時事・社会

最近急速にワクチン接種を進めてアメリカの接種率を超えたマレーシア,日本,そして韓国.ニューヨークタイムズが,何故急速にワクチン接種が進んだのか、アジアのワクチン接種の状況をレポートしています.「ワクチン接種が遅れていたアジアでは,どのようにしてワクチン接種が行われているのか? 現在,いくつかの国では,国民への完全なワクチン接種が米国を上回る勢いで行われており,より恒久的な日常生活への復帰への期待が高まっています」New York Times

第5波が収まりつつあり,緊急事態宣言も解除になりました.一人一人の行動抑制,そしてワクチンの力と思われます. 日本のワクチン接種は,順調に進み,接種率ではアメリカを追い抜き,驚きの目をもって見られています.ただ,日本のみが突出して急速にワク…

コロナ禍の中,行動制限を緩和する仕組みとして提言されているワクチン・検査パッケージ.例えばワクチン証明もしくは検査陰性証明で飲食店やライブハウス等への入場を許可するなどが考えられているようです.ワクチン証明/検査陰性証明の提示方法,使用する場等も含めて全て未定の状態ですが,BuzzFeedの記事は,「分かりにくい」検査陰性証明の部分の解説に充てられています.

ワクチン接種が進むに従って、これまで我慢してきたことができるようにしようと提言された「ワクチン・検査パッケージ」. ワクチン・検査パッケージの動向は|薬事日報ウェブサイト https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/taisakusuisin/bunkakai/dai7/vacc…

「国連総会ではワクチン格差が議題となった.接種完了者が1%に満たない貧困国がある中,先進国で進む追加接種は必要か.必要だとして,いつ,誰を対象にすべきか.感染予防と重症化予防の両面を考え合わせる必要がある」青野由利(毎日新聞) まさにその通り.しっかり議論を積み重ね,それを生かした決定を願うばかり.とはいえ,ワクチン接種を受けるのは国民.少しでも理解し,納得して接種を受ける必要があるでしょう.今日は,ブースター接種に関連した科学誌Natureの記事の抜粋を掲載しておきます.

新型コロナウイルスのワクチンの接種が進む一方で,接種を終えて2週間以上たってから感染が確認される,いわゆる「ブレイクスルー感染」が報告されています. こうした中,世界ではワクチンの効果を高めようと接種が完了した人を対象に,3回目の「ブースター…

「自粛してください.家にいてくださいとなっても,そもそも家が精神的に安全な場所という前提がない人たちも一定数いる」「社会とか経済の損失以上に,文化と精神的なものも救っていただきたいと思います」「そもそも,なぜ夜がだめなのかっていうところ.時間帯として制限されて,完全に夜8時から働いている人たちの居場所を奪う政策だったなっていうふうに強く感じています」「医療がひっ迫した場合,僕らの仲間の難病の方々は,果たして救ってもらえるんですか」 NHK新型コロナ 市民と専門家の緊急対話

「歌舞伎町の研究をしていて,そこで働いている方々に話を伺う機会が多いんですが,当事者たちの気持ちは『すごくスケープゴート(身代わり)にされている』という部分があったと思うんです. 満員電車と人数は同じくらいなのに,夜の時間帯でなぜコロナが区切…

気になるデータ四つ 其の2 ③自粛の度合いに変化(昨年4月の緊急事態宣言のときと比較):『変わらない』54.0%,『当時より自粛するようになった』26.6%.『当時ほど自粛しなくなった』19.4%. ④コロナによって増えたであろう自殺者 3分の1ぐらいは,コロナによって経済的な困窮による.残りの3分の2ぐらいはこれ以外の理由,つまりコロナによって誘発されたかもしれない社会的なひずみによって亡くなっている.

昨日視聴したNHKの番組二つで,気になるデータが放映されていました. 番組は,首都圏ニュース.そして録画してあった「NHKスペシャル 新型コロナ 市民と専門家の緊急対話(9月19日放映)」. 昨日のブログでは,前半の二つについて記載しました. ①「今回の…

気になるデータ四つ 其の1 NHK首都圏ニュースから ①「今回の第5波で,先月以降,自宅療養中に亡くなった人はこれで49人になりました」 東京都では,8月中に「自宅などで亡くなった人」の内,112人が新型コロナウイルスに感染していたことが,警察庁の調べで分かっています.新型コロナの集計値からは警察庁の数字は抹殺されていく? ②「2回の接種後に亡くなった人はことし7月19日以降,都が把握しているだけで50人になりました」多すぎます.治療を受けられなかった?

9月22日は,NHKの番組を見ていて,気になる数字・データが満載の日でした. 番組の一つは首都圏ニュース9月22日から二つ. もう一つは,録画してあった「NHKスペシャル 新型コロナ 市民と専門家の緊急対話(9月19日放映)」中のデータ二つです. (1) 首…

mRNAワクチンに関するNatureとNew York Timesの記事二つ. (1)COVID-19との戦いで科学者たちを武装させた技術は,科学・数学分野で最も高額な賞である300万ドルのブレイクスルー賞5件のうち2件を受賞しました. 1つはメッセンジャーRNAと呼ばれる遺伝物質を細胞内に持ち込む方法を開発した生化学者.もう一つの賞は,次世代シーケンシング技術を開発した科学者. (2)Covidワクチンが幼い子供たちに強い免疫反応を促したとファイザー社が発表

昨日に続き,mRNAワクチンに関するNatureとNew York Timesの記事二つを引用します. Natureの記事は,ブレークスルー賞(ブレイクスルー賞 - Wikipedia)に関わって書かれたもの. 科学/数学の業績に対して贈られる最高額(300万ドル)の賞として知られ,今…

「新型コロナウイルスのワクチンについて,厚生労働省は3回目の接種を行う方針を決めました」 3回目の接種により感染予防効果・重症化予防効果がともに大幅に高まるというイスラエルのデータが一流の医学誌NEJMに掲載されたこともあり,この流れは当然のようにも思われますが--- 話しはそれほど単純ではありません.「3回目接種の効果がいつまで続くのかは全く分かっていない」「重症化予防は2回で十分」「ワクチンが不足している途上国などでの接種を進めるため、少なくとも年末までは追加の接種を行わないようWHOが呼びかけ」

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種を行う方針を厚労省が決めたとのこと. (例えばNHKの記事は ワクチン“3回目接種”実施へ 時期は?対象者は?最新情報まとめ | 新型コロナ ワクチン(日本国内) | NHKニュース :とても良くまとまっているので,最下欄…

中国,オーストラリア,ニュージーランド,シンガポール,台湾は,国境を閉鎖し,入国を許可されたわずかな人々を厳しい検疫にかけ,内部的には,ロックダウンなどの制限を用いて感染爆発を早期に鎮めました.その結果,住民はほぼ通常の生活を送ることができたのです.この“zero COVID” strategyを採用した国は,「一般的に,緩和策を選択した国よりも良い結果を出しています」.しかし,感染力の高いデルタ型の拡大,国境閉鎖による経済的負担,ロックダウンの疲労,ワクチンなどが,均衡を変えつつあります.Science

新型コロナウイルス感染によるパンデミックに対し, 「“zero COVID” strategy ゼロCOVID戦略」 (「 “elimination” strategy 排除戦略」) をとってきた国々があります. 中国,オーストラリア,ニュージーランド,シンガポール,台湾 です. このブログでも…

「自宅などで死亡の新型コロナ感染者」8月は250人.感染による死者のうち,4人〜5人に1人は医療を受けられず,自宅に放棄されて亡くなったことになります.政府・地方自治体はどのような備えをしていたのか? 管首相は実績を誇っておやめになるのではなく,この250人の死者に心から詫びた上で官邸を去って欲しいと思います.また,東京都の小池都知事は112人の「自宅などでの死者」など,「オリンピックの成果」に比べれば大したことないとお考えなのでしょうか?

8月,「自宅などで死亡の新型コロナ感染者」が250人に急増したとの報がテレビ・ネットに流れました. (年代別内訳:50代が74人,70代41人,60代40人,40代34人,80代28人,30代23人,20代5人,90代4人,10代1人) (都道府県別:東京の112人が最も多く.埼…

「管さんとコロナ」(毎日新聞 土記 青野由利)は,”根拠のない楽観”で感染状況を読み誤った一連の対応をとがめ,新政権には「よりよい未来のために最悪を想定した対応力」を望むという内容.根拠のない楽観の具体例は 1. GoToトラベル停止の提言を無視. 2. 「ワクチン接種さえ進めば生活は元通り」イメージ. 3. 「人口の4割がワクチンを1回接種すれば,感染者の減少傾向が明らかになる」(記者会見).”根拠のない楽観”を後押しするために,政権は時には怪しげなデータを作っていました.つい最近も.

私が土曜日に楽しみにしている記事に,毎日新聞の青野由利さん(専門編集員)の「土記」があります.自然科学に弱い日本一般メディアの記事の中では出色.短い文章にまとめる力にも感服しています. その「土記」の昨日の記事は「管さんとコロナ」. 管首相…

ワクチン接種回数(人口当たり)で,日本はアメリカに追いつこうとしています.多分,今日明日のうちには追い抜くでしょう.日本も大したものと思ってしまうかもしれませんが,世界から見るとこの両国は決して「ワクチン最先行国」ではありません.先行国集団の最後尾といったところでしょうか.ワクチン接種が進んでも,規制を取り払ってしまうと,感染者が急増し,同時にワクチンを受けていない人を中心に死者も増加してしまうことが,アメリカ,イスラエル,イギリスで明らか.日本は新しいステージに向かってこれからが正念場.

日本のワクチン接種回数が,人口当たりにすると,アメリカに追いつこうとしています. 多分,今日明日のうちには追い抜くかと思われます. (現時点での接種速度:日本は100人当たり約1回/1日,アメリカは100人当たり約0.2回/1日) COVID-19 Data Explorer -…

東南アジアの新型コロナ感染拡大が続き,世界の自動車産業への影響が深刻になっています.マレーシアを除いて,人口当たりの1日感染者の数字は驚くほどのものではありませんが,余りの急激な感染拡大,そしておそらく医療体制の不備もあって,厳しい制限の長期化を余儀なくされています. そしてこれらの国々の多くはワクチン接種が遅れたことも感染拡大と死亡者増加に歯止めがかからなくない大きな要因の一つと考えられています.

「トヨタ,9月に世界で4割減産へ 東南アジアからの部品供給が不足」 これは,2021年8月20日付けBBCニュースの見出しです. https://www.bbc.com/japanese/58277673 東南アジアからの部品供給不足の原因は,新型コロナウイルスデルタ変異株の急速な感染拡大.…

「このパンデミックの数少ない光明の一つは,子供たちが比較的助かっていることです」もし子供たちが次々と倒れるようなことがあったなら,現在のパンデミックは何十倍も悲惨なものとなっていたでしょう.「何故子供たちが重篤化しにくいか?」に対する最も有力な答え: “子供たちがCOVID-19に対抗できた理由は,病原体に対する洗練されていないけれど迅速な反応である自然免疫反応にあることが,研究によって明らかになりつつあります” Nature

世界をおおう新型コロナウイルス(COVID-19). 「このパンデミックの数少ない光明の一つは,子供たちが比較的助かっていることです」(Kawsar Talaa,the Johns Hopkins Bloomberg School of Public Health in Baltimore)(Nature) 本当にそうですね. も…

何回か今まで取り上げた「ワクチン接種先行国の感染者・死者について」を改めて整理するため, 欧州主要国・アメリカ・カナダ・イスラエル・日本を比較しました.大幅に出遅れた日本ですが,アメリカに追いつくところまで接種回数を伸ばしてきました.日本よりかなり先行してワクチン接種を進めた国々は,一旦,感染が収まったかに見えました.しかし,再び急上昇する国(スペイン,イギリス,等)と感染者が抑えられたまま推移しその後緩やかに上昇していく国(イタリア,スウェーデン等)に分かれていきます.

今日も小雨交じりのとても涼しい1日でした. 夕食後,パソコンに向かって,まずチェックするのはやはり気になるCobid-19. 昨日は人口100万に当たりの死亡者の各国比較のデータを整理して掲載しました. 今日は,何回か今まで取り上げた「ワクチン接種先行国…

新型コロナウイルスによる死者は,ほぼ一直線に上昇し世界で455万人.日本も増え続けて 16,279人.今日は人口100万人当たりの死者数を比較しました.新型コロナウイルスによる被害を最も大きく受けている国々,何とか被害を食い止めている国々がよりはっきり見えてきます.最も被害の大きい国々は南米(ペルーは世界一)・東欧諸国.続いて西欧・アメリカ.そして中東.東南アジアはデルタ株の被害が深刻.オーストラリアは完全に押さえ込めるか正念場.ほぼ完全に押さえ込んでいるのが台湾,ニュージーランド,中国.

今日も雨模様に1日. 日曜日恒例の買い出し,常備食の準備等で,1日が終わりました. ブログの題材を考えても思いつかず--- またCobid-19に. 世界の死亡者がどれぐらい増えてきているか,まとめてみました. 昨年一月に初めて死者が報告された新型コロナウ…

「さらにワクチン接種が進めばしばらく感染者数は減少する可能性が高い.それは社会全体で接触も減って,なおかつワクチンで免疫を得ることとの掛け算の結果」「一時期減少していたとしても,その恩恵は期間限定のものなのです. 問題は,その時にどうするのか,です」「(3回目接種については)具体的な計画をする前から私たちのこの感染症に対する向き合い方や考え方の姿勢自体を見直した方がいい」“どんな社会を選ぶのか,経済学,人文学の専門家も交えて合意形成を” 西浦博 by 岩永直子 BuzzFeed

前回,前々回に続いて,BuzzFeed岩永さんによる西浦博さん(京都大学)へのインタビューの第3回 「ワクチンだけでは流行を抑えられない」 西浦博さんが国民的な議論を呼びかける理由 岩永直子 https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-nishiura-2…

第5波の感染拡大が,減少の様子を見せ始めています.西浦京大教授によれば 「総合的にみると、今の状態が続けば、感染者の減少はさらに続くと判断していいと思います」とのこと.なぜ感染者は減った?西浦さんが最もありそうだと考えているのは”仮説1:リスク認識による自粛と緊急事態宣言での接触減+ 仮説2:ワクチンの普及.「私権が制限され、経済的な影響も甚大である対策を打たずに済む可能性が出てきたのは、本当に良い兆候だと思います」

第5波の感染拡大が,減少の様子を見せ始めています. 西浦京大教授によれば 「総合的にみると、今の状態が続けば、感染者の減少はさらに続くと判断していいと思います。もちろん,接触が増えると感染者数は増加します。」 https://www.buzzfeed.com/jp/naoko…

防災の日の9月1日.感染者は150万人を超え,死者は,東日本大震災に迫る1万6141人.大災害です.そして,今も「未経験規模の感染続いている」ことは疑いない.「自分や家族の命を守るために必要な行動」がこれからも必要.とはいえ,朗報も.日本全体の感染者数にはピークアウトの様相がみえ,西浦京大教授も,この減少は見かけのものではなく,本当に減ってきているとしています.今後の予断は許せませんが.

9月1日は防災の日. 関東大震災から98年,東日本大震災から10年の今年, 日本は新型コロナウイルス災害のまっただ中. 感染者は150万人を超えました. 「新型コロナ 国内感染150万人超える “第5波”で加速度的に拡大」 https://www3.nhk.or.jp/news/html/2021…

死亡率2%で重症化率も高い新型コロナウイルス.同時に忘れてはいけないのが,いわゆる遅延症.小規模な研究は,かなり集まってきていますが,実態は不明な部分が多く残されていました.しかし,最近,中国のかなり大規模な研究報告が医学雑誌Lancetに発表されました.遷延する症状として挙げられているのは,疲労感,筋力低下,睡眠障害,味覚や嗅覚の変化,めまい,頭痛,息切れ/呼吸困難,不安,抑うつ. 入院歴のある人では「1年後でも49%が何らかの症状が続いている」というのは驚きです.

世界で2億1641万人が感染し,450万人の死亡者が報告されている新型コロナウイルス. 多くの感染者が無症状〜軽い症状で済むため抑え込むことが困難な一方,死亡率2%で重症化率も高いという手強いウイルス. 同時に忘れてはいけないのが,いわゆる遅延症(…

何とかおさまってほしい!願いが通じたのか--- 拡大のスピードは鈍化しはじめ,9月初めにはピークアウトとの予想も.感染者がたとえ減少に転じたとしても,高レベルで推移すれば,病院の逼迫度は増し,「在宅療養」の厳しい状況も易々とは解消されない.死亡者の数もしばらく増え続けるのでしょうが.とはいえ,この先,この第5波がおさまり,ワクチン接種が更に進めば,「新型コロナとの共存」の新たな局面に.近未来は「極端に変わることがない」ものの,予防接種率が高い社会ではより早く抜け出せるとのこと.

今までにない,感染拡大の危機的な状況が連日伝えられています. 「先月12日から始まった4回目の緊急事態宣言。しかし、人出は思うように減らず、感染は拡大、首都圏を中心に医療体制は危機的な状態になっている」 WEB特集 なぜ言葉は響かないのか | NHKニュ…

新型コロナウイルス 世界の感染者数は2億人を突破して,まだまだ増え続けています.上昇が顕著なのはアジア.デルタ株の猛威に曝されています.一旦上昇が止まってきたかに見えたヨーロッパ・北アメリカが再び上昇する気配 。一方, 世界の死亡者は400万人を優に超え,こちらも減少の気配がありません. 一筋の光明は,ヨーロッパ,北アメリカの死亡者が抑制されてきたこと.ワクチンの力でしょう.国・地域別では,日本の新規感染者は世界第6位!ただし,人口当たりでは54位.

朝の水やり. 休憩中のトカゲ君発見.全く動く気配なし.朝から休憩中? とても暑い日が続きます. 水やり以外は,食事の支度.他に何もする気にならない1日でした. ブログをまとめる気力も湧かず. 日々覗いているOur World in Dataから,世界の新型コロナ…

「結局のところ,問題は,重症化,入院,死亡に対する免疫力が低下しているのか,それとも軽症化に対する免疫力が低下しているのかということです」「まだ答えは出ていません」 “もともと重症化を防ぐという目的で開発されたワクチンが,感染自体も防ぐことがわかり,ワクチンに対して求める期待値が上がってしまった.” “期待に反し,デルタ株に対する感染抑制の効果が弱まっているように見える.” “重症化予防の効果も弱まるかもしれない.” 3回目のブースター接種はこのような流れの中で決定されたようです.

新型コロナウイルスに対するワクチンの効果が,時間が経つと弱まってくるのではないか?という疑問が高まっています. 昨日はイギリスの大規模研究の結果を報告したNatureのニュース記事を掲載しました. 今日は,ボストングローブ紙の姉妹雑誌STATの記事を…

COVIDワクチンはDelta型を防御するが,その効果は弱まる Nature  2021年8月19日 COVID-19の症例を対象とした英国での大規模な研究によると,ワクチンを種した人は最初は良好な免疫を持っているが,急速に広がるDeltaバリアントに対してすぐに脆弱になることが分かった.この研究を主導したオックスフォード大学の医療統計学者であるサラ・ウォーカー氏は,効果の低下を心配する必要はないと言います.「どちらのワクチンも,2回の接種でもデルタに対する効果は非常に良好です」

新型コロナウイルスパンデミック収束の決め手となる考えられているワクチン. 素早く優秀なワクチンが開発され,接種が進められてきました.感染を抑える効果,重篤化を防ぐ効果は共に十分. コロナ以前の生活に戻ることができる--と希望がふくらんだのも束…

緊急事態宣言 の対象地域に8道県が追加されました.現在の1日新規感染者数(1週間移動平均)は,23007人(8月24日).重症者数は,連日過去最多を更新.2000人に迫っています.重症者の中心は40-50代になってきていると報道されています. 高齢者に続いて,この年齢層へのワクチンがあと1ヶ月早く進められていたら.思うように接種が進まないアメリカ並みの接種率なら,手が届くところに来ています.きちんとした方針の下に接種順序を決めていれば---残念なことです.

新型コロナウイルスの感染に歯止めがかかりません. 25日には緊急事態宣言 の対象地域に8道県が追加されました. https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210825/k10013221991000.html 現在の1日新規感染者数(1週間移動平均)は,23007人(8月24日). 国内…

ワクチンの75%を10カ国が占有している. 裕福な国が追加接種を進めれば,ワクチン格差はさらに広がる.世界で感染拡大が続けば,デルタ株より手ごわい変異株が出現する確率も上がる.「現時点で追加接種が必要というデータはない」.では日本は?2回接種さえ行き渡っていない.40代,50代で基礎疾患がある人たちがワクチン未接種のまま死亡するケースが出てきた. 本来,接種の優先順位が高い人たちである.別枠の大規模接種や職域接種が死亡者を減らすという本来の目的にかなっていたか.青野由利

土記 溺れかけている人に 青野由利 朝刊2面 毎日新聞 2021/8/21 東京朝刊 (1〜3の脚注はyachikusakusakiによる) 新型コロナウイルスに対する3回目の追加ワクチン,「ブースター接種」の話題が増えている. 狙いは,2回接種完了後に低下しているかもしれな…

新型コロナウイルス感染をほぼ抑え込んできた国々があります.その代表的な国の1つがニュージーランド.新型コロナウイルスをゼロにする戦略(elimination strategy)をとってきました.しかし,デルタ株の感染者が発生し,短期間のロックダウンに続き,全国的なロックダウンの24日までの延長を決定.アーダーン首相「感染者が増え,それから減る.ゼロになるまで続きます.トライしてきた真実です.私たちはただそれを続けていくだけです」

欧米各国から中南米,インド,アフリカ---世界中が新型コロナの感染爆発に見舞われ,多数の死者を出している中,感染をほぼ抑え込んできた国々があります. その代表的な国の1つがニュージーランド. 新型コロナウイルスをゼロにする戦略(elimination stra…

イスラエルは世界にパンデミックからの脱出という希望の光を与えてくれました. しかし,もはやそうではありません.   第4波の感染者数は,昨冬のパンデミック時のイスラエルの最悪の日のレベルに急速に近づいています.この2週間で,1日あたりの新規感染者数は2倍以上に増加しており,イスラエルは世界的に注目されています.一部の専門家は,ワクチンの保護機能が低下しているのではないかと懸念し,米国で追加の予防接種を開始することにもつながっています.ニューヨークタイムズ

世界に先駆けてワクチン接種を進め,新型コロナウイルスに打ち勝ったかに見えたイスラエル. しかし,7月に入り,感染者が急増. その原因はまだはっきりしていませんが,ワクチンの効果が弱まったのではないかと懸念され,欧米でのブースターショットの動…

訃報が相次ぐ中,その中に新型コロナによって亡くなったとの連絡がありました.初めての経験です.ウイルスの怖さを実感するとともに,オリパラ関連テレビ番組が,とても視聴しづらくなりました.朝日新聞の世論調査では61%の回答者がオリンピックのために「気が緩んだ」としています.オリンピックは,新型コロナウイルスの感染拡大を明らかに後押しした大会でした.1年ではなく,2年延期していれば---

今日18日は,毎年墓参りに出かける日. しかし,近親者の訃報に接し,今年の墓参りは延期. 近親者・友人・知人の訃報が相次ぐ感がある今年ですが,その中に新型コロナによって亡くなったとの連絡もありました. 新型コロナによる知人の死は,初めての経験で…

イギリス在住の医師小野昌弘氏が,デルタ株の広がりと集団免疫について寄稿していました.題して「デルタ株とワクチン集団免疫の夢と現実」 その概要をまとめてみました. 1. ワクチンによるコロナの集団免疫というのは昔話.デルタ株にたいしては,ワクチンだけで集団免疫はできない. 2. ワクチンは,デルタ株による重症化も相当抑制する.しかし完全ではない. 3. 日本のワクチン接種には問題点がある.小野昌弘(イギリス在住の免疫学者・医師)

今日も雨.各地の大雨被害は止まりそうもありません.そして,話題になりませんが,農地の作物は,そろそろ日照不足になっているのでは? 我が家の庭の草木は,雨の水を十分吸い込んで,表向きは元気. 1週間ほど前からジンジャーリリー(ヘディキウム)が次…