最中 「餅を薄くのばし,切って型で焼いた皮=もなか種(だね)をつくり,餡をはさんだもの」.最中の元の意は「事物または事柄の中心.まんなか.中央」.「陰暦十五夜,またはその月」の意味も持つようになり,江戸時代「最中の月」という菓子が作られ評判に.現在でも丸い形が一般的かと思いますが,有名店の最中は,それぞれ形にも工夫を凝らしていて,見た目も楽しませてくれています.

和菓子の最中は,「餅を薄くのばし,切って型で焼いた皮をつくり,餡(あん)をはさんだもの」(事典和菓子の世界 岩波書店).

 

https://www.google.com/search?最中

皮の原料は餅米なんですね.今まで気にしたことがなかったので,やや驚きですが,聞けばなるほどそうなのかという印象です.

型で焼いた皮は「もなか種(だね)」と呼ばれ,種屋などと呼ばれる専門の業者がつくる事が多いとか.

餅として食べる餅の製法と異なり,一般的には米粉としたあとに蒸して餅生地にするようですhttp://tanehirosyoten.main.jp/process.html

https://fukuyama-monaka.jp/process/).

 

最中の由来

「最中 もなか」という言葉は,現代では,この和菓子をさす言葉として用いられる場合がほとんどかと思いますが---

 

日本国語大辞典によれば,

最中( もなか)のもともとの意味は,

①「事物または事柄の中心.まんなか.中央.」

②「まっさかり,さいちゅう(最中は「さいちゅう」とも読めますね)

 

室町時代になると,

③「陰暦十五夜,またはその月」の意味も持つようになり---

 

江戸時代にできた和菓子の最中は,「形が円形で,最中の月(=陰暦十五夜の月)に似ているところからこの名前で呼ばれるようになった」とのこと.

 

満月のように丸いのが原形で,江戸時代に初めて最中を作ったと言われる吉原の菓子商竹村伊勢がつけた名前は「最中の月」.

当時とても有名になったようで,川柳や黄表紙に描かれています.

「吉原は竹の中から月が出る」(柳多留 事典和菓子の世界 岩波書店

「もなかの月八片をもって小判一両にかへ」黄表紙・文武二道万石通(1788)下 日本国語大辞典

 

「最中の月」の月が取れて最中になったのかと思われますが,江戸時代には「最中饅頭」という菓子が日本橋で作られていたとの記録(江戸買物独案内)もあるとのこと.事典和菓子の世界 岩波書店

最中の月/最中饅頭⇨最中 ということでしょうか?

 

現在でも最中と聞けば,私は丸い形を思い描きますが---

有名店の最中は,それぞれ形にも工夫を凝らしていて,見た目も楽しませてくれています.

美味しそう!

https://www.shiose.co.jp/products/sodegauramonaka-6

https://ja.wikipedia.org/wiki/空也最中

http://www.ueno-usagiya.jp/okashi2/okashi2.htm

https://www.o-sakaya.com/product/syuushikimonaka/

https://www.google.com/search?古印(こいん)最中

https://www.kankomie.or.jp/spot/23285

https://www.edenotsuki.com/item.php?item_num=1