世界の肉料理112
南米の肉料理16
今日はペルー肉料理の2回目
セコ・デ・カブリト Seco de cabrito
ヤギの肉を唐辛子，エンドウ豆，ニンジン，コリアンダーソースで煮込んだチリの料理．材料には，玉ねぎ，クミン，ニンニク，オレガノ，油，調味料も含まれます．
もともとこの国の北部でつくられていました．
伝統的には，ご飯，豆，茹でたキャッサバと一緒に一皿料理として提供されます．
https://www.tasteatlas.com/best-rated-meat-dishes-in-south-america
https://www.tasteatlas.com/meat-dishes
Seco de cabrito PERU history characteristics
Tasteatlasの解説に加え，FOOD PERUVIAN FLAVORSの「教皇の心を奪ったペルーのシチュー」という記事を掲載します．
https://www.tasteatlas.com/seco-de-cabrito
セコ・デ・カブリト Seco de cabrito
シチュー ヤギ料理 STEW GOAT DISH
ペルー
4.5
セコ・デ・カブリトは，もともとこの国の北部で調理されていた伝統的な料理ですが，現在では沿岸地域でも人気があります．ヤギの肉を唐辛子，エンドウ豆，ニンジン，コリアンダーソースで煮込んだ料理です．材料には，玉ねぎ，クミン，ニンニク，オレガノ，油，調味料も含まれます．
肉を炒め，他の材料と一緒にソースが濃くなるまで煮込みます．完成したセコ・デ・カブリトは，伝統的にご飯，豆，茹でたキャッサバと一緒に一皿料理として提供されます．この料理は，家族のお祝い事などの特別な行事によく作られ，温め直して翌日にも楽しむことができます．
FOOD PERUVIAN FLAVORS
Seco de Cabrito: A Peruvian Stew That Won the Pope’s Heart
セコ・デ・カブリト：教皇の心を奪ったペルーのシチュー
2025年5月13日公開
柔らかくほろほろと崩れるようなヤギの肉が，鮮やかなコリアンダーとチリのソースをたっぷり吸い込み，ふわふわの米とクリーミーな豆が添えられた一品．
それがセコ・デ・カブリト——ペルー北部で愛される定番料理です．教皇レオ14世もその魅力に抗えなかった（そう，新しい教皇はペルー料理の大ファンです！）．
ラムバイエケとトゥルヒージョの太陽が降り注ぐキッチンから生まれたこの愛されるシチューは，活気と大胆さがマリネラダンスのように溢れる沿岸料理「コミーダ・クリオージャ」の柱です．
そのため，このガイドでは，セコ・デ・カブリトの物語，失敗なしのレシピ，地域ごとの美味しいアレンジ，そしてレオ14世法王が絶賛する理由をご紹介します．ペルーの食文化の真髄に浸る，美味しい旅の準備はできていますか？
セコ・デ・カブリトの物語：風味豊かな過去
ペルーの北部海岸発祥のセコ・デ・カブリトは，この地域のヤギ牧場のルーツへの愛を込めた料理です．名前「セコ」（スペイン語で「乾いた」の意味）は遊び心のある嘘で，このシチューは決して乾いたものではありません！
ヤギ肉を濃厚なソースでゆっくりと煮込み，一口ごとに魔法のような味わいが広がる料理です．ご飯に絡めるための適量の液体も特徴です．
この料理はクレオール料理の一つで，先住民，スペイン，アフリカの伝統が融合した，まさにペルーの味わいです．
セコの正確な起源は謎に包まれていますが，多くの人が，植民地時代にアラビアから伝わったラム肉を使った「セコ・タジメ」が起源だと考えています．
ジャーナリスト兼ガストロノミストのロドルフォ・ヒノストロサは，元のシチューはアラビアのタジンに似ており，ビセンテリア時代（副王時代）に北アフリカから奴隷として連れてこられた女性たちによって南米に持ち込まれたと指摘しています．
セコ・デ・カブリト（ヤギのセコ）の主な調味料は，スペインから他のハーブやスパイスと共に持ち込まれたコリアンダー（クラントロ）です．
これらの食材は，バジル，レモングラス，ミント，セージ，コショウ，シナモン，ローズマリー，オレガノ，タイム，フェンネル，パセリ，生姜，サフラン，クミンなど，ペルー料理の豊かな風味に大きな影響を与えています．
今日，その調味料は，何世紀にもわたる味を受け継ぐ，家族でのパチャマンカ，お祭り，居心地の良いワリケ（隠れた名店）の食卓に欠かせないものとなっています．
教皇レオ 14 世がセコに夢中になった理由
シカゴでロバート・プレヴォストとして生まれた教皇レオ 14 世は，一般的な教皇とは異なります．彼は，アメリカ生まれの最初の教皇であり，40 年近くペルーの文化を吸収してきたペルー国民でもあります．
1985年にアウグスティヌス会の宣教師としてチクラヨに上陸し，チクラヨとチュルカナスで司教を務め，その気さくな人柄から「パドレ・ロベルト」の愛称で親しまれました．
彼は，ペルー料理とセコへの愛を公に述べています．「ペルーの料理は私の喜びです．セビチェ，カブリト，セコ，すべてが大好きです！」 チクラヨの後任司教，エディソン・ファルファン司教は，コミュニティの祝宴でセコの「サブロソ（おいしい）」な味わいに魅了されたと語っています．
2015年にペルー国籍を取得したレオ司教にとって，セコ・デ・カブリトの柔らかな肉とピリッとしたソースは，チクラヨの開放的な精神を彷彿とさせます．
地元の人々は，彼が市場の販売業者とレシピを交換したり，皿を前にしてアリャンサ・リマを応援していた姿を思い出します．現在バチカンにいる彼は，教皇のメニューにこっそりこの料理を忍ばせていると伝えられ，ペルーの味が彼と共にどこへでもついていくことを証明しています．
セコ・デ・カブリトの魅力を解き明かす
セコ・デ・カブリトは味覚の祭典です：若い山羊（カブリト）を柔らかくなるまで煮込み，コリアンダーの緑のソースに浸し，アヒ・アマリロの優しい辛味が効いています．
チチャ・デ・ホラ（トウモロコシの酒）やビールが味を深め，肉がほろほろと崩れる夢のような食感に．白米と滑らかなカナリア豆（フリホレス・カナリオス）と共に提供されます．
同様に，茹でたユカと，サルサ・クリオラ（赤玉ねぎ，ライム，チリ）のカリッとした辛味がアクセントになります．ソースの土臭さと辛さの調和と，ヤギの繊細な旨味が，誰もが喜ぶ一品です．
チクラヨの飢えた人々と共有した教皇レオにとって，これは単なる食事ではなく，ペルー北部の温かい抱擁のような存在で，食卓を囲む人々を結びつけるものです．
失敗なしのセコ・デ・カブリトのレシピ
チクラヨの祖母のように料理に挑戦してみませんか？このセコ・デ・カブリトのレシピは4～6人分です．初心者でも簡単に作れます．ヤギ肉がない場合は，ラム肉や牛肉でも代用できます！
材料
肉：2ポンド（1kg）の若いヤギ（カブリト），角切り（またはラム肉/牛肉）
マリネ：にんにく4片（みじん切り），クミン1小さじ，黒こしょう1小さじ，塩1小さじ，白酢1/4カップ
ソース：コリアンダーの大きな束（½カップの水でブレンド），赤玉ねぎ（細かく刻んだもの） 1個，アヒ・アマリージョペースト 2大さじ，トマト（ブレンド） 2個，チチャ・デ・ホラまたはラガービール 1カップ，ビーフブロス 1カップ，ブラウンシュガー 1小さじ
野菜：にんじん（スライス） 2本，エンドウ豆 1カップ，黄色いジャガイモ 2個 （角切り）
付け合わせ：白米，カナリア豆，ユカ（オプション），サルサ・クリオージャ（赤玉ねぎ，ライム，アヒ）
作り方
マリネ：ヤギ肉にニンニク，クミン，コショウ，塩，酢を混ぜて，2 時間（より風味を強めたい場合は一晩）冷やす．
炒める：大きな鍋に油大さじ3を中火で熱し，ヤギ肉を炒める（約8分間）．取り出す．
ソースを作る：玉ねぎとにんにくを5分間炒める．アヒ・アマリージョペーストとトマトを加え，3分間炒める．コリアンダーのピューレ，チチャ（またはビール），スープ，砂糖を加えて混ぜ，弱火で煮込む．
ゆっくりと煮込む：ヤギ肉を戻し，蓋をして弱火で1.5～2時間煮込み，肉が溶けるまで煮込みます．
野菜を加える：にんじん，グリーンピース，じゃがいもを加え，20分間煮込み，柔らかくなるまで煮込みます．塩で味を調整します．
盛り付け：ご飯，豆，ユカ，サルサ・クリオラと共に盛り付けます．北部の魂を味わってください！
プロのヒント：アヒ・アマリージョがない？マイルドなチリペーストまたはパプリカを少々使用してください．冷えたクスケニャビールと合わせると，教皇の雰囲気を味わえます．
セコ・デ・カブリトの地域別アレンジ
セコ・デ・カブリトはペルー各地でアレンジされています．ランバイエケはヤギ，豆，米を基本に，コリアンダーを前面に押し出しています．トゥルヒージョはロチェカボチャを加えて甘みを添えています．
カジャマルカでは豆の代わりにタクー・タクー（カリッとした米と豆のパテ）を使用し，満腹感があります．アレキパのセコ・デ・コルデロ（ラム）はアヒ・パンカで辛さを強調しています．
リマでは，都市部の料理人がセコ・デ・レス（牛肉）やセコ・デ・ポヨ（鶏肉）を作り，時々ソースにほうれん草を加えます．山羊とチチャが主役のペルー北部の定番料理は，教皇レオの最高傑作です．
セコトリビア
フェスティバルのお気に入り：ランバイエケのフィエスタ・デ・サン・ペドロ（6月）では，セコ・デ・カブリトがワインのように流れ，地元の人々が蒸した鍋の周りでトンデロを踊ります．
ヤギの秘密：6ヶ月未満の若いヤギが，柔らかく野性味のない食感の鍵です．シチューのスターのような存在です．
チチャの魅力：チチャ・デ・ホラはインカ神話で山神に捧げられた神聖な飲み物です．まさに神聖なソースのジュースです！
教皇の楽しみ方：Xファンは，レオ14世がセコを皿に盛り，口いっぱいにライスを頬張りながら，アリャンサ・リマの試合を観戦していると信じています．
現地の人々のように味わう
ペルーでは，チクラヨの「ラ・スプレマ」またはトゥルヒージョの「エル・リンコン・デ・バジェホ」（約25～35ソレス）でセコ・デ・カブリトを試してみてください．自宅では，追加の米とチチャ・モラダ（紫トウモロコシのジュース）を添えて，アヒの辛さを和らげて家族で楽しんでください．
残ったら？次のレベルのおいしさです．魔法を保つために，軽く温め直してください．チクラヨの雰囲気を味わいたいなら，レオが教会の集会所でするように，ワヨノの曲をかけながら，物語を語り合ってください．
教皇気分を味わいたいですか？料理人に「グラシアス」と一言，ペルー流の礼を言いましょう．セコ・デ・カブリトは，北ペルーの風味を一杯に詰め込んだ料理です：大胆で温かく，愛情が溢れています．
そのルーツ——モチェの唐辛子，スペインのハーブ，アフリカのゆっくり煮込む調理法——が，この料理を料理のタイムマシンにしています．チクラヨの貧しい人々のために鍋を攪拌したレオ14世教皇にとって，これは信仰と友情の味です．
トゥリッジョの「ワリケス」からバチカンの食堂まで，このシチューの柔らかいヤギ肉，ピリッとしたソース，そして共有の精神は，いつでも人々を魅了します．
作ってみたり，ランバイエケで探してみたり，その味を夢見てみたり——セコ・デ・カブリトは，ペルーの最も美味しい一面です．
ペルーの料理や他の魅力についてもっと知りたい方は，ヴィアジェン・マチュピチュまでお問い合わせください！夢の食の冒険が待っています！お見逃しなく！ ¡Buen provecho, amigos!
