ソーセージ10 「中国の香腸と臘腸 世界のソーセージ(8)」 中国のソーセージの一種「ラップ・チョン」は,南北朝時代(420〜589年)には食べられていて,古い歴史のあるソーセージの一つです.日本語版ウィキペディア「中国ソーセージ」によれば,臘腸(ラプチョン)は乾燥した硬いソーセージで通常は燻製にし,甘く味付けした後,バラ水や米酒,醤油で味付けする.香腸は,粗みじん切りにした豚肉と未精製豚脂からなる,新鮮で弾力ある食感のソーセージ.味はやや甘め. 

ソーセージとは,「牛や豚,羊などの腸等のケーシングに味付けした肉を細かく刻んで詰めたもの」.

「牛や豚,羊などの腸に,香料や調味料を加えてひきつぶした肉を詰め,煮沸,乾燥あるいは燻製くんせいにした食品」(日本国語大辞典

「生肉,燻製肉,酢漬け肉などを細かく刻んで味付けし,一般的にはケーシングに詰めたもの」(encyclopedia Britannica)

 

欧米で発展したソーセージですが,肉の腸詰めは,アジアでも古くから食べられてきました.

今日はその中から,中国のシァンチャン(香腸)とラプチョン(臘腸)を取り上げます.

ただし,ネット上の解説に混乱があり,どれが正しいのか自信がありません.欧米のソーセージと味付けが異なっている(甘めです)ことだけは確か.

 

なお,ラプチョンについては,ソーセージの歴史を記したときに,英語版ウィキペディアの記述を引用しました.

中国南北朝時代に食べられていたとのことです.

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/08/31/235638

https://simple.wikipedia.org/wiki/Sausage

古代メソポタミア楔形文字の石版に記載があることから,ソーセージは紀元前にすでに食べられていたことが分かります.

またホメロスアリストファネスの作品は,古代ギリシャにソーセージはすでに人気を博していて,ソーセージ売りもいたことを示しています.

中国のソーセージの一種「ラップ・チョン」は,南北朝時代(420〜589年)には食べられていました.

 

 

世界のソーセージ(8)

9.中国のシァンチャン(香腸)とラプチョン(ラァチャン 腊肠/臘腸)

 

辻調グループの記述は次の通り.

https://www.tsuji.ac.jp/hp/syokuzai/za_chai/niku1.htm#:~:text=香腸(中国腸詰)

シァンチャン

香腸

(中国腸詰)

小さく切った豚肉に砂糖,塩,醤油,酒など調味料,香辛料を混ぜ合わせ,豚の小腸(或いは大腸)に詰めて,日干しにしたもの.歯ざわりはサラミに似ているが,甘みを帯びている.寒く腐りにくい臘月 ラァユエ(旧暦12月)に作ったものは品質がよいので,臘腸 ラァチャン といい,詰めて熱湯にくぐらせてから日干しにする.

 

 

この解説は,すっきりとした記述ですが---

日本語版ウィキペディアの「中国ソーセージ」「香腸」では,かなり異なった解説となっています.

何も知らない私には,どの記述が正確なのかは判断できません.画像検索の結果は,次の日本語版ウィキペディア「中国ソーセージ」の記述と一致しているように思います.

ウィキペディア「香腸」にはこれと異なる説明があります.

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/中国ソーセージ

臘腸(ラプチョン)は乾燥した硬いソーセージであり,普通は豚肉と豚脂から作られる.通常は燻製にし,甘く味付けした後,バラ水や米酒,醤油で味付けする.

https://www.google.com/search?ラップ・チョン

 

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/中国ソーセージ

香腸は,粗みじん切りにした豚肉と未精製豚脂からなる,新鮮で弾力ある食感のソーセージ.味はやや甘め.

https://www.google.com/search?香腸 中国