スイカは人気の果物
4000年前にエジプトで栽培されていた西瓜.
現在は世界中で食べられていますが,日本でも人気の果物.
夏の日,冷えた西瓜を囲む食卓は,うきうきした気持ちに満ちているように思います.
すいかを喰おう
八木重吉(貧しき信徒)
西瓜をくおう
西瓜のことをかんがえると
そこだけ明るく 光ったようにおもわれる
はやく 喰おう
多くの美味しい果物を手に入れることができる現代では,スイカの人気は一時期ほどではないかもしれません.
それでも,ネット上の好きな果物ランキングでは,10位以内はキープしているようですね.
2007年NHK調査
男性19〜29歳 11位以下,
男性30〜59歳 9位,
男性60歳以上 4位
女性19〜29歳 10位,
女性30〜59歳 9位,
女性60歳以上 7位
2019年マイボイスコム調査
第9位
西瓜の日本への渡来と定着(日本大百科全書/日本国語辞典)
「西瓜」は中国語.「水瓜」の字があてられることもありますが,スイカという名前も「西瓜」からと考えられます.
文献としては南北朝末期の『空華日工集(くうげにっくしゅう)』(延文4年=1359序)の漢詩の中に「西瓜」が見られるそうです.
しかし,西瓜は中国経由ではなく,ヨーロッパ人によってもたらされ,天正,寛永期に幾度かの伝播があった模様.
初めは人気がなかったようですが,元禄(1688~1704)以降に徐々に普及していったとされています.
「昔は歴々衆喰事なく〈略〉寛文の頃より小身衆是を調て喰ふ。夫より段々喰人多くなり、近年は振廻の菓子にも出し、大身大名も喰ふ結構成くゎしに成、西瓜大立身なり」(「随・むかしむかし物語」1801年頃)
スイカの栽培品種化
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk/66/8/66_314/_pdf https://suika-net.co.jp/user_data/history
明治以降,主にアメリカから,他にロシア,中国からも,種々の栽培品種が導入され,これらを元に,日本でも独自の栽培品種が選別されていきました.
大正期に日本独自の品種として確立したのが,自然交雑種「大和」.その優良系を選抜した「大和3号」「大和4号」.これらにアメリカから導入した「甘露」をかけ合わせるなどして,次々と新しい品種が生み出されていきました.
現在の人気品種
(ここでは大玉西瓜のみ扱います.小玉西瓜については以前取り上げました https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2021/07/26/235858 )
ネット上で人気の西瓜を検索すると,沢山の品種が上がってきます.
あまり沢山の種類があって,どれが本当の人気種なのか?素人には判別がつきません.熊本,千葉という二大生産地を中心に「人気種」とされる品種を上げると,次の通り.この二県以外の産地では,それぞれブランド化した品種があって,通販などでの購入を呼びかけています.
「祭ばやし777」
http://www.monoqshop.jp/shopdetail/000000000285/
「縞王」
「味きらら」
「祭ばやし」「縞無双」「植木」「富士光」「春だんらん」「肥後浪漫」 「紅大(こうだい)」 ---