ドイツのハムとしては,シュヴァルツヴェルダー・シンケン,英語ではブラックフォレストハムが,世界的によく知られていますが,
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/09/27/235949
ドイツのハム(Schinken)は,もちろんこれだけではありません.
ドイツニュースダイジェストには,ご当地ハムとして,更に3つの名前が挙げられています.
http://www.newsdigest.de/newsde/index.php/features/9493-wurst-schinken
ヴェストフェーリッシャー・シンケン Westfälischer Schinken
アンマーレンダー・シンケン Ammerländer Schinken
ホルシュタイナー・カーテンシンケン Holsteiner Katenschinken
それぞれの簡単な解説は次の通り:
(ただし,ホルシュタイナー・カーテンシンケンの解説がブラックフォレストハムの解説になっていたので,この部分は,ドイツ語版ウィキペディアの記事の一部を載せておきます.
また,添付した画像は他サイトから)
ドイツ発のご当地 燻製ハム
http://www.newsdigest.de/newsde/index.php/features/9493-wurst-schinken
ヴェストフェーリッシャー・シンケン Westfälischer Schinken
西部ノルトライン=ヴェストファーレン州の伝統的なハム.スパイシーな香りが特徴.ドイツの春の味覚,シュパーゲル(白アスパラガス)とともに食べるのがポピュラー.
https://www.google.com/maps/search/ヴェストファーレン
https://www.gut-erpenbeck.de/onlineshop/stueck-westfaelischer-knochenschinken-luftgetrocknet/
https://www.essen-und-trinken.de/rezepte/59077-rzpt-spargelauflauf-mit-westfaelischem-schinken
アンマーレンダー・シンケン Ammerländer Schinken
http://www.newsdigest.de/newsde/index.php/features/9493-wurst-schinken
北部アンマーラント地方のハム.海塩とブラウンシュガーで漬け,こしょう,香辛料などで味付けをする.肉の品質が高いほど,素材本来のうま味が引き出されます.
https://www.google.com/maps/place/ドイツ+アンマーラント
https://schinkendiele.de/schinken/geraeuchert/459/geraeucherter-kernschinken-ammerlaender-art
http://kochecke.gm-dd.de/rezepte/ammerlaender-schinkenkuchen
ホルシュタイナー・カーテンシンケン Holsteiner Katenschinken(ホルスタイン風カッテンスモークハム)
https://de.wikipedia.org/wiki/Holsteiner_Katenschinken
シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州のホルシュタイン地方で生産される北ドイツのハムです.スパイシーですが,非常に繊細です.サンドイッチの具材として最適ですが,北ドイツでは厚めに切って肉料理の付け合わせとして使用されます.
https://www.google.com/maps/search/ホルシュタイン地方
https://www.gutergenuss.de/holsteiner-katenschinken/
https://www.swrfernsehen.de/lecker-aufs-land/rezepte/rezept-marquardt-vorspeise-100.html
この3つの中で,日本語の他サイトでも紹介されていたのがヴェストフェーリッシャー・シンケンです.
ドイツ語版ウィキペディアの記事の一部を載せておきます(DeepL翻訳).
Westfälischer Schinken
ヴェストフェーリッシャー・シンケン
https://de.wikipedia.org/wiki/Westfälischer_Schinken
ヴェストフェーリッシャー・シンケンは,ヴェストファーレン地方の伝統的な生ハムで,特にスパイシーな香りが特徴です.その特別な風味は,ハムの製造工程全体を通じて空洞の骨が残っていることに起因しています.
このハムは,中世初期からミュンスターラント低地,オスナブリュッカー・ラント,ザウエルランドで生産されており,12世紀にはすでにケルンで取引されていました.その伝統は,何世紀も前からヴェストファーレン地方で行われていたドングリ飼料に由来しています.広大なオークの森のおかげで,ヴェストファーレンでは特に豚の肥育と飼育が盛んに行われていました.
ヴェストフェーリッシャー・シンケンは,絶滅の危機に瀕している豚の品種「ベントハイマー・ランドシュヴァイン」から作られます.
ハムはまず,骨付きの状態で数週間かけて手作業で乾燥熟成され,その後,ブナ材で3~5ヶ月間冷燻され,濃い赤色と黄金色の皮が得られます.
その後さらに数ヶ月間熟成され,その後骨が取り除かれます.最上級品の場合,製造期間は6ヶ月から18ヶ月です.現在では,空気乾燥のみの特にマイルドなハムも販売されています.
2013年11月25日,骨付きヴェストファーレンハムが欧州の原産地名称保護および地理的表示保護の登録簿に登録されました.