アジアのソーセージとして,
中国のシァンチャン(香腸)とラプチョン(ラァチャン 腊肠/臘腸)
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/09/10/23214
タイ/ラオスのサイウイ,ネーム & タイのサイクロークイーサーン
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/09/11/235839
を取り上げましたが---
忘れてはならないのは,フィリピンのロンガニーサ(フィリピンではLongganisa/スペイン語ではLonganiza).
https://en.wikipedia.org/wiki/Longaniza
この「ロンガニーサ」という名前のソーセージは,フィリピン以外にも,スペイン、アルゼンチン、ウルグアイ、プエルトリコ、ドミニカ共和国、エルサルバドル、グアテマラ、メキシコ、チリ等の国にもあって,それぞれの国地域で特徴的なソーセージとして人気があります.
大元となったのはスペインのロンガニーサで,スペインの植民地に広がり,人気となりました.しかし,地理的に離れた場所で発展したため,今では,それぞれが全く異なった存在となっています.
https://en.wikipedia.org/wiki/Longaniza
https://www.premiofoods.com/different-types-of-sausage-around-the-world/
今日は,フィリピンのほか,アルゼンチンとスペインのロンガニーザも紹介したいと思います.
何回か参照させてもらった,premioのサイトから
ロンガニーサ フィリピン
https://www.premiofoods.com/different-types-of-sausage-around-the-world/
フィリピンでは,ロンガニーサは地域特有のスパイスで味付けされたソーセージを指します.
ほとんどが豚肉,牛肉,鶏肉で作られていますが,マグロを使うこともあります.ほとんどのロンガニーサにはプラハパウダー(Prague powder:肉熟成用塩,発色剤として亜硝酸を加えてある)が含まれており,それぞれの品種は一般的に燻製ではなく生で売られています.
フィリピンの各地域に,微妙に異なるバリエーションがあります.
https://en.wikipedia.org/wiki/Longaniza
例えば,ルクバン・ロングガニサはニンニク風味が強い.グアグア産のロンガニーサは塩味が強く,酸っぱいほどだ.一方,ロンガニーサ・ハモナドは独特の甘みがある.
(英語版ウィキペディアは,13種類のロンガニーサを掲載しています.https://en.wikipedia.org/wiki/Longaniza )
フィリピンのロンガニーサは,日本でも製造販売されています.
https://philippinefoods.co.jp/product/special-longaniza-regular-500g/
ロンガニーサ アルゼンチン
https://www.premiofoods.com/different-types-of-sausage-around-the-world/
アルゼンチン発祥のソーセージで,隣国ウルグアイでも人気があります.
非常に長い豚肉ソーセージで,一般的には熟成させた後,仕込みの過程で乾燥させます.
https://www.tastingtable.com/1308247/aromatic-spice-makes-argentinas-longaniza-sausage-unique/
チョリソが独特の風味を出すためにパプリカを使うのに対し,ロンガニーザはアニスの種を挽いたものを使います.このアニスの種は,ロンガニーサに極めて特殊で独特な香りと美味しく,珍しい味を与え,他の南米産の辛いソーセージとは対照的に,マイルドで甘い味となります.
今日,ロンガニーザが単独で,あるいは料理の材料として調理されることはほとんどありません.その代わり,前菜として人気があり,サンドイッチの肉としてもよく使われています.
アルゼンチンのロンガニーサはアメリカでも販売されていますが,画像で見るかぎり,アルゼンチンの物よりかなり短いようです.
https://www.mrtangosausages.com/product/longaniza/
ロンガニーサ スペイン
https://en.wikipedia.org/wiki/Longaniza
ロンガニーザ(スペイン語発音: [loŋɡaˈniθa],またはラテンアメリカのスペイン語: [loŋɡaˈnisa])は,チョリソに似たスペインのソーセージ(embutido)であり,ポルトガルのリングイッサとも密接な関係があります.
ロンガニーザは南イタリアのルカニア地方のソーセージであるルカニカに由来し,軍事的な接触を通じて古代ローマのラテン人に受け入れられました. 数世紀後にはスペインから,現代の「ラテン」(ラテンアメリカなど)文化を持つ世界中のあらゆる場所に広まっていきました.
スペインでは,ロンガニーザはサルチチョンに似ていますが,より細い傾向にあります.どちらもチョリソとは異なり,パプリカの代わりに黒胡椒が使われ,ナツメグのような異なる香辛料が入っていることもある.