梅の花を詠んだ短歌3  昨日の午後,雨がやんだ直後に,鎌倉浄明寺まで散歩.人は少なく,静かに散策でき,雨あがりで,花たちが元気に見えました. 今日降りし雪に競ひてわが宿の冬木の梅は花咲きにけり 大伴家持  降る雪に色まどはせる梅の花鶯のみやわきてしのばむ 菅原道真  わが宿の八重の紅梅咲きにけり知るも知らぬもなべて訪はなむ 源実朝  しら梅の衣(きぬ)にかをると見しまでよ君とは云はじ春の夜の夢 茅野雅子  つくづくと憂にこもる人あらむこのきさらぎの白梅の花  斎藤茂吉

昨日も今日も,鎌倉は,雨模様の日が続きました.寒くは厳しくはなかったものの.

昨日の午後,雨がやんだ直後に,鎌倉浄明寺まで散歩.とはいっても行きはバスを使いましたが.

 

雨のせいもあり,人は少なく,静かにお参り・散策できました.

かなり以前のお寺も知っているのですが,当時に比べ本当にきれいになっています.

近くの報国寺は竹の寺として有名になって参拝客でいっぱいです,この浄妙寺にぜひ足を運んで下さい.ゆったりと鎌倉の雰囲気が味わえます.

今の時期の花は限られていますが,紅白の梅,臘梅,椿,山茶花水仙と,今の時期の花たちはほぼ全て楽しむことができます,

雨あがりで,花たちが元気に見えました.

梅や臘梅の花びらの雨しずくの美しいこと.

 

坂道を上がると,境内にレストランカフェがあります.一度入ってみようと思いつつ,今日もパス.

料金は,リーズナブルと言える範囲.次回こそ--

 

 

 

梅の花を詠んだ短歌3

(古今短歌歳時記より)

 

今日降りし雪に競ひてわが宿の冬木の梅は花咲きにけり  大伴家持 万葉集巻八・一六四九

 

紅に色をばかへて梅の花香ぞことごとににほはざりける  紀貫之 貫之集

 

 

降る雪に色まどはせる梅の花鶯のみやわきてしのばむ  菅原道真 新古今集

 

わが宿の八重の紅梅咲きにけり知るも知らぬもなべて訪はなむ  源実朝 金槐集

 

紅梅の濃きくれなゐのなかなかに物思ふ色を包みかねつも  伊藤左千夫 左千夫歌集

 

若き源氏をさなき紫をかくまひし殿の庭なる紅梅の花  窪田空穂 清明の節

 

雲白く風の寒きを咲き出でて愛しくもあるか紅梅の花  杉浦儉一 梅渓集

 

しら梅の衣(きぬ)にかをると見しまでよ君とは云はじ春の夜の夢  茅野雅子 恋衣

 

つくづくと憂にこもる人あらむこのきさらぎの白梅の花  斎藤茂吉 あらたま