ソーセージ4「スパニッシュチョリソーとメキシカンチョリソー/世界のソーセージ(2)」  チョリソーには,スペインでつくられるものととメキシコでつくられるものがあります. 両者は同じ名前で,いわば「遠縁関係」にありますが,全く別物といっていいもの.スパニッシュチョリソーは十分乾燥させるか,多くは燻製にされて,そのまま食べられるのに対し,メキシカンチョリソーは生の材料を一週間ほどエイジングさせたもので,食べる際,加熱調理が必要.また両者が使うパプリカ/唐辛子にも違いがあります.

ソーセージは,世界の広範囲で古くから食べられていたため,現代,非常に多くの特徴的なソーセージが世界各国でつくられているのは,驚くにはあたりません.

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_sausages 

https://www.google.com/search? Many kinds of sausages

その中のほんの幾つかですが,紹介してみたいと思います.

世界のソーセージ(2)

このように沢山あるソーセージの中で,代表的な種類は何か?全く素人の私に分かるはずはなく,ネット上にまとめられているものをいくつか探してみました.

見た目だけの判断ですが,Premioというイタリアソーセージを中心に各国ソーセージの製造販売を手がけている(らしい)会社のサイトが,簡潔でまとまっているように思えたので,書かれている内容を紹介してみたいと思います.

https://www.premiofoods.com/different-types-of-sausage-around-the-world/

今日取り上げるチョリソーには,スペインでつくられるものととメキシコでつくられるものがあります.

両者は同じ名前で,いわば「遠縁関係」にありますが,全く別物といっていいものとのこと.最も大きな違いは,スパニッシュチョリソーは十分乾燥させるか,多くは燻製にされて,そのまま食べられるのに対し,メキシカンチョリソーは生の材料を一週間ほどエイジングさせたもので,食べる際,加熱調理が必要で,多くは料理の材料として用いられているとのことです.

また,下記の解説では強調されていませんが,両者が使う唐辛子に大きな違いがあります.

https://www.epicurious.com/ingredients/what-is-chorizo-and-how-to-use-the-spicy-sausage-article

スパニッシュチョリソーは,スモークパプリカ=ピメントン(スイートタイプ〜スパイシータイプ)が使われ,スパイシータイプを使った場合でもそれほど辛くはないとのこと.一方のメキシカンチェリソーは,チリペッパーが使われ,こちらも辛さは様々でしょうが,一定程度の辛さはあると言って良いようです.

 

3. スパニッシュ チョリソー

https://www.google.com/searchSpanish Chorizo

https://www.premiofoods.com/different-types-of-sausage-around-the-world/

スペインのチョリソーをメキシコのチョリソーと混同してはいけません.

この2種類のソーセージは同じ名前を持ち,遠縁の関係にありますが,事実上まったく別のものと考えてよいほど異なります.そのため,ここでは別々に見ていくことにします.

 

スペインのチョリソーは,スペイン人がアメリカ大陸を探検し始めたあとに生まれました.スペインではチョリソーのベースとなる豚肉はよく使われ,肉を熟成させることも一般的でしたが,1つだけ欠けていた材料がありました.それがチョリソーに欠かせないパプリカでした.アメリカ大陸にしかないチリペッパーの組み合わせがパプリカを作ります.そのチリペッパーを大西洋を渡って持ち帰るようになった人々が,豚の生ハムと一緒に入れて作ったのがスパニッシュ・チョリソーです.

 

スペインのチョリソーは今日でも人気があり,地域によって実に様々なスタイルや風味が存在します.牛肉と豚肉(豚肉は2回出てくる)のスタイルもありますが,一般的にはやはり豚肉から作られます.その他の材料には通常以下のものが含まれる:

パプリカ,ニンニク,ハーブ,白ワイン

 

このミックスをケーシングに入れ,発酵させた後,燻製にします.燻製の目的は,肉を保存するだけでなく,スモーキーな風味を加えることです.最終段階として,ソーセージは数週間空気熟成され,食べられるようになります.

ほとんどのスペインのチョリソーは熟成または燻製されているので,食べる前に調理する必要はありません.この美味しいソーセージのほとんどのタイプは,前菜やスナックとしてスライスしてそのまま食べるのに最適です.ある種類のものは,スープやシチューに少しスモーキーな風味を加えるのに最適です.

 

4. メキシカン チョリソー

https://www.premiofoods.com/different-types-of-sausage-around-the-world/

メキシコのチョリソーは,ヨーロッパのチョリソーと似ているところもありますが,最終的にはまったく別のソーセージとして独立しています.しかし,スペインのチョリソー同様,新大陸と旧大陸が出会う以前には存在しませんでした.

スペインの探検家たちが初めてアメリカ大陸と接触したとき,彼らは家畜化した豚をアメリカ大陸に連れてきました.豚肉が突然入手できるようになり,すでに豊富にあったさまざまな唐辛子とともに,メキシコ風チョリソーが開発されました.

 

現代のメキシコ風チョリソーは,生の新鮮な豚肉から作られます.通常,料理人は豚の脂身を加え,ハーブやスパイス,唐辛子,酢をブレンドします.このミックスをケーシングに入れ,空気中でエイジング(age)させ,1週間ほど乾燥させます.

 

スペインのチョリソーとは異なり,メキシコのチョリソーは生肉から作られ,燻製も保存用熟成(cure)もされていないため,食べる前に調理する必要があります.

調理するには通常,ケーシングから取り出してフライパンで炒め,フォークで細かく砕きながら火を通します.このスパイシーなソーセージが調理されると,そのまま食べることはほとんどなく,スクランブル・エッグからリフライド・ビーンズまで,さまざまな料理の材料として使われます.その強くスパイシーな風味は,どんなレシピにもスパイスの一味を加えるのに最適です.