梅の花を詠んだ短歌4 鎌倉の寺社の梅は咲き始め,元気な花を楽しめます. 憂(うれひ)なくわが日々はあれ紅梅の花すぎてよりふたたび冬木 佐藤佐太郎  ゆふぐもり寒ききさらぎ紅梅のつぼみの七重八重のくれなゐ 福田栄一  二月(きさらぎ)に入りて二度目の雪降りぬ雪降る中の白梅紅梅 宮柊二  紅梅のさきがけて咲く白梅のただ寂かなるひかりをまとふ 安立スハル  紅梅は亡き娘(こ)の精といつやらに心の中に育みて来し 赤尾鈴子  梅万朶(ばんだ)雪の白玉凍りつつきみが魂なき朝をかがよふ 馬場あき子 

一昨日は鎌倉浄明寺への散歩.

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帰り道は,荏柄天神,鶴岡八幡宮,川喜多映画記念館に立ち寄り,梅の花を楽しんできました.

咲き始めの白梅・紅梅の花は,元気であって大好きです.

 

荏柄天神

 

鶴岡八幡宮

 

川喜多映画記念館

 

梅の花を詠んだ短歌4

(古今短歌歳時記より)

 

月のまへに白梅のはな見てすわりむかしの人になりぬごとし  中村憲吉 軽雷集

 

紅梅の咲くやこころはやや明(あか)る寒微(かんび)に堪へし妻子(つまこ)おもへば  前川佐美雄 紅梅

 

いざなひて家居(いえい)の妻に見する花ただ一もとの老樹紅梅  窪田章一郎 素心臘梅

 

(うれひ)なくわが日々はあれ紅梅の花すぎてよりふたたび冬木  佐藤佐太郎 冬木

 

ゆふぐもり寒ききさらぎ紅梅のつぼみの七重八重のくれなゐ  福田栄一 詠吟

 

二月(きさらぎ)に入りて二度目の雪降りぬ雪降る中の白梅紅梅  宮柊二 純黄

 

花終る加賀白梅の香をかぐにこの世のことはわれにすくなし  植木正三 草地

 

紅梅のさきがけて咲く白梅のただ寂かなるひかりをまとふ  安立スハル この梅生ずべし

 

紅梅は亡き娘(こ)の精といつやらに心の中に育みて来し  赤尾鈴子 甲斐の国うた日記

 

いづこにも貧しき道がよこたはり神の遊びのごとく白梅  玉城徹 馬の首

 

梅万朶(ばんだ)雪の白玉凍りつつきみが魂なき朝をかがよふ  馬場あき子 雪木