏,鳶が舞い,集う人たちは思い思いに春を満喫.浜辺に絵を描く乙女,尺八を吹く老サーファー,わかめを拾うご近所の方---  春潮の岩をめぐりてたつる音沓(くら)き思のなしとはなくに 大岡博  春潮のあらぶるきけば丘こゆる蝶のつばさもまだつよからず 坪野哲久  春の海みんと尾根みち往くほどに相模のうみのけぶりつつみゆ 島田修二  玄海の春の入江は潮満ちて波ひとつまたひとつもみあぐ 阿久津英

一昨日,昨日に続いて,今日も気持ちのよい青空が広がる1日でした. 観光客には評判の悪い鳶の群も. 少し江ノ島寄りに移動すると,今日も富士山が, 浜には,ハト.何を啄んでいるのか,カラスと交代で浜に降りてきていました. 三人組で,浜辺にお絵かき…

明月院で春見つけ2  人けのない明月院の後庭園では,苔が春の元気さを見せ始め,花菖蒲も芽を出していました.姫あじさいの挿し木の後方に動いていたのは猫のモーミン.春のお庭と裏山で探検中.キジバトも何羽か餌探し.帰り道の脇の川には白鷺の姿も.そして,蕗の薹にも出会いました. 日を受けて開ききりたる蕗の花二つならべる二つうつくし 土屋文明

鎌倉明月院本堂の後の庭園は,3時までは解放されています(寄付金を払う必要がありますが). 花菖蒲と紅葉の時期には賑わいを見せる庭ですが,今の季節,私の他には庭師の方のみでした. 春になって,苔も元気. 花菖蒲も芽を出し始めていました! 庭園の…

春雨・春の雨を詠んだ短歌2  雨は午前中に上がりましたが,曇り空が続いた1日.雨あがりの砂浜にセキレイ,川にはサギ.海には江ノ島をバックにサーファーが.佐保姫のたつや霞のうすごろもしくしくぬらす春雨ぞふる 藤原為家  くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨の降る 正岡子規  よべ一夜天つ春雨ゆたかに降り今朝ふかく濡れし土のいろかも 木下利玄  忍びやかにけもののよぎる束の間の移り気よ春の雨温かくふる 中城ふみ子

昨日はほぼ一日中降っていた春の雨, 今日昼前には上がりましたが,どんよりとした曇り空が続いた1日でした.夕刻,昨日同様,片瀬東浜へ. 腰越漁港近くから,江ノ島大橋まで歩いてみました. 腰越寄りからみた江ノ島. 腰越漁港 雨あがりの砂浜をセキレイ…

トビを詠んだ短歌2  タカ目タカ科.改めて鷹の一種と聞くと,一瞬驚きますが.生息数が多いだけではなく,日本人には古来よりなじみ深い鳥.腐肉食が強調されすぎていますが「容易に得られる餌動物を捕食している」猛禽類です. 手に振りて小魚みすればゆらりゆらり鳶まひくだるわが窓の上に 大岡博  鷹たらず鳶と生まれし夕空にあはれ豊かに映えてゐたるよ 馬場あき子  雨と風と花のふぶきにわしたか科わしたか目の鳶が身ぶるう 鳥海昭子  ひとひらの感じに高く舞ひ上がり鳶はをりをり冬の陽のなか 松坂弘

昨日出かけた安国論寺で,アイフォン画面に飛び込んできたトビ.その舞う姿の美しかつたこと. 鎌倉でも,いえ,日本中どこでも沢山見かける,タカの一種. 改めて鷹の一種と聞くと,一瞬ビックリしてしまいますが. https://peerj.com/articles/14505/ 現在…

鷺を詠んだ短歌2 日本で見ることができる白鷺には,何種類かいて,現在最も多く見られるのがコサギのようです. チュウサギ,ダイサギというよく似た,ただし,大きさが違う白鷺も見ることができるとのこと.見分け方があるそうです.私には無理そうですが,コサギの黄色い足ならわかるかも---  月光の青きうしほのなかに浮きいや遠ざかり白鷺の啼く 若山牧水  雪明りしづむ大野の夕凍(ゆうじみ)をまだ渡るなり群の白鷺 木俣修 白鷺の残る一羽のたちしのち夕のみぎはの音すみてきぬ 岡野弘彦

国土地理院の発表では,「最大3メートルの地殻変動」「水平方向に1メートル31センチの移動」があった今回の能登半島地震. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240102/k10014306841000.html https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/01/02/23562…

鷺を詠んだ短歌1 正月の源平池には観光客の鯉用の餌を目当てにカモメがやって来ますが,大晦日,由比ヶ浜で出会いました.サギの仲間は田んぼや河で餌探しをするものだとばかり思っていましたが,海岸でも餌探しをするとのこと.  池神の力士舞かも白鷺の桙啄(く)ひ持ちて飛び渡るらむ 長忌寸意吉麻呂  夕立の雲間の日かげ晴れそめて山のこなたを渡る白鷺 藤原定家  秋ちかき月夜の空に声ほそく五位鷺啼けばそよぐ木々の葉 四賀光子  雲ひとひら月の光をさへぎるはしら鷺よりもさや 太田水穂

能登半島大地震で幕を開けた2024年の三が日が終わろうとしています.倒壊家屋の下には,まだ多数の被災者が--- 夕方鶴岡八幡宮へ. 源平池の鴨は,いつもより少ない---夕方だったせいかもしれません.例年,昼間に来ていたときには,鴨に加えカモメも沢山来…

寒しを詠んだ短歌3  野毛山動物園に行って来ました.強風で寒い中,来園者はチラホラでしたが,動物たちの多くは姿を見せてくれていました.ショウジョウチキ,クロツラヘラサギ,インドライオン,ホンドタヌキ,アカエリマキキツネザル,フサオマキザル,アビシニアコロブス,ベニイロフラミンゴ,キリン,そしてレッサーパンダ.  さむき道を何時まで従きてくる犬かわれは頒けてやる倖せもたぬ 中城ふみ子  さむざむと陰を洗へるしまひ湯の底にくらみを見つめながらに 辰巳泰子

風も強く,とても寒い1日でした. 横浜での買い物の帰りがけ,野毛山動物園に行って来ました. 野毛山動物園 入園料無料の親しみやすい動物園ですが,さすがにこの寒さ.来園者はチラホラ. しかし,多くの動物たちは,寒さにもめげず,姿を見えてくれてい…

知らぬ人に声かけたくなる清しさよ光明寺裏より富士を望めり

鎌倉は,今日も穏やかな天気でした. 夕方,光明寺の裏山まで,夕焼けと富士を見に行きました. https://www.google.com/maps/place/光明寺裏展望台 富士は見えるかどうか,確信はなかったのですが--- 光明寺の裏山は,「かながわ景勝50選」に選ばれている場…

コオロギを詠んだ短歌  朝晩の気温は確実に下がってきたと思います.コオロギの声が秋を感じさせてくれます.古くは,「秋鳴く虫の総称」でした. 夕月夜ゆふづくよ心もしのに白露の置くこの庭に蟋蟀(こほろぎ)鳴くも 湯原王  こほろぎのしめらに鳴けば鬼灯(ほほづき)の庭のくまみをおもひつつ聴く 長塚節  独り居の身に相応(ふさ)ひゆくや本棚の裏にひそみてこほろぎの鳴く 大西民子  恋ふというしづけき思念,枕べに夜もすがらなるこほろぎのこゑ 成瀬有

今日の東京は,正午の気温が30℃を切ったとニュースで報じていましたが--- 結局32℃まで上がったようです.関東地方の気温は,明日,更に低そうですが,その後はまたムシムシ暑い日が続くとのこと. それでも,9月に入ってそろそろ一週間. 朝晩の気温は確実に…

小暑・鷹乃学習 今日は小暑の末項:鷹乃学習(たかすなわちわざをならう) この鷹がどのような種類の鷹か,私にはわかりませんが---大鷹のことでしょうか?中国でも,そして,日本でも大鷹はかつて身近な鳥だったのでしょう.最近になって,都会での鷹の目撃情報が相次いでいます.72候「鷹乃学習」も現代になってよみがえったとことですね.今の季節,春に生まれた鳥たちが巣立ち,親離れしつつある時期.鷹を見なくても,鳥の親子を見ることで,季節を感じることができます.今日は飛行訓練をするムクドリ親子を目撃しました.

今日,2023年7月17日は,小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをならう).(正確には7月17日頃が小暑・蓮鷹乃学習). 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/nijyushisekki/ 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 *,** ⇒ …

小暑・温風至  今日は暑中の始まり「小暑.温風至」.二十四節季の夏では小暑は後半ですが,二十四節気は太陽の運行に厳密に従っているため,暑さの時期はこれから.温風至は今日の気候にピッタリですですが,今一般化している読み方には問題ありかと思います.温風至は,「おんぷういたる/あつかぜいたる」の二つの読み方がありますが,本来は前者でしょう.無理矢理「あつかぜ」と読ませて,わかりやすくしていますが---「温風至」について考察してみました.

線路脇のカンナがすでにほぼ満開でした. 関東地方は,明日明後日が雨模様とのことで,梅雨明けは来週のようですが--- 今日は暑中の始まりですね. 二十四節季では小暑.72候では温風至. 先日の「夏至・半夏生」に続いて,「小暑・温風至」について少し調べ…

鶯を詠んだ短歌  姿を見せないことが多いウグイスですが,鳴き声は古来から愛されてきたウグイス(同属のフィリピンウグイスは似ていますが異なる鳴き声です)は,万葉の頃から歌に詠まれてきました. 春の野に霞たなびきうら悲しこの夕かげに鶯鳴くも 大伴家持  うちなびき春さり来ればひさぎ生ふる片山かげに鶯ぞなく 源実朝  あたたかき心こもれるふみ持ちて人思ひ居れば鶯のなく 伊藤左千夫  世をかへてあらたに君を恋ひむ日も同じ声もてうたへ鶯 川田順

春から初夏は,鳥の鳴き声を特に多く聴くことができるように思います. 昨日,観音崎公園を歩いたときにも聞こえてくるのですが,鳥の名前は分かりません. 唯一分かるのが鶯. 今の時期,鎌倉の山道や山沿いの寺院でも鶯の鳴き声をたくさん聴くことができま…

揚羽蝶を詠んだ短歌 藤の花を見に行つた昨日には,沢山の野の花や,クマバチやアゲハチョウにも出会うことができました.  揚羽蝶花をくづして去りしよりふたたび庭の光の閑けさ 吉植庄亮  すれすれに夕紫陽花に来て触る黒き揚羽蝶の髭大いなる 北原白秋   幾十のからす揚羽のとぶ宙(そら)を夢と知りつつ夢みていたり 島田修二  まだら揚羽黒揚羽すこし紋白も来てゐてももちの花明りせる 馬場あき子

昨日,鎌倉英勝寺とその近くの山へ,主に藤の花を見に行ってきましたが, https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/04/16/233301 沢山の野の花や,クマバチやアゲハチョウにも出会うことができました. ハルジオン(キク科ムカシヨモギ属) クサ…

菜の花を詠んだ短歌 / 里山ガーデン外周路の花々 横浜里山ガーデンの外周路には里山の雰囲気が残され,ゆつくり散策できます.山吹・つつじ・烏野豌豆,そして菜の花. 蝶ひらひらゆくへのどかに風わたる菜の花一里の春の日ぬるき 金子薫園  菜の花の乏しき見れば春はまだかそけく土にのこりてありけり 長塚節  菜の花の明るき日暮れ一人旅を思いつつ見ているバス路線図を 関根榮子  まひるまの菜の花ばたけ鬱屈のこころを抱きて土鳩きている 久々湊 盈子

昨日のブログで取り上げた横浜里山ガーデン・大花壇には,園芸用の植物が30万本植えられているそうです. 園芸用品種は,入り口すぐのウェルカムガーデンにも植えられていて,楽しませてくれます. しかし,園芸用植物が植えられた花壇は敷地のほんの一部で…

世界の矢毒文化2/ イポー・クラーレ(毒と人間 国立科学博物館特別展「毒」より) 世界中の狩猟採集民は自然毒をうまく利用する技術をもっています. イポー矢毒文化圏(東南アジア): 和名ウパスノキの樹液を矢毒として用います.強心配糖体アンチアリンが含まれています.クラーレ矢毒文化圏(南アメリカ) クラーレとは,アマゾン川やオリノコ川流域に住む先住民が毒矢の先に塗る毒物を指しています.クラーレの成分についてはツヅラフジ科の植物から筋弛緩作用をもつ d-ツボクラリンが単離されました.

先日出かけた国立博物館特別展「毒」.独自に調べたことをつけ加えながら,内容を少しずつ紹介しています.主催者も「シェアしよう」とすすめていることもあり.https://yachikusakusaki.hatenablog.com/archive/category/毒%2F毒展 (5/28まで大阪展開催中…

世界の矢毒文化1/ ストロファンツス・トリカブト(毒と人間 国立科学博物館特別展「毒」より) 世界中の狩猟採集民は自然毒をうまく利用する技術をもっています.ストロファンツス矢毒文化圏(西アフリカ)・トリカブト矢毒文化圏(北アメリカ北部・アジア・ヨーロッパ・北海道)・イポー矢毒文化圏(東南アジア)・クラーレ矢毒文化圏(南アメリカ) キョウチクトウ科ストロファンツスの毒は神経毒で,強心剤としても利用されています. アイヌ民族が使っていたトリカブトは,エゾトリカブトとオクトリカブトと考えられています. 

先日出かけた国立博物館特別展「毒」.独自に調べたことをつけ加えながら,内容を少しずつ紹介しています.主催者も「シェアしよう」とすすめていることもあり.https://yachikusakusaki.hatenablog.com/archive/category/毒%2F毒展 (5/28まで大阪展開催中…

ヒトが毒を利用した最古の証拠「切れ目のある木の棒」/ ソクラテスが仰いだ「毒杯」に入っていたとされるドクニンジン(毒と人間 国立科学博物館特別展「毒」より) ボーダー遺跡から発見された「切れ目のある木の棒」(推定約2万4000年前)からトウゴマ成分が検出されました. ソクラテスが仰いだ毒杯の中身はアテナイの刑法からするとドクニンジンが入れられていた.

先日出かけた国立博物館特別展「毒」.独自に調べたことをつけ加えながら,内容を少しずつ紹介しています.主催者も「シェアしよう」とすすめていることもあり.https://yachikusakusaki.hatenablog.com/archive/category/毒%2F毒展 (大阪展が始まりました…

毒を使った果実の散布戦略(カキノキ,ウメ,ライチ) / 毒に耐える(キョウチクトウVSキョウチクトウスズメ,コアラVSユーカリ,ラーテルVSコブラ)  動物に食べてもらうことで種子を運んでもらう植物は多いですが,熟した種子を運ばせるため,未熟な果実には毒性物質を高濃度で凝縮させて食害を防いでいるものもあります. 多くの生物が体に毒をもつことで捕食者から身を守ってきました. しかし,その毒さえ克服できれば,毒生物は競争相手の少ない魅力的な獲物となります.

先日出かけた国立博物館特別展「毒」.独自に調べたことをつけ加えながら,内容を少しずつ紹介しています.主催者も「シェアしよう」とすすめていることもあり.https://yachikusakusaki.hatenablog.com/archive/category/毒%2F毒展 (大阪展が始まりました…

ハチの多様化と毒針(毒と進化 国立科学博物館特別展「毒」より) 卵を産むための産卵管が変化したハチの毒針は,獲物を狩るための武器として発達したと考えられますが,自身や巣を守るためにも使われ,攻めと守りの両面でハチの多様化を支える原動力となりました.さらに,幼虫の餌に花粉を使うようになったハナバチ類では,毒針は守り専用の武器へと変化しました.ミツバチは,刺した針が抜けなくなる「カエシ」がついた毒針をもち,守りの最終手段として,命がけで毒針を使います. 

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盗用(毒と進化 国立科学博物館特別展「毒」より)  自身で毒を作れない有毒生物は,他者の毒を利用または盗用しているといえます. テトロドトキシンを自身で作れないフグや,ヒキガエル類の毒を防御用の毒として利用しているヤマカガシも毒を盗用しています.毒の盗用のなかでも究極形の1つがミノウミウシ類やフウセンクラゲ類による刺胞の盗用「盗刺胞」です. ミノウミウシ類はヒドロ虫を主な餌としていますが,ヒドロ虫の刺胞を消化せず.自身の防御に再利用しています. 

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警告色 / テントウムシとミュラー擬態・ベイツ擬態(毒と進化 国立科学博物館特別展「毒」より) キオビヤドクガエルの黄色と黒のコントラストが強い体色は,捕食者に毒性をアピールするのに役立ちます.アカハライモリは天敵に襲われるとお腹の警告色をアピールします. テントウムシ類は毒成分を含む液体と体から出して身を守りますが,ベイツ擬態をしている無毒の昆虫がいます.ノコギリハギ(無毒)はシマキンチャクフグ(有毒)に体型や色彩だけでなく遊泳などの行動もそっくりです.

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酸素と熱水域の硫化水素 (毒と進化 国立科学博物館特別展「毒」より) 毒の存在は,生物同士の日常の関係ばかりでなく,長期にわたる関係や,個々の生物の生き方に影響を与えてきました. その結果は進化として現れます. 20億年前,シアノバクテリアにより大量に放出された酸素が,海上から地上のあらゆるものを酸化しつくし, 「この酸化に耐えられなかった生物は絶滅したに違いない」. 熱水域の細菌は硫化水素や水素からエネルギー源を生み出し,その細菌を食べる動物たちが帯状に分布します.

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毒とおしろい文化 / 亜砒酸とチェーザレ・ボルジア / 鉱物由来の毒 江戸時代には鉛白が白さを演出するファンデーションとして広く利用されていました.毒性があり,健康に悪影響を与えていた可能性があります.亜砒酸は,粉末状で水に溶けやすく,しかも無味無臭であるため,多くの人々に悪用されるようになってしまいました.中でも,ヴァレンティーノ公チェーザレ・ボルジアは,ボルジア家の毒薬「カンタレッラ」を使い,数多くの政敵を排除したといわれています.水銀,カドミウムの毒性も広く知られています.

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毒きのこ2(「毒の博物館」4 菌類の毒/国立科学博物館特別展「毒」より) ドクササコを食べると先端部が激しく痛み赤く腫れあがる.カエンタケは触ってもいけない. 間違えやすいきのこ:ツキヨタケ⇔イタケ・ムキタケ等. クサウラベニタケ⇔ウラベニホテイシメジ・ホンシメジ等. ニガクリタケ⇔クリタケ等. カキシメジ⇔マツタケ等. オオシロカラカサタケ⇔カラカサタケ等. なお,平成24年〜令和3年の間で最も中毒例の多いきのこはツキヨタケ.2番目はクサウラベニタケ.

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毒きのこ1(「毒の博物館」4 菌類の毒/国立科学博物館特別展「毒」より) きのこの食毒を見分けるための万能の方法は存在しません.幻覚症状:ヒカゲシビレタケ,ワライタケ等(いくつかは所持することも禁止されている). 痙攣など:ベニテングタケ,サクラタケ等.  悪酔い:食用きのこなのにお酒と一緒に食べると酷く悪酔いする.キララタケ等. 腹痛など:野生きのこで最も頻繁に起こる中毒例. 細胞破壊:最も致死的な症状.腎臓や肝臓などの細胞が破壊されていくことで死につながる.テングタケ属.

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日本人による海洋生物の毒の解明(「毒と人間」/国立科学博物館特別展「毒」より) フグ毒テトロドトキシンは平田正義と津田恭介らによって独立して構造決定され,岸義人らによって人工的に合成されました.アオブダイ等の魚による中毒の原因物質とされるパリトキシンは上村大輔らによって構造決定され,岸義人らによって人工的に合成されました.安本健らは,シガデラ毒・シガトキシンを生産する渦鞭毛藻を発見し,シガデラの起源が明らかになりました.

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オニヒトデ,磯で見られる様々な有毒生物(「毒の博物館」3動物の毒/国立科学博物館特別展「毒」より) 駆除対象となっているオニヒトデは,棘に毒があり「刺されるとたいへん痛み,腫れることもあります.痛みは棘が刺さると即座に生じ,非常に強烈で数時間持続します」.  8種の磯の有毒生物が立体的に並べられていました.ガンガゼ,トックリガンガゼモドキ,ゴンズイ,ハオコゼは刺される危険がある有毒生物.スベスベマンジュウガニ,ウモレオウギガニ,ヒョウモンダコ,クサフグは,食べるととても危険な海洋生物.

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カツオノエボシとハブクラゲ(「毒の博物館」3動物の毒/国立科学博物館特別展「毒」より) カツオノエボシはミズクラゲなどの典型的なクラゲとは異なるクダクラゲの仲間.日本の海水浴場で注意の警告がなされていることは多くの方がご存じの通り.溶血作用や神経毒性をもつ毒素が単離されています.ハブクラゲは沖縄で最も被害が多い危険生物で死者も報告されています.溶血活性を示す毒成分が主.なお,ミズクラゲは毒をもつものの,ヒトの角質膜を貫けないため痛みを感じることが少ないとのこと.

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背鰭等に毒をもつゴンズイ,オニダルマオコゼ,ミノカサゴ(「毒の博物館」3動物の毒/国立科学博物館特別展「毒」より) 釣りをする方ならよく知っている毒魚ですね.鰭(ひれ)のトゲをしっかり展示してあるところが見所かと思います. これらの魚の棘の毒は,いずれもタンパク質で,熱により失活するとのこと. 刺された場合の応急処置の基本の1つとなっているようです.毒タンパク質の化学構造もすすめられ,ゴンズイの毒タンパク質は,高血圧と呼吸不全、心停止、神経筋の障害を引き起こすとのこと.

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銛で狩りをする貝イモガイ/ アカエイ(「毒の博物館」3動物の毒/国立科学博物館特別展「毒」より)  イモガイは小さな標本で「なんだ」と通り過ぎてしまいそうですが,展示された銛のレプリカ,その刃先を見ると,「この貝,本当に銛を打って狩りをしているんだ」と思わせてくれます.展示にはありませんでしたが,ネット検索するとイモガイが狩りをする画像もみつかります.驚きです.毒性成分はコノトキシンと呼ばれ,多彩な作用を発揮しているそうです.

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