一月も最後の週に入って,臘梅,紅梅が咲きほこり,白梅もそろそろ咲き始める頃となってきました.引っ越す前は,我が家にも臘梅と白梅があって,庭を見れば様子が分かったのですが----
今日は,鎌倉妙法寺,妙本寺,大巧寺(おんめさま)の臘梅と梅を見に行って来ました.
妙法寺は,冬の平日は本堂前しか見学できません.それでも,紅梅の花を楽しめました.
妙本寺へ向かう途中に,厄除けでよく知られている八雲神社があります.かなり立派なくすの木があります.
妙本寺の臘梅は,ただいま満開.なかなか見事.
紅梅は三分咲きと入った所でしょうか.
白梅の開花はチラホラ.蕾は十分膨らんでいます.
通りで見かけたトキワサンザシ.長い間赤い実を楽しませてくれます.
鳥があまり食べないせいでしょう.種に青酸化合物があるためだろうと言われていますが---ナンテンを平気で食べている鳥が,1月頃までほとんど見向きもしない.ただし2月に入ると食べるらしい.毒性が少なくなるからとの解説がありましたが,種ならば消化されず毒性はあまり気にならないのでは?美味しさも見分けているのでは?
こちらは,鳥の好物らしく,ヒヨドリが食べに来ていました.
おんめ様のヤマブキの実.そして,ツバキが一部,咲き始めていました.
ここでも,臘梅は満開.
そして,ここでは,紅梅も見頃.ただし,白梅はまだ咲き初めでした.
まだ,冬真っ盛りですが,こごえるように寒い日は少ないように思います.藤沢・鎌倉では雪の降る日はもちろん,水が凍る日もほとんどなくなってきています.
そして,臘梅,紅梅が咲き始めると,そろそろ冬は終わりかと思えてしまいます.
冬の庭,寒き庭を詠んだ短歌
(古今短歌歳時記より)
夜ならば月とぞみましわがやどの庭白妙にふりしける雪 紀貫之 貫之集
このまもる月のかげとも見ゆるかなはだらに降れる庭の白雪 西行 山家集
枯れのこる茎うす赤きいぬたでの腹ばふ庭に霜ふりにける 橘曙覧 志濃夫廼舎歌集
冬されの庭の燥(はしや)ぎは暮れてふる雪にしづめど吾れなぎがたし 伊藤左千夫 左千夫歌集
冬庭の荒びし土に水仙は葉に反りうちて萌え立ちてをり 木下利玄 みかんの木
枯蓮は影を映して夕ぐれのあかるさ寒き庭の池なり 尾山篤二郎 草籠
生(しやう)もなき冬庭の石を罵(ののし)りていけるしるしなるなみだ垂れたり 前川佐美雄 天平雲
死にゆきしわが動物の仕草など顕れて来し凍える庭に 前登志夫 子午線の繭