日曜日に出かけた大船フラワーセンターの花と,その花を詠った短歌(見つけられた場合のみですが)を取り上げています.今日は---
新芽を楽しむ
大船フラワーセンターという名前の通り,花を中心に楽しむ植物園ですが,春には,木々の新芽も楽しめます.
八重桜は,花が豪華ですが,花の間から見える新芽もかわいらしいですね.
ハナズオウ(花蘇芳)は,初めて見る花.
新芽がどうなっているか,注意して見なかったので,全くおぼえていませんが,画像を見たところ,枝の先端の方には若芽が出ていますね.花だけだ見ていると赤い塊が枝についているように見えますが,葉と一緒に見た方が美しいようにも思います.
ベニバナトキワマンサクは,街中でも見かけます.
トキワマンサクの変種で,マンサク属で常緑樹はトキワマンサクのみのようです.変種のベニバナトキワマンサクは葉も赤みがかっていますが,葉も楽しむのなら,むしろトキワマンサク:「緑の葉に黄色みを帯びた白い花が輝くように映えます」.https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-911
https://ja.wikipedia.org/wiki/トキワマンサク
ピンクでも白でもないクリーム色?やや変わった色のハナミズキ.ハナミズキは,葉はあまり鑑賞対象にはならないかなと思います.
若芽が赤いアセビ.珍しい品種で,フラワーセンターで育種したとのこと.白と赤のコントラストが楽しめます.
オウゴンマサキの新芽の美しさは,花と見まがうばかりですね.
街中でも見かけますが,フラワーセンターではかなり長い塀のようなかたちで植えてありました.
チャンチン(香椿)は,若芽の色が美しいことでよく知られています.中国では若芽を食用にもするとか.
「椿」という漢字は,もともとはこのチャンチンを意味する漢字で,日本で「椿」を「つばき」と読むのは,いわゆる国訓(=漢字の、中国での用法に合致しない、日本でのよみ方).
中国でツバキを意味する語は山茶花.日本ではサザンカと読みますね.
中国語でサザンカを意味する語は茶梅.
フラワーセンターには,楓も何種類か植えられています.あまり目立ちませんが--
春に新芽が赤い品種も楽しめますが,大好きなのは,緑色の新芽.
楓の新芽を詠んだ短歌
子持山若鶏冠木(かへるで)のもみつまで寝もと我(わ)は思(も)ふ汝(な)はあどか思(も)ふ 作者未詳 万葉集巻一四 三四九四
散りはてし桜が枝をさしまぜて盛りをみするわかかへでかな 藤原為家 夫木抄
くれなゐの若葉しげらす低楓手のべて撫でぬやはら若葉を 窪田空穂 鏡葉
わがむかふ渓に朝日のみなぎりてただにし撓(しな)ふ楓の若葉 松村英一 松村英一全歌集
楓(かへるで)の若葉立つ枝うちゆすれ移り動きて小鳥はゐたる 高田浪吉 家並
眠足り覚めし朝けに楓(かへるで)の風の中なる若葉のみどり 宮柊二 群鶏