一昨日,暮春の北鎌倉と浄智寺〜鎌倉の山道で出会った花を,紹介しています.第三回目の今日は,明月院編.
花の寺として鎌倉でもまず名前が挙げられる明月院.
私が思い浮かべるのは,ロウバイ,シダレザクラ,アジサイ,ハナショウブ,そして秋の紅葉--.
しかし,今の時期には,何の花が咲いているのでしょうか?
あまり思い浮かばないな,と思いつつ明月院通り(通称なのか実際の名前なのか私は知りませんが)を歩きました.
モミジの新芽は,期待したとおりの美しさでした.
そして,思いのほか沢山の花が咲いてました.どれも親しみやすい花ばかり.ただ,3時を回っていたので,本堂裏の庭園を見て回れなかったのが心残りです.
山吹は八重と一重,共に咲いていました.
拝観口のすぐ横,トイレの前には,ごく普通の花壇があって,どこのご家庭でも見られる花が植えられていました.
マーガレットとワスレナグサ.
ミツカドネギ.あまり見かけませんがネギの仲間で食用にもなるそうです.
庭園にはお地蔵様が安置されています.
リスとキジバト.本堂裏の庭園に来ているのは知っていましたが---
キジバトのつがいはいつ見てもうらやましいほど仲がいい.
最も目立っていたのがオオデマリ.かなり立派な木でした.
サルスベリの新芽もなかなか美しかったです.
枯山水.曇り空であまり美しく見えませんね.
一点赤く見えるのは,多分ツツジです.
本堂右手の有名な「悟りの窓」の前には,見事な生け花と,機関車模型.昭和天皇お召し列車の機関車だそうです.
思いがけず,美しさを感じたのが,本堂脇の松の芽.
松の芽を詠んだ短歌
(古今短歌歳時記より)
若松の芽だちの緑長き日を夕かたまけて熱いでにけり 正岡子規 子規歌集
青玉のから松の芽はひさかたの天にむかひて並びてを萌ゆ 斎藤茂吉 赤光
伸び立ちて白き松の芽むらがれる遠き木末(こずゑ)にわが目を放つ 山口茂吉 高清水
うすくれなゐに松芽のながき松やまに光しづかなる雨はそそげり 生方たつゑ 春尽きず