今日の梅探索は,鎌倉長谷の光則寺まで.鎌倉駅西口から,大谷戸-鎌倉大仏を通る行程は,それほど苦にならない距離です.
その光則寺までの道中,梅には出会わず.
ストック,エリカ,サザンカ---
光則寺の門の手前にかなり立派な臘梅.満開でした.
境内に,梅の木が何本かありましたが,全て三分咲きと入ったところ.
紅梅は一株.
白梅は,数本.
本堂に向かって右の株はとても立派な古木.幹や枝には風格を感じます.
墓地の土手には水仙が植えられていて,その上に枝を伸ばした白梅が一株.
境内には池があって,その上に枝を伸ばしているのは山茶花.
三椏(みつまた)と水仙.
丸くなって枝に止まっている鵯(ひよどり).寒さのせいでしようか?
もう一株,それほど大きくない株ですが,枝振りのよい白梅が,本堂向かって左側に.
梅を詠んだ短歌5
(古今短歌歳時記より)
梅の花香をかぐはしみ遠けども心もしのに君をしぞ思ふ 市原王 万葉集巻二十 四五〇〇
春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やはかくくる 凡河内躬恒 古今集
ひとはいさこころもしらずふるさとは花ぞ昔の香ににほいける 紀貫之 古今集・小倉百人一首
梅が香を谷ふところに吹きためて入り来む人に染めよ春風 西行 山家集
梅が香に昔を問へば春の月こたへぬ影ぞ袖にうつれる 藤原家隆 新古今集
夕づく日かすみこもりし影きえて寒き入江をわたる梅が香 契沖 漫吟集
今すぎし小靴のおとも何となく身にしむ夜なり梅が香ぞする 与謝野鉄幹 紫
きはまりて障(さや)らふものもなかりけり梅が香たかき園のうへの月 斎藤茂吉 寒雲
梅が香はこのもかのもに暖かき山懐(ふところ)やゆく人もなし 尾山篤二郎 雪客
芝のうへに淡き影さし白梅の花はしましの香ににほひつつ 半田良平 一塊