神話

こぐま座 Ursa Minor 古代ギリシャに成立した星座で,当時は三つの名前を持っていたようです.この星座をこぐま座Ursa Minorと呼ぶ根拠となりそうな,または,こぐまにかかわるギリシャ神話は,ほとんど知られていない物語.星座の主は”幼いゼウスを養育したニンフ(ニムフ)”とするのが一般的ですが,こぐま座という名前とは関連が見られません.“これに怒ってレアーは洞穴でゼウスを生んだ.ニムフなるアドラースティアーとイーデーにその子を育てるように与えた.(偽アポロドーロス)

こぐま座(こぐま座,Ursa Minor) 北極星(Polaris)をα星としてもつ,誰もが知っている星座. 星座図鑑・こぐま座 もちろん,日本からはどの季節でも見ることが出来ますが,春の星座とされるのが一般的なようです. 春の星座 夏の星座 秋の星座 冬の星座 …

ガガイモ(カガミ)4 名称と漢字 ▽「かがみ」は,ガガイモの古名. 日本国語大辞典“かがみ”には,「ガガイモの古名」と明記してあります. ▽かがみ(かかみ)は羅摩.ガガイモも羅摩と書きます. さらに,羅摩をカガミイモと読んでも,ラマと読んでも良い. ▽ガガイモの語源はよく分かっていないが,最も信頼できそうな語源は: 「カガミイモ⇒ガガイモ」(大言海) ▽カガミ(⇒カガミイモ⇒ガガイモ)がなぜカガミ「イモ」と呼ばれるようになったのか?不明です.  “植物をたどって古事記を読む”シリーズ

“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. オホクニヌシ(オホナムヂ, アシハラノヨコヲ)の国づくりを助けたスクナビコナ. 小人神で,現れたときに乗っていたのがアメノカガミ船(天之…

ガガイモ(かがみ)3 「ガガイモの実でできた船(アメノカガミ船)に乗ってきた小人神はスクナビコナ」と知っていたクエビコ.挿話の最後で正体が明かされます.「足を歩ませることはできぬが,何から何までこの世のことをお見通しの神である“山田のソホド”」 であると.ソホドは「案山子」の意(古語).そして僧都の古形ともなっています.カカシには,多くの民俗学的な研究がありますが,“神である山田のソホド”とどのようなつながりがあるのかは,調べきれませんでした. “植物をたどって古事記を読む” 

オホクニヌシ(オホナムヂ)の国づくりを助けたスクナビコナ. 長さ10センチのガガイモの実でできた船(アメノカガミ船)に乗り, ガガイモ - Wikipedia “ヒムシの皮をそっくり剥いで,その剥いだ皮を衣に着て依り来た”「小さい大地の神」.小人神でした. …

ガガイモ(カガミ)2 長さ10センチのガガイモの実でできた船(アメノカガミ船)に乗ってきたスクナビコナ.誰も,この神の名前を知りません. そこで,「クエビコがかならずや知っておりましょう」と進言したのが,タニググ.タニグクはヒキガエルのこと.祝詞によれば,地の果てを支配する神.万葉集でも,「たにぐく のさ渡る極み」詠まれ,「ヒキガエルが這って行く地の果てまで」の意を表しているとのことです.“植物をたどって古事記を読む” ガガイモ

“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. 取り上げている植物は “ガガイモ(かがみ)” オホクニヌシ(オホナムヂ,アシハラノヨコヲ)の国づくりを助けたスクナビコナ. 長さ10センチの…

ガガイモ(かがみ)オホクニヌシ(オホナムヂ)が国を作り固めるとき,力を合わせた神がいました. 名はスクナビコナ. “アメノカガミ船”に乗ってやって来て,国づくりを助け,“ふっと常世の国に渡ってしまわれた” と挿話のような形で語られています.カガミは,ガガイモのこと.10センチほどのガガイモの実を二つに割ると船のような形をしています.スクナビコナは小さな大地の神の意をもつ子人神でした.  “植物をたどって古事記を読む”  

“三浦祐介訳・注釈 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. ガガイモ(かがみ) 八十の神々を追い払い遠ざけ,葦原の中つ国(=地上世界)の主となったオホクニヌシ(オホナムヂ,アシハラノヨコヲ). …

おおぐま座とうしかい座4 古代メソポタミアで夜空に描かれた“ワゴン”は,ギリシャではおおぐま座に.ただし,星座名は失われましたが,この星座をワゴンとする物語がギリシャ神話として残されています.また,古代メソポタミアの軛(くびき)が,現在のうしかい座に当たりますが,この人物を「ワゴンの発明者BOOTES」とするギリシャ神話があります.実は,おおぐま座のワゴンの物語とうしかい座のワゴンの発明者BOOTESの物語は一つのギリシャ神話でした.

おおぐま座とうしかい座 4 北天に相並ぶ二つの星座,おおぐま座とうしかい座. 星座図鑑・おおぐま座 星座図鑑・うしかい座 古来,つながりの深い星座とみなされてきました. 例えば ▽古代メソポタミア; おおぐま座はワゴン(四輪の荷車),うしかい座は軛…

おおぐま座とうしかい座3 うしかい座のラテン語名Boôtesはギリシャ語由来.意味は「the Wagon-Driver馭者」,「牛追い」,「鋤(すき)で耕す人」 or 「鋤(すき)」.どの辞書にも「牛飼」はなし.Boötesをうしかい座としたのは大きな誤り?しかし,現在のうしかい座の星座図は,確かに牛飼いに見えますが,19世紀初頭に描かれた星座絵とそっくり.私たちは, Boötesを見ているのではなく,19世紀初頭に考えられた星座をみて,「うしかい座」と呼んでいる?

昨日のブログで触れたように, おおぐま座とうしかい座は,共に古代メソポタミア(バビロニア)においても星座として認められていました. ただし,古代ギリシャと古代メソポタミアでは星座名の意味する内容は異なり,また,おそらく各星座を構成する星々も…

おおぐま座とうしかい座2 相並ぶふたつの星座おおぐま座とうしかい座が,古代メソポタミアでは,一つの星座だった可能性があるという話題.この二つの星座には,アッカド語・シュメール語の星座名があり,古代メソポタミアから星座として認められていました.おおぐま座はワゴン.うしかい座は軛(くびき).二つの星座は非常に近い関係にあり,「牛に引かれた四輪の荷車を形成していた」と考えるのが妥当.大熊と牛飼いが,星座ワゴンという一つの星座だったと解説も見つかります.

おおぐま座とうしかい座は,相並ぶふたつの星座. 星座図鑑・おおぐま座 星座図鑑・うしかい座 「うしかい座」という名前がひっかかり, http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2019/10/28/233527 調べ始めると,知らないことが次々に. 今日は,うし…

おおぐま座とうしかい座1 カリストーは,成長した息子アルカスにあわや槍で殺されそうに.しかし,ゼウスが助け,息子のアルカス共々星座とします.「カリストーは後におおぐま座として,息子アルカスはうしかい座として」.狩人であり後のアルカディア王アルカスがうしかい座? ⇒「ゼウスは,2人を天に召し上げた.“Arctophylax (the Bear-Watcher)”と“Ursa (the Bear)”として」(Hyginus)

おおぐま座となったカリストー. 星座図鑑・おおぐま座 息子のアルカスはうしかい座に? 星座図鑑・うしかい座 何か奇妙な気がします. オウィディウス/メタモルフォセス(日本語版 「転身物語」人文書院): Amazon CAPTCHA 「ユピテルに犯されたカリスト」…

おおぐま座4  星になったアルカス(オウィディウス 転身物語):カリストの子アルカスは,母のことはなにも知らずに,十五の歳をむかえた.森を丈夫な網でとりかこんでいたとき,はからずも母と対面することになってしまった.牝熊がさらに近づいてくると,あわや必殺の槍をその胸もとに突きさそうとした.しかし,ユピテルは,これを見て----ふたりを天空に舞いあがらせ,相並ぶふたつの星座にした.おおぐま座と相並ぶ星座とはうしかい座.アルカスがうしかい座?なぜ?

おおぐま座(大熊座,Ursa Major)4 おおぐま座のギリシャ神話. 昨日,一昨日と, オウィディウス 転身物語 田中秀央・前田敬作 訳 人文書院(オウィディウスOvid メタモルフォセスMetamorphoses)より 「ユピテル(ゼウス)に犯されたカリスト」 を抜粋し…

おおぐま座3 転身物語(:ギリシア・ローマ神話をこれほど網羅した作品はほかに類がなく,神話伝説の宝庫として中世以来多くの人々に愛読され,後世ヨーロッパの文芸や美術に与えた影響は大きい)より. 「わが良人をまどわしたおまえの美しさをほろぼしてやるぞ!」こういうなり,女神(ユノ/ヘーラー)は,乙女の前髪をひっつかみ,まっさかさまに地上に投げつけた.その腕は,たちまち黒いもじゃもじゃの毛がはえはじめ---  

おおぐま座(大熊座,Ursa Major)3 星座図鑑・おおぐま座 おおぐま座のギリシャ神話. 四つあるそうですが, Star Myths | Theoi Greek Mythology おおぐま座 ギリシャ神話は四つあり,有名なカリストーの物語を含め二つが熊への変身の物語. 残りの二つは…

おおぐま座2 アルテミスの猟の伴侶としてゼウスに見初められ,後に熊に変身させられたカリストーは,アルカディア王リュカーオーンの娘とされています.リュカーオーンはゼウスを騙す/もしくは試そうとし,その傲慢さのためにオオカミに変身させられます.オウィディウス転身物語よりユピテル(ゼウス)に犯されたカリスト1 ひとりの美しいノナクリアの乙女を見そめて,かれ(ユピテル/ゼウス)の胸の底にたちまちはげしい愛の焔がもえあがった.「この情事は,きっと女房にはわかるまい」 

おおぐま座(大熊座、Ursa Major)2 星座図鑑・おおぐま座 おおぐま座に関わるギリシャ神話で,最もよく知られているのは,熊に変えられたカリストーの物語. 多くのギリシャ・ローマの詩人・作家・歴史家が書き記す中から,前回はアポロドーロス版を転載し…

おおぐま座 日本からは,一年中見ることが出来る周極星ですが,春の星座とするのが一般的.星座名はギリシャ神話に由来し,古代メソポタミアではWagonとされていました.ギリシャ神話は四つあり,有名なカリストーの物語を含め二つが熊への変身の物語. 残りの二つは熊とは無関係で,一つはWagon.アポロドーロス ギリシャ神話(高津春繁訳)彼女(カリストー)はアルテミスの猟の伴侶であり,女神と同じ衣を身に纏(まと)い,処女であることを女神に誓った.---- 

おおぐま座(大熊座、Ursa Major) この星座の名前は,ほとんどの方がご存じでしょう. 星座の一部,「北斗七星」は,更によく知られているに違いありません. 星座図鑑・おおぐま座 日本からは,一年中見ることが出来る(周極星と呼ばれる)ため,星座の季…

ヒオウギ(ぬばたま),アカネ(あたね),ススキ.この三つの植物が詠み込まれたオオクニヌシの歌.スセリビメの返歌と並べてみると,なかなか素敵な歌であることがよく分かります.“色ごとにかけても並ぶ神はいないほど” と書き記されたオホクニヌシ.歌は,女性の気持ちを射抜いたもの. さすがです.“植物をたどって古事記を読む”  

“三浦祐介著 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. ヒオウギ(ぬばたま),アカネ(あたね),ススキ. たのしい万葉集: 緋扇(ひおうぎ)を詠んだ歌 ヒオウギ(ぬばたま)|東アジア植物記|サカタのタ…

ぬばたま “植物をたどって古事記を読む” アカネとススキが詠み込まれたオホクニヌシの歌. この歌に,もう一つの植物が詠み込まれていることを見落としていました.「ぬばたま」.ヒオウギの黒い実のことです.「黒」や「夜」,またその他の「黒」をイメージさせる言葉を導きます.“ぬばたまの くろきみけしを まつぶさに 取りよそひ おきつとり むな見るとき はばたきも これはふさはず”.

“三浦祐介著 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. アカネとススキが詠み込まれたオホクニヌシ(ヤチホコ)の歌. この歌に,もう一つの植物が詠み込まれていることを見落としていました. しかも冒頭…

アカネとススキ “植物をたどって古事記を読む”  古事記では,オホクニヌシ(ヤチホコ)が,妃のスセリビメ(スサノヲの娘)に送る歌の中で登場.アカネ: 山の畑に 蒔いたアカネを臼で搗(つ)き 染め粉の汁で 染めた衣を すきもなく 粋に着こなし.ススキ :山のふもとの ひと本(もと)ススキよ 首をうなだれ お前が泣くさまは---. 

“三浦祐介著 口語訳古事記[完全版]文藝春秋” をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. 今日取り上がるのは アカネとススキ 名前はよく知られたこの二つ. アカネ. 植物としてはなじみがなくても,あかね色は聞いたことがある色名. アカ…

テューポーンとエキドナの子供たちとその画像2 キマイラ ;ライオン,山羊,毒蛇の頭を持つ怪物で,口からは火を吐く. ラードーン;ヘスペリデスを助け,黄金の林檎を守っていた、100の頭を持つ茶色いドラゴン. カウカーソスの鷹;カウカーソス山の山頂に磔にされたプロメーテウスの肝臓を毎日ついばんだ鷹. スピンクス(スフィンクス);ライオンの身体、美しい人間の女性の顔と乳房のある胸、鷲の翼を持つ怪物.パイア(クロミュオーンの猪) ;クロミュオーンの人々を殺し,あるいは農民に被害を与えた雌猪.  

ギリシャ神話の怪物たちの父テューポーン. テューポーンと交わった怪物たちの母エキドナ. 前回は,その子供たちのうちオルトロス,ケルベロス,ヒュドラーを取り上げました. 続いて,今日は,キマイラ(キメラ)以下の画像と簡単な解説です. テューポー…

エキドナ2 ギリシャ神話怪物の系譜2 怪物たちの母エキドナ.ヘーシオドスはうたいます “さて,乱暴で無法者の 怖るべきテュポエウスが 煌(きら)めく眼の娘(エキドナ)と情愛の契りをしたといわれている. やがて身ごもった彼女は頑(かたく)なな心をもつ子供らを生んだ すなわちまずゲリュオネウスの牧犬オルトスを つぎに 争(あらが)いもならず名を呼ぶことも憚(はば)られる 生肉喰うケルペロスを-----

ギリシャ神話の怪物たちの母といってよいエキドナ. アポローンとフィトーン・エキドナ Apollo and Python-Echidna, Athenian black-figure lekythos C6th B.C., Musée du Louvre ECHIDNA (Ekhidna) - Serpent-Nymph Mother of Monsters of Greek mythology …

エキドナ1 ギリシャ神話怪物の系譜2 「その半身は煌(きら)めく眼をした頬美しい女精(ニュンペ) 他の半身は怪物 巨大で怖ろしく 体に斑(ふ)があり 聖(きよ)い大地の奥処(おくが)に棲んで生肉を喰らう大蛇(おろち)なのだ」(ヘーシオドス) ギリシャ神話の怪物たちの父がテューポーン(テュポーエウス)とするならば,母はエキドナということになるでしょう.

エキドナは,「半身は美しいニュンペ.他の半身は大蛇」の怪物として描かれます. アポローンとフィトーン・エキドナ Apollo and Python-Echidna, Athenian black-figure lekythos C6th B.C., Musée du Louvre ECHIDNA (Ekhidna) - Serpent-Nymph Mother of …

テューポーン2 ギリシャ神話怪物の系譜1 ギリシャ神話最強の怪物テューポーン:とぐろを巻いてゼウスをしっかりとつかみ,コーリュキオンの岩穴中に押し込めた(偽アポロドーロス) ゼウスが奮起されると.大地も呻きの声をあげた.雷鳴と雷光 かの怪物(テューポーン)から吹き上がる火炎 稲妻伴う烈風と 燃えさかる雷電の炎熱が. 大地はすべて そして天も地も 煮え立った(ヘーシオドス)  テューポーンがエキドナと交わってもうけた子/孫には星座となったとされる者どもも;ヒュドラー/みずへび座,ラードーン/りゅう座

ギリシャ神話の怪物たちの父とも言えるテューポーン(テュポン、テューポース、あるいはテュポーエウス,チュポエウス) TYPHOEUS (Typhon) - Monstrous Giant of Greek Mythology ギリシャ神話には,数多くの怪物が登場しますが,その怪物たちの父ともいえ…

テューポーン ギリシャ神話怪物の系譜1  ギリシャ神話には,数多くの怪物が登場しますが,その怪物たちの父ともいえる存在がテューポーン(テュポーエウス,テュポエウス).“ゼウスがティタンどもを 天から追放されたとき 巨大な大地(ガイア)は 末っ子 テュポエウスを生まれた”(ヘシオドス) 100のへびの頭をもち,口から火を吐き,ももから下はへびの形で,世界の端から端に達するほど巨大な化け物とされます.ケルベロスをはじめ,ヒュドラやキマイラ,オルトロスなどの怪物はエキドナと交わってもうけた子とされています.

ギリシャ神話には,数多くの怪物が登場します. その怪物たちの父ともいえる存在が テューポーン テュポン、テューポース、あるいはテュポーエウス,チュポエウス,テュフォン 日本語版ウィキペディアによれば, テューポーン - Wikipedia “ギリシア神話に登…

ムクノキ2 オホクニヌシは,椋の実のおかげで,「葦原の中つ国を統(す)べ治め」ることができた?? “スサノヲが倒れた室屋の垂木の一つ一つに結びつけられたおのが髪の毛をほどいているすきに,オホナムジとスセリビメは,遠く遠く逃げることができたのじゃった.” “ そこでオホナムジは,その生太刀(いくたち)と生弓矢(いくゆみや)とをもって,八十(やそ)の神がみを追い払い遠ざけての,坂の屋根ごと追いつめ,河の瀬ごとに追い払(はろ)うて,葦原の中つ国を統(す)べ治め,はじめて国を作りたもうたのじゃ.”

“三浦祐介著 口語訳古事記[完全版]文藝春秋”をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. ムクノキ2 オホクニヌシは,椋の実のおかげで,「葦原の中つ国を統(す)べ治め」ることができた?? ムクノキ(椋の木) - 庭木図鑑 植木ペディア y…

ムクノキ1 古事記に出て来るのは,ムクノキ自体ではなく,椋の実.「黒く熟してしわの寄った実は,干し柿のようで甘くて美味しい」スサノヲに試されたオオクニヌシは,スサノヲの頭のムカデを取り除こうとするのですが,機転を利かせたスサノヲの娘が椋の実と赤土を食べることをすすめます.

“三浦祐介著 口語訳古事記[完全版]文藝春秋”をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. https://www.amazon.co.jp 今日取り上げるのは椋. ムクドリではなく--- 椋の木1 ムクノキを実際に見たという,確かな記憶がありません.恥ずかしい…

や座6 「ヘーラクレースの矢」2 ヘーラクレースは 12の難業や遠征の途中たくさんのパレルガ(副次的事業)を果たした.コーカサスで磔(はりつけ)にされたプロメテウスの肝臓をついばむ大鷲(おおわし)を射落としたのも,そのひとつ.「プロメーテウスを解き放ち,ゼウスに彼の代わりに不死でありながら死を欲したケイローンを呈した.プロメーテウスがヘーラクレースに自分でリンゴを取りに行かないで,アトラースの蒼穹(そうきゅう)を引き受けて,彼を遣(つか)わせと言ったので,それに従って蒼穹を引きうけた」(アポロドーロス) 

ギリシャ神話では,や座の矢の持ち主とされているのは,とてもよく知られた弓の名手二人. アポローンとヘーラクレースです. 星座図鑑・や座 昨日に引き続いて「ヘーラクレースの矢」にまつわる物語. 今日は, 1. 日本大百科全書からヘーラクレースの解説…

や座5 「ヘーラクレースの矢」:や座の星座物語としては「アポローンの矢」より広く知られている物語.ヘーラクレースは,ティターンのプロメーテウスを痛めつけるために放たれていた鷲を,その矢で殺しました. 鷲と矢は,隣り合わせに天に置かれ,わし座とや座になりました.殺された鷲は,「カウカーソス(コーカサス)の鷲」と呼ばれています.ティターン・プロメーテウスの永遠に再生し続ける肝臓をついばむように,ゼウスによって送り込まれた巨大な鷲です.プロメーテウスは神々から火を盗んだことをとがめられ,カウカーソス山の頂上に

ギリシャ神話では,や座の矢の持ち主とされているのは,とてもよく知られた弓の名手二人. アポローンとヘーラクレースです. 星座図鑑・や座 「アポローンの矢」とこの星座物語に登場する人物については,3回にわたって取り上げました. http://yachikusak…

や座4 「アポローンの矢」番外編アスクレーピオス2 ▽アスクレーピオスの杖には,蛇が巻き付いています. なぜ,蛇が?「そのあと,別の蛇が薬草をくわえてやって来て,殺された蛇の頭の上に置きました.そうし終わると,二匹共が----」 ▽娘・ヒュギエイアは健康や清潔,衛生の神/具現.父アスクレーピオスへの礼拝で重要な役割を果たしていました.古代ローマ人によって女神バーリトゥードとして取り入れられました.しかし,だんだん古代イタリア・社会繁栄/健康の女神サルースと同一視されていきました.

ギリシャ神話で,や座の矢の持ち主とされているのは,とてもよく知られた弓の名手二人.アポローンとヘーラクレース. 星座図鑑・や座 「や座の矢」がアポローンの矢とされる星座物語. その中に登場するキュクロープス,そしてアスクレーピオスについて調べ…

や座3 「アポローンの矢」番外編アスクレーピオス1 「や座の矢はアポローンの矢」とする星座物語.登場するアスクレーピオスはアポローンの息子で,ケイローンから医術を学びます.医術の神として信奉され,現代でもアスクレーピオスの杖は,医療・医術のシンボルマークとなっています.「ゴルゴーンの血管から流出した血を得て死者を蘇生させた(アポロドーロス」「大胆に技術を高めて死者をよみがえらせたとき,ゼウスは雷電で彼を撃って殺してしまいました(ヒュギーヌス)」.へびつかい座として星々の間に置かれました.

や座Saggita 3 星座図鑑・や座 「アポローンの矢」番外編アスクレーピオス1 “アポローンは,キュクロープスの業でつくられた雷電で,(ゼウスにより)息子アスクレーピオスを殺されました.報復として,(アポローンが)キュクロープスを殺戮するため,そ…

や座2 ゼウスに息子アスクレーピオスを殺されたアポローンは,ゼウスが使った雷電の製作者キュクロープスを殺してしまいます. その時の矢がや座となりました.キュクロープスは神統記に「大地はまた 傲慢な胆(きも)もつキュクロプスどもを生んだ」「円いひとつの目がかれらの額についていた」と描かれた三兄弟.鍛冶の名手です.「海中の島に住み,野蛮で人を食い,牧畜を行なう」巨人属とは別の神格を持つキュクロープス.

や座 Saggita 2 星座図鑑・や座 や座1 ギリシャでも,さかのぼって,古代メソポタミアでも矢と呼ばれていた星座. ギリシャ神話では,や座の矢の持ち主とされているのは,とてもよく知られた弓の名手二人. アポローンとヘーラクレースです. 始めにアポロ…

や座1 ギリシャでも,さかのぼって,古代メソポタミアでも矢と呼ばれていた星座.ギリシャ神話では,や座の矢の持ち主とされているのは,とてもよく知られた弓の名手二人. アポローンとヘーラクレースです.始めにアポローンから:アポローンは,よこしまな者,横暴な者を罰して破滅させる神で,ヘーパイストスが送った弓矢の神として描かれています.添え名は遠矢の神.しかし,や座のギリシャ神話では----

や座 Saggita この星座を意識して空を見上げた覚えは,私にはありません. 星座図鑑・や座 夏の星座に分類されているものの,夏の星座 http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2019/06/16/224226 9月中旬に20時頃に南中する星座とのこと.9月にはむ…

ガマ(蒲)2 八十の神がみとオホナムヂ(オホクニヌシ)は,稲羽のヤガミヒメを妻に娶りたいと思い,稲羽の国へ出かけます. //「その水辺に生えている蒲の穂を取り,その穂を敷き散らして,その上にお前の身を転がし横たわっていれば,お前の体は元の膚のごとくに治るだろう」//このウサギは,ただのウサギではなく,神だったのだと種明かしされる.ウサギ神によって,王になるための,女(稲羽のヤガミヒメ)を得るための資格試験. “植物をたどって古事記を読む”シリーズ(17)

“三浦祐介著 口語訳古事記[完全版]文藝春秋”をテキストとした “植物をたどって古事記を読む”シリーズ. https://www.amazon.co.jp 取り上げるのは,ガマ(蒲). 昨日も話題としました.蒲1http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2019/09/02/00125…