大暑 今日から約15日間は,二十四節気の一つ「大暑」.二十四節気に「中暑」はありませんが,中国語「中暑」は熱中症.暑いは中国語では「熱」(簡体「热」).中国で暑さ寒さを表現する漢字は「热」「暖」「温」「涼」「冷」.日本では「あつし」 「さむし」 「ぬるし」 「すずし」「あたたか」「ひややか」「つめたし」--- こゑひくき大暑の蟬やしんしんと木の間の闇をひろぐる如く 石川不二子

今日も暑い1日.そして,「大暑」です.

大暑には「激しい夏の暑さ」の意味もありますが,今日から約15日間は,二十四節気の一つ「大暑」.

 

たい‐しょ【大暑】(日本国語大辞典

①はげしい夏の暑さ.夏のきびしい暑さ.酷暑.極暑.烈暑.

二十四節気の一つ.

太陽の黄経が一二〇度のときをいう.
陰暦では六月中旬,新暦では七月二三,四日頃で,気候的にも梅雨明け後の,もっとも暑気のはげしい頃にあたる.
 
小暑大暑の期間が暑中になります.
二十四節気に「中暑」はありませんが,中国語「中暑」は熱中症を意味するそうです.
 
以下,大暑から,話がややそれますが---
▽気温が高くて「あつい」とき,日本では「暑い」しか使えませんが,中国語では「熱」(簡体「热」)が使われているとのこと.
 
中国で「暑」がどのように使われるのかよく分かりません.
 
では,

”「暑」とは「炎熱」の意味で,「大暑」は「炎熱の時期」という意味です.”

としていますが----,

角川字源の「暑」の字義には,炎熱はありません.

私が調べられたのはここまで.中国人に聞いてみなくては.

 

▽温度感覚の表現

日本

日本国語大辞典の「あつい」の語誌によれば,

・温度感覚を表わす形容詞は,上代では「あつし」 「さむし」 「ぬるし」 「すずし」の四語による体系をなしている.

・中古になって温暖系に「あたたか」,寒冷系に「ひややか」が現われ,「あつし」 「ぬるし」,「さむし」 「すずし」のそれぞれの中間の温度感覚を表わして使われるように ⇒一時六語による使い分けとなる.

・中古半ばに「つめたし」が現われて複雑化していく.

 

中国

https://cn-seminar.com/chinese-hot-16561によれば,次表の通り.

 

 

大暑の初日の今日,72候では,桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)となります.

日本の気候に合わせて中国の初候を書き換えたものですが---

「中国の腐草為蛍(ふそうほたるとなる)は,日本に合わないので書き換えなくては」と思ったことは理解できます.

しかし,代わりに定めた桐始結花も,日本の季節に合っていない.

桐の花が開くのは5〜6月ですから.

https://ja.wikipedia.org/wiki/キリ

https://ja.wikipedia.org/wiki/キリ

https://aizukiri.com/flow/

 

こゑひくき大暑の蟬やしんしんと木の間の闇をひろぐる如く  石川不二子 野の繭