草花/樹木/作物/季節・ガーデン

西瓜を詠んだ短歌  美味しくなつている小玉スイカ.負けずと大玉スイカにも新品種が開発されています.今年もう一回食べたいもの. 西瓜割れば赤きがうれしゆがまへず二つに割れば矜(ほこ)らくもうれし 長塚節  ごろごろと土間にころがる青西瓜一つ一つに大きかりけり 三ヶ島葭子  碧き珠の大西瓜なれ食ひて見ねば讚め得ずとにかく刃をあておろす 阿部静枝  西瓜切る妻の傍に座を占めてその眼見張りてゐるや男童 大岡博

夏の果物といえば,スイカ. 一時期,人気に陰りが出たように思いましたが,最近は美味しい小玉スイカが沢山開発され,人気を盛り返してきているように思います. ネットで検索すると沢山の人気品種の名前が: ひとりじめ,スウィートキッズ,黒子玉,姫まく…

暑し・暑さを詠った短歌  鎌倉は異常に蒸し暑い1日でした.台風7号が運んだ海風のせいでしょう.鎌倉の谷戸のお宅にはサルスベリが最後の花を咲かせ,わが家ではジンジャーリリーが開花しました. 声聞けばあつさぞまさる蟬のはのうすき衣は身にきたれども 和泉式部  水の音に暑さわするるまどゐかな梢の蟬の声もまぎれて 西行  暑き山くだりくだりて寂(しづ)かなる安楽律院の水のみにけり 斎藤茂吉  やや暑き山の日ざかりの心よく大き西瓜をわりにけるかも 古泉千樫

暑い鎌倉の1日でした.異常な蒸し暑さ.関東地方ではなく,紀伊半島へ向かった台風7号が運んだ海風のせいでしょう. 三時過ぎ,所用で鎌倉扇ガ谷の谷戸のお宅へ. 通りに沿った何軒ものお宅に,サルスベリが植えられていて,最後の花を咲かせていました.ざ…

トウガラシ2 今日は二つの,やや離れた内容を二つ. 一つは欧米の言語におけるトウガラシとコショウの混乱.こちらが大部分です. 二つ目は,ホールタイプのトウガラシを使用したレシピについて. 「コショウを探してトウガラシを見つけたスペイン人は,純粋な混同から(あるいは面目を保つために),発見した実を 'red pepper' と名付けた」と言われています.混乱は今でも続いていますが,英米語の混乱が最大.呼び名の混乱は,red pepperとトウガラシを呼び続けている英国/米国に責任があるようにも--

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はトウガラシの2回目 スパイス(スパイス&ハーブ)5 トウガラシ2 今日は二つの,やや離れた内容を二つ. 一つは欧米の言語におけるトウ…

トウガラシ1 市販トウガラシのほとんどはトウガラシ属のCapsicum annuumという種で,鷹の爪もその一品種(スコヴィル値は4万〜5万).トウガラシの辛さの成分はカプサイシンで,その受容体は温度や酸によっても活性化され,痛みの受容体となっています(2021年ノーベル賞).「口腔内ののTRPV1 で辛味成分が受容されて痛覚と温度感覚が刺激され,スパイス自身の香りと相まって独特の風味がもたらされ,脳で統合しておいしさを認識」

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はトウガラシ. スパイス(スパイス&ハーブ)4 トウガラシ1 日本でいつも手に入る唐辛子と言えば-- 乾燥商品,一味,七味.そして最近は…

コショウ3 スパイス貿易と大航海時代 「ヨーロッパはコショウを求めてアジアにやって来た」 しかし---欧州で,どれほどコショウが必要とされていたのか? 本当にコショウを求めるだけのために大航海時代が始まったのか? 結果として,ヨーロッパによる世界の植民地化が行われたが,どこまでコショウが関わっていたのか? 「World History Encyclopedia」に,まとめられていました.1/2要約版で掲載します.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はコショウの三回目. スパイス(スパイス&ハーブ)3 コショウ3 スパイス貿易と大航海時代 「ヨーロッパは,コショウを求めてアジアにや…

コショウ2 植物としてのコショウ/コショウの生産  コショウはコショウ属のPiper nigrumというつる性植物の実.原産地は南インドの西海岸といわれています.コショウ属には,他にもスパイスとして利用されている種があり,ロングペッパー(ヒハツ)は日本でも手に入ります.そして,このロングペッパーのサンスクリット語が英語pepperの語源となっています.2020年のコショウの生産輸出国のトップはベトナムで世界の36%にのぼるとのこと.なお,日本に自生するフウトウカズラは,コショウ属ですが辛みはありません.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます). 今日はコショウの二回目. スパイス(スパイス&ハーブ)2 コショウ2 植物としてのコショウ/コショウの生産 コショウはコショウ目コショウ科…

コショウ1 黒コショウと白コショウ 日本でも,最近は黒コショウ・白コショウが普及しつつあります.黒コショウと白コショウは同じPiper nigrumの実で,作り方が異なります.辛み・風味・使用法についての解説は,日本語サイトと英語サイトでは異なる部分があります.日本/アメリカの製品・好みを反映したものかもしれませんが,素材による使い分けに英語サイトは触れていません.一方,英語サイトでは,「白コショウはフランス料理,中華料理,ベトナム料理などでよく使われる」としています.

スパイス(スパイス&ハーブ)について,簡単にまとめていこうと思います.シソ科のハーブについては,シソ目シソ科のシリーズで取り上げたので,今日からのまとめでは省きます. スパイス(スパイス&ハーブ)1 コショウ1 黒コショウと白コショウ コショ…

立秋/秋立つを詠んだ短歌  明日は立秋.「とても秋とは言えない」と,評判の悪い日です.しかし,夏至と秋分の中間点.太陽の運行は,着実に秋を目指しています. 秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる 藤原敏行  秋立つと人はつげねど知られけりみ山の裾の風のけしきに 西行  かの青き空のかがみにあらはれてさやかに秋の来たるを見ずや 太田水穂  秋立つは水にかも似る/洗はれて/思ひことごと新しくなる 石川啄木  針箱はなつかしきもの秋くれば針の光りの身をそそるかも 今井邦子

今日は大暑の最後の日. 晴れていながら時々雨がザーッと降るといった1日でした.奄美大島付近に停滞している大きな台風の影響が,鎌倉にまで及んでいるようです. 昨日今日は,「大暑の末候:大雨時行 たいうときどきにふる」に合致しているとも言える日で…

スパイスとハーブ.その違いは? 日本語の香辛料の意味は? スパイスとハーブ,さらには香辛料という言葉の違いについては,二つの説明があるようです.小さなちがいですが,1. 香辛料=スパイス>ハーブ 元々の意味としてはこちらが正しいようです.ハーブはスパイスの中に含まれる一群で,多くの場合,葉を利用するもの.スパイスは,辛みスパイス,マイルドフレーバースパイス,芳香性スパイス,芳香性ハーブ野菜に四分類できます. 2. スパイスは葉以外の部分を利用するもの,ハーブは葉を利用するもの.

最近話題としてきたシソ目シソ科の植物. 特にシソ科イヌハッカ亜科の植物には,料理用の香辛料として用いられているものが多数あります. https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/07/18/234517 https://en.wikipedia.org/wiki/Basil 〜 https:/…

海蔵寺へ/真夏に咲いている花   道すがら,真夏に咲く花を画像におさめました.海蔵寺の花と合わせて14種の花に出会うことができました.お寺に加えて,各ご家庭も夏も楽しめるよう工夫しているので,道行く人も花を楽しめます. タカサゴユリ  アベリア(ハナツクバネウツギ)  ゼラニウム(ゼラニューム)  ペチュニア  ノウゼンカズラ  ローズマリー  キバナコスモス  ヒルガオ  ヒメヒオウギズイセン  コバノランタナ  サルスベリ  ミヤギノハギ  キキョウ  フヨウ 

午後3時過ぎ,鎌倉海蔵寺まで散歩. 鎌倉のお寺で夕方から夜に開いているところは少なく,寺院めぐりをしようとすると遅くとも3時にはでなくてはなりません.まだ暑い! 道すがら,真夏に咲く花を画像におさめました.海蔵寺の花と合わせて14種の花に出会…

芙蓉を詠んだ短歌 いつも夕方〜夜で,萎んだ花しか知ることがなかった鎌倉本覚寺の白芙蓉. 今日は開いている姿を写真におさめました. しろ百合はそれその人の高きおもひおもわは艶(にほ)ふ紅芙蓉とこそ 与謝野晶子  白花の芙蓉のをはりしづかなる園はいさよふゆうべの光 山本友一  中東湾岸 危急を告ぐる朝(あした)あした 薄くれないの芙蓉咲きつぐ 加藤克巳  白芙蓉あしたは軽(かろ)く夕まぐれほのぼの重し光(かげ)を孕みて 栗木京子

見るのがいつも夕方〜夜で,萎んだ花しか知ることがなかった鎌倉本覚寺の白芙蓉. 今日は開いている姿を写真におさめました. 芙蓉は花の少ない八月には貴重な花.ハイビスカスやムクゲと同じフヨウ属Hibiscusです. 清楚で美しい顔を「芙蓉の顔(かんばせ)…

ホトケノザ(シソ目第二十一回/シソ科第十六回) 解説で必ずついているのが「春の七草のホトケノザはコオニタビラコで,本種ではない」. ユーラシア大陸に分布し,アメリカにも帰化.しかしとても好意的に扱われています.「魅力的な外観,食用性,---」 食用性?アメリカでは食用の野草として扱われているようです.「セロリに似た,少し甘くコショウのような風味がある」「ヘンビットはペーストに最適だ」 中国では薬用植物として扱われてきたようです.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第二十一回/シソ科第十六回 ホトケノザ 畑などでとてもよく見かける花.ただ,関西に比べ,関東では少ないようにも思います. 日本語のサイトの解説で,必ずついているのが,次のただし書き…

さるすべり百日紅を詠んだ短歌  鎌倉本覚寺では枝垂れ桜が有名ですが,もう一つよく知られている植物がサルスベリ.今日の本覚寺では5分咲き.米国議事堂の横にもCrepe (Crape) Myrtleが夏の花としてとして植えられています.  妙宣寺 豪雨のあとの庭 潔し—。ひろく流るゝ 百日紅のはな 釈迢空  急湍(きゅうたん)を流るるさるすべりの花のうず盛りあがりざまに岩分けて落つ 川口美根子  百日紅色おとろへて咲き居たりいくさ敗れし日の炎天に 蒔田さくら子

最近暗くなってから出かけていた夕方散歩.今日は少し早めに出かけました.本覚寺を通って,妙本寺まで. 鎌倉本覚寺は,日朝さまと親しみを込めて呼ばれることもあるお寺.子供のころは何回か寺近くの友人と遊んだ思い出のあるお寺.遊んでいる子供は最近ほ…

ミント/ハッカ属Mentha2 ハッカとmint/Menthaの語源/アップルミント/ヒメハッカ(シソ目第二十回/シソ科第十五回) mintは,もとをたどればギリシャ語 minthē(ハーブのミントに変身させられたニンフとして擬人化された名称)由来」 魅力的なハーブであるアップルミントは観賞用/グランドカバーとして広く利用され,葉は料理用ハーブとして,ミントティー等に用いられます. ヒメハッカの学名はMentha japonica.原産国である日本に由来.北海道と本州の固有種で準絶滅危惧種.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第二十回/シソ科第十五回 ミント/ハッカ属Mentha2 前回は,ハッカ属の植物として,代表的な3種,ニホンハッカ,スペアミント,ペパーミントを取り上げました. https://yachikusakusaki.ha…

浜木綿の蕾が一つ,見事に開きました.鎌倉おんめ様(大巧寺)の浜木綿です. み熊野の浦の浜木綿いはずとも思ふ心の数を知らなむ 源実朝  もろかりし妻のいのちをおもひおれば浜木綿の花に虹のいきほふ 川田順  夕立の雨をしのぎて浜木綿のつぼみ持てる茎ふとぶとと伸ぶ 植松壽樹  はまゆふのそよがぬ闇の汝を抱き盗人のごと汗ばみにけり 高野公彦

このところ,毎晩通るおんめ様(鎌倉大巧寺)には浜木綿があります.今年は三つの蕾がつきましたが,一つは咲き終わり,残りは二つ. そして,今日通りがかったとき,一つのはまだ蕾のままでしたが--- 一つが見事に開きました! 浜木綿の語源は,「浜に咲く…

ミント/ハッカ属Mentha1ニホンハッカ,スペアミント,ペパーミント(シソ目第十九回/シソ科第十四回) ニホンハッカはメントールの生産で,長い間主役を果たしてきた品種.調理等でペパーミントとスペアミントのどちらを選ぶかは,個人の好みと,料理に与えるインパクトによります.スペアミントは,ほのかな甘い香り・爽やかさがあります.ペパーミントはしっかりとした強い香りと味を誇ります.スペアミントにはメントールが含まれず,カルボンが主成分.ペパーミントには,メントールが精油の40%以上含まれています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十九回/シソ科第十四回 ミント/ハッカ属Mentha1 英語のmintミントは,ハッカ属Menthaの総称として用いられ,日本でもおなじみの言葉です.以前はハッカという言葉が一般的でしたが--. …

サルビア属(アキギリ属)2 花を楽しむ園芸品種(シソ目第十八回/シソ科第十三回)  園芸用にサルビアの様々な品種が栽培されるようになったのは,欧米でもかなり遅く,日本では昭和になってから.日本でよく見かける品種は欧米でも人気のようですが,日本独自のカタカナ名があるので注意する必要がありそうです.例えば,メドーセイジ,チェリーセージやアメジストセージは,別の名前で呼ばれています.欧米で人気があると思われる園芸品種の画像を集めてみました.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十八回/シソ科第十三回 サルビア属(アキギリ属)2 花を楽しむ園芸品種 サルビア属の和名はアキギリ属.日本の在来種アキギリに因んだ名前ですから,大事にしたいと思いつつ--- https://j…

サルビア属(アキギリ属)1 料理に使われるセージ・チア/危険なサルビア(シソ目第十七回/シソ科第十二回) サルビア属には,セージ・ローズマリー以外にも食用になる植物種があります.スパニッシュセージ,グリークセージは,セージの代わりに用いられたり,精油用に栽培されたりしています.先コロンブス期に広く利用されていたチアは,近年,代替作物や健康食品として注目されています.サルビア・ディヴィノルムには強力な精神作用あり,「合法的な」幻覚剤として使用する人が増え,日本,欧米で薬物規制の対象となっています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十七回/シソ科第十二回 サルビア属(アキギリ属)1 料理に使われるセージ・チア/危険なサルビア 昨日取り上げたSalvia officinalis(common sage,一般的にセージと呼ばれる)は,料理…

セージ(シソ目第十六回/シソ科第十一回) Salvia officinalisは,欧米の料理に欠かせないハーブ. 花壇用とされるサルビア(イタリア語/ラテン語)の仲間です.サルビアの英語がセージ.特定するためにはcommon sageと呼びます.欧米の,特にギリシャ料理,イタリア料理には欠かせないハーブで,ソーセージ,鶏肉,魚の味付けに使われます.仔牛サルティンボッカやパスタ,ニョッキには,葉丸ごとカリカリにして用います.セージはローズマリーに似た,力強く支配的な風味を持ちます.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十六回/シソ科第十一回. セージ(Salvia officinalis, the common sage) https://en.wikipedia.org/wiki/Salvia_officinalis 茎葉はビロード状の白色軟毛に覆われています. 花もとても…

ローズマリー(シソ目第十五回/シソ科第十回) フランス料理地中海料理を中心に多様な使い方があります.ブーゲガルニ,エルドプロヴァンスのハーブとして.子羊や野菜のロースト/様々な地中海料理のブレンドシーズニングとして.パンにトッピング---- 名前はラテン語のros(「露」)とmarinus(「海に属する」)に由来します.以前のRosmarinus(属)は最近Salvia(属)に統合されました.マコーミックの解説文がとてもまとまっていたので,DeepL 翻訳して転載します.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十五回/シソ科第十回. ローズマリー Google ローズマリー 花 日本人にもよく知られるようになったローズマリー. 植物として育てたことはありますが,ハーブとしての使い方が私はまだよ…

むくげ・おんめ様の花  おんめさま(大巧寺)では,花の少ないこの時期でもいくつもの花に出会います.ユウスゲ,ハナトラノオ,オカトラノオ,オミナエシ,シュウメイギク---.一番目立っているのがムクゲ.ピンク,白,一重八重と多様な花が秋まで楽しめます. 薮原に,むくげの花のさきたるが よそ目さびしき 夕ぐれを行く 釈迢空  花終る百日紅(ひゃくじつこう)としろたへの木槿(むくげ)と見えて朝ごとの窓 遠山光恵

夕方,おんめ様(鎌倉大巧寺)の小径を歩いてきました. 7月初めにすでに咲いていたユウスゲ.まだ花を付けていてくれました.趣と気品のある花です. ハナトラノオとオカトラノオ. 「虎の尾」の名前がついているので,近縁の種と思っていましたが,かなり…

大暑 今日から約15日間は,二十四節気の一つ「大暑」.二十四節気に「中暑」はありませんが,中国語「中暑」は熱中症.暑いは中国語では「熱」(簡体「热」).中国で暑さ寒さを表現する漢字は「热」「暖」「温」「涼」「冷」.日本では「あつし」 「さむし」 「ぬるし」 「すずし」「あたたか」「ひややか」「つめたし」--- こゑひくき大暑の蟬やしんしんと木の間の闇をひろぐる如く 石川不二子

今日も暑い1日.そして,「大暑」です. 大暑には「激しい夏の暑さ」の意味もありますが,今日から約15日間は,二十四節気の一つ「大暑」. たい‐しょ【大暑】(日本国語大辞典) ①はげしい夏の暑さ.夏のきびしい暑さ.酷暑.極暑.烈暑. ②二十四節気の一…

オレガノ(シソ目第十四回/シソ科第九回) ピザやトマト料理でおなじみ.料理にパンチを加え,強くシャープな風味は,淡白な風味と強いコントラストをなし,力強く風味を増すためによく使われます.地中海沿岸の丘陵地帯と西アジアが原産で,語源は、ギリシャ語oreiganon(山の輝き/喜び).「古代ローマ人がオレガノを愛用したことで、オレガノはヨーロッパ全土と北アフリカに広まった」といわれています.精油の主成分はチモールとカルバクロール.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十四回/シソ科第九回. オレガノ ハナハッカ Origanum vulgare https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_plant_code=537&num=2 料理への利用 ハーブ類の使い方…

タイム(シソ目第十三回/シソ科第八回) タイムはS&Bの宣伝では「タイムは肉料理・魚料理に」ですが,英語で検索では「あらゆる種類の肉,鶏肉,シチュー,スープ,卵,パスタ,野菜,豆類によく合う」ハーブ.「スペイン料理,フランス料理,イタリア料理,トルコ料理,ペルシャ料理,およびそれらから派生した料理の基本的な材料」とも.タイムの香り成分チモールは,うがい薬,洗浄剤、歯みがきに使われています.日本にもタイム属の植物が1種:高山植物イブキジャコウソウです.再録「ローランさんのラタトゥイユ」

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十三回/シソ科第八回. タイム タチジャコウソウ Thymus vulgaris https://en.wikipedia.org/wiki/Thyme https://ja.wikipedia.org/wiki/タイム 日本の食品売り場に,多種類のスパイス&…

シソ(シソ目第十二回/シソ科第七回) 日本の香味野菜の代表青じそ.梅干しにはなくてはならない赤じそ.シソは,日本の他,韓国,中国,ベトナム,ラオスなどでも食べられているとのことですが世界で最もシソを消費している国は日本ではないでしょうか.Shisoは英語になっています.栽培は奈良時代からとされていますが,縄文の遺跡からもみつかっているとのこと.ただし,出土した種子がエゴマではなくシソであるとの確証がどこまで得られているかは不明.植物としては,シソはエゴマの変種とされています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十二回/シソ科第七回. シソ 紫蘇 Perilla frutescens var. crispa 青じそは日本の香味野菜の代表といってよいでしょう. そして,梅干しにはなくてはならない赤じそ. https://ja.wikipe…

コリウス&コリウス・フォルスコリ(シソ目第十一回/シソ科第六回) アジアから欧州に1800年代にもたらされ,ビクトリア王朝時代に人気のピークを迎えたコリウス.「栄養系」の品種の開発もあり,この美しく育てやすい植物は今,復活しつつあります. コリウス・フォルスコリは古代ヒンズー医学書に,心臓病,腹痛,呼吸器疾患,排尿痛などの治療に有効であることが記載されていました.その薬効成分フォルスコリンの作用機作が解明され,現在は水溶性を高めた薬剤が急性心不全の治療薬として承認されています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十一回/シソ科第六回. コリウス(Common Coleus,Coleus scutellarioides) &コリウス・フォルスコリ(Plectranthus barbatus,シノニム:Coleus forskohlii、C. barbatus) コリウス(…

バジル(シソ目第十回/シソ科第五回) イタリア料理に欠かせないバジルですが,インドをはじめとするアジアの熱帯地域が原産.日本へは江戸時代には渡来し,「めぼうき」と呼ばれていたとのこと.Ocimum basilicumとその栽培種が英語の一般名でBasilと呼ばれます.栽培種としてはジェノベーゼバジル等.地中海料理には様々な栽培種が使われているようですが,タイバジルは東南アジアで人気.香り成分はオイゲノール(クローブの香り)等.現代イタリアでは愛の象徴ですが,そのほか多岐にわたる文化的側面をもちます.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第十回/シソ科第五回. バジル 欧米のハーブ類の中で,日本で最もポピュラーなハーブかと思います. 日本人に大人気のイタリア料理には欠かせません. 和名がメボウキ(目箒).種子はかす…

小暑・鷹乃学習 今日は小暑の末項:鷹乃学習(たかすなわちわざをならう) この鷹がどのような種類の鷹か,私にはわかりませんが---大鷹のことでしょうか?中国でも,そして,日本でも大鷹はかつて身近な鳥だったのでしょう.最近になって,都会での鷹の目撃情報が相次いでいます.72候「鷹乃学習」も現代になってよみがえったとことですね.今の季節,春に生まれた鳥たちが巣立ち,親離れしつつある時期.鷹を見なくても,鳥の親子を見ることで,季節を感じることができます.今日は飛行訓練をするムクドリ親子を目撃しました.

今日,2023年7月17日は,小暑・鷹乃学習(たかすなわちわざをならう).(正確には7月17日頃が小暑・蓮鷹乃学習). 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 https://www.i-nekko.jp/meguritokoyomi/nijyushisekki/ 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 *,** ⇒ …

ラベンダー(シソ目第九回/シソ科第四回) 日本でも多く見かけるようになりました.イングリッシュラベンダーはL. angustifoliaと,その園芸品種の名.true lavender等とも.現在重要な産業ともなっている精油を採るために最適な品種.料理にも用いられます.フレンチラベンダーはL. stoechas,L. dentata等ですが,これらはスパニッシュラベンダーとも.ラベンダーの語源の現在の定説は“おそらくラテン語の lividus「青みがかった、鮮やかな」に由来する”

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第九回/シソ科第四回. ラベンダー 日本でも,公園や花畑で見ることが多くなっているラベンダー. 昨年の5月の旧江ノ島植物園/現「江の島サムエル・コッキング苑」の画像.「フレンチラベ…

クサギ,ボタンクサギ,ゲンペイカズラ(シソ目第八回/シソ科第三回) 臭木という,かわいそうな名前を付けられてしまっていますが,花や実が美しい植物です.クサギは「葉は,葉を高血圧,神経痛,頭痛などに用いるとともに,食用になり(ニオイがある.要灰汁抜き),果実を草木染めに用いる」とのこと.クサギは青色を染める珍しい植物のひとつ.ボタンクサギ,ゲンペイカズラは園芸用に販売されています.

シソ目の植物について,簡単な解説を探してまとめるシリーズ シソ目第八回/シソ科第三回 クサギ,ボタンクサギ,ゲンペイカズラ クサギは,鎌倉では源氏山に生育しています.冒頭の画像は昨年秋に撮ったもの. 今日,花が咲いていることを期待して行ってみた…