シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第八回/シソ科第三回
クサギは,鎌倉では源氏山に生育しています.冒頭の画像は昨年秋に撮ったもの.
今日,花が咲いていることを期待して行ってみたのですが,見当たらず.伐採されたのか?場所を間違えたのか?まだ咲いていないのか?
ウィキペディアの画像をお借りしますが---
実ばかりではなく,花もなかなか美しいと思います.
臭木という,かわいそうな名前を付けられてしまっていますが,他国ではこんなことはありません.
中国 海州常山(かいしゅうじょうざん)
英語 harlequin glorybower, glorytree or peanut butter tree
属名Clerodendrumは,ギリシャ語由来で,運命の木.チャンスの木といった意味とのこと.
https://www.thejoyofplants.co.uk/glorybower
ニッポニカによれば
https://kotobank.jp/word/クサギ-830573
山野に普通に生え,北海道南部から沖縄県,朝鮮半島,台湾,中国などに分布する.
葉は食用になり(ニオイがある.要灰汁抜き),果実を草木染めに用いる(⇒クサギ染め).
中国では海州常山(かいしゅうじょうざん)とよび,葉を高血圧,神経痛,頭痛などに用いる(生薬名 臭梧桐シュウゴトウ)/臭梧桐根シュウゴトウコン https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/003602.php )
クサギ染め
森と暮らし辞典 https://yamatowa.co.jp/news/dictionary/kusagi/
実を一つ一つ摘みとって染料にします.青色を染める珍しい植物のひとつで,「青曝し」と呼ぶ下染めにも使われました.https://maitokomuro.com/naturaldye/harlequin-glorybower-dye/
日本で園芸用に栽培されているクサギ属の植物としては,ボタンクサギ(中国原産),ゲンペイカズラ(ゲンペイクサギ アフリカ原産)があり,鎌倉でも所々で見かけます.
鎌倉で見かけたボタンクサギ
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゲンペイクサギ
インドから東南アジアの熱帯・亜熱帯地方に生育するClerodendrum glandulosum(East Indian glory bower)は,伝統的な医薬に用いられ,また,カレーに入れて食べることもあるとのこと.
https://en.wikipedia.org/wiki/Clerodendrum_glandulosum