ラフレシア(キントラノオ目の植物4) 本当に大きくて,不思議な花です.茎、葉、根をもたない「全寄生植物」(寄生根をつる植物の組織内に広げて養分を吸収して生育).直径120cmの花がみつかっていて,一つの花としては世界最大(ショクダイオオコンニャクは「非分枝花序」をもつ花の集まりとしては世界最大).芽から開花までに約1年の期間を要し,開花期間は1〜2日.「腐った肉のような」と表現される悪臭が,花粉を運ぶハエなどの昆虫を引き寄せます.

キントラノオ目の植物を取り上げ,簡単な解説を探して掲載しています.

ビヨウヤナギ・キンシバイ・セイヨウオトギリ

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/06/16/235559

コカノキ・マンゴスチンアセロラ

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/06/17/235744

キントラノオ目には,スミレ,ヤナギ,ポプラなどおなじみの植物も含まれますが---
トケイソウの続きと言うことで,日本人には珍しい花,ラフレシアを先に取り上げます.
 
ラフレシア属には41種リストアップされていて,その全てが東南アジアに生育しています.
1818年,この花をイギリス人として初めて目にしたジョセフ・アーノルドは,次のように記載していますhttps://en.wikipedia.org/wiki/Rafflesia
(DeepL翻訳)ここで,私が植物界で最も驚異的だと思うものに偶然出会ったことをお伝えするのが,私の喜びです.
 私が一行から少し離れたところにいたところ,マレー人の使用人の一人が私のところに駆け寄ってきたのです.実を言うと,もし私一人でこの証人がいなかったら,この花の大きさを口にするのははばかられたかもしれません.私が見たことも聞いたこともないような花なのですから.
 
本当に大きくて,不思議な花です.

茎、葉、根をもたず,「ブドウ科テトラスティグマ属のつる植物に全寄生し,吸収器官である寄生根をつる植物の組織内に広げている」とのこと.https://en.wikipedia.org/wiki/Rafflesia
これまでで最大とされるのは,2019年に西スマトラで開花したラフレシアで,直径がほぼ4フィート(120cm)と測定されました.https://en.wikipedia.org/wiki/Rafflesia
一つの花としては,世界最大.
 
ギネスに世界最大の花として認定されているショクダイオオコンニャク(燭台大蒟蒻、Amorphophallus titanum)は,「非分枝花序」(unbranched inflorescence)をもつ花の集合体としては,最大の花.
また,「分枝花序」(branched inflorescence)をもつ花の集まりとして世界最大は,コウリバヤシ(行李葉椰子 Corypha umbraculifera)とのこと.

 

珍しい花であるため,マレーシアなどでは観光資源として重要視されていますが,「芽から開花までに約1年の期間を要し,条件によっては非常に脆(ぜい)弱な植物」とのこと.https://www.nies.go.jp/whatsnew/20220301/20220301.html

なお,花の珍しさには,開花期間が1〜2日と短いことも大いに関与しています.

https://www.nies.go.jp/whatsnew/20220301/20220301.html

「腐った肉のような」と表現される悪臭をもつことで知られていますが,この悪臭が,花粉を運ぶハエなどの昆虫を引き寄せます.

種子は実に詰まっており、その中には数十万個の種子が入っているとのこと.種子の散布についてはあまり知られていないものの,アリによって散布される可能性が高いと考えられています. https://en.wikipedia.org/wiki/Rafflesia