「さあ始まりました.『まんぷく農家メシ!』でございますけど,梅沢さん」「はい」
「今回は,宮崎県宮崎市にやってきました」「はい」
「え〜なんとですね,この宮崎ですけれども,今回の食材は,ゴーヤーでございますから」
「私たちの若い頃はね,ニガウリかな---って言ってましたね」
「苦手じゃないですか?ゴーヤーは」「いや,大丈夫です」
「あ〜そうですか」「ゴーヤーはしゃぶりついてましたから」
「タマネギは?ネギは?」「-----」
「ははは」「ゴーヤーはね--」
どうも,鈴木奈々です.今回頂くのは,夏にぴったりのゴーヤー.意外な組み合わせがおいしい.梅ヨーグルトあえに,おつまみにも最高のゴーヤーの蒲焼き.そして,子どもも喜ぶ,お子様プレートも!
今が旬!栄養満点のゴーヤーを頂きま〜す.
今回の舞台は,宮崎県宮崎市.
宮崎県はゴーヤーの生産量が全国2位.中でも宮崎市は一大生産地です.
地域特産野菜生産状況調査 確報 平成28年産地域特産野菜生産状況 年次 2016年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
ゴーヤーはビタミンCがたっぷり!食欲を増す成分も含まれていて,夏バテにぴったりの野菜なんです.
さあ今夏頂く農家メシはこちら.
1軒目:種から葉っぱまで!自慢のゴーヤーを召しあがれ!
「種!?」「種も」「種は捨てるでしょ」「でしょ?スプーンでとって.でも,それも食べるんですって」「え〜」
2軒目:夏をのりきる!新米農家のアイデアレシピ!
「これはいいかもしんないよ.みんな,これから暑くなるんでね」「ちょっと,アイデアレシピ.教えてほしい」
3軒目:孫に食べてもらいたい!栄養満点お子様プレート
「お子さんはなかなか食べないよ〜」「好き嫌いもあると思うんですけどね」「当然ですよ」「ちょっとね.美味しいレシピを教わりましょう」
「行きましょう」
それでは出発しましょう.
「さあ,梅沢さん.『種から葉っぱまで!自慢のゴーヤーを召しあがれ!』」「種が食べられるっていうのが,ちょっと不思議だな」「ね〜どうすんのやろ?」
「気候が暖かいから,ゴーヤーが作りやすいんですかね?」「それもあるでしょうね」
1軒目:種から葉っぱまで!自慢のゴーヤーを召しあがれ!
「ゴーヤー.宮崎のゴーヤーでございます」「ゴーヤーね」「ハウスでおそらく作ってると思われます」
「こんにちは」
迎えたのは,野崎築(きずき)さん(ゴーヤー農家16年).息子・一将さん.
「やっぱ,この太陽の日照時間とか,土とかがゴーヤーに適してるんですか?」「そうですね,やっぱり宮崎は温暖で日照時間が長い.で,やっぱりお日様の光が適当にあたるっちゅうことで,条件が揃ってるんで,ビタミンCが多いということですね」
特に宮崎産のゴーヤーは,ビタミンCが多く含まれているんですって.
「初めてじゃないですか?カメラさん」「ちょっと教えてほしいん---.あ!あった!あった!ゴーヤー.これこれこれこれ.これで収穫のどれくらい前?」「え〜っと,それで5日ぐらい前でしょうか.あと五日ぐらいしたら,これぐらい.もうこれぐらいに--」
「うわっ,でかっ」「これは,もう収穫ですよね」「はい,収穫時期」
ゴーヤーは,20センチを越えたら収穫時.立派ですね.
野崎さんのお宅では,多いときには,一日2000本近くもとれるそうです.
「これは,作るうえで苦労されることって,どういうことが?苦労がありますが?」
「やっぱり,交配作業ですね.これ,雌花っていって」「はい,雌花」「もう花の下にちっちゃいゴーヤーがついているんですよ.これに雄花っつってですね」「受粉させるんですか?」
「はい,全部,人間の手で」
花の下に,小さなゴーヤーがついているのが雌花.何もついていないのが雄花です.
雌花が受粉しないと,実は大きくならないので,手で作業を行います.
「この花びらを,こうやって折ってですね,全体に--片一方じゃなくて,全面につけてやるんですよ.と,生育がものすごくいいんですよ」
7月「人工授粉」編 | 1分間動画&育て方ガイド | みどりのある暮らしの楽しみ
「この,受粉を---奥〜までありますよ.カメラさん.写して下さい.奥〜までありますよ.これ,全部やんの?手作業で」「手作業で」
「え〜!じゃあ,お父さんが雄花持って,雌花探し.また,雄花持って雌花探し」「そうですそうです」
「これで,雌花妊娠させるじゃないですか,ほんだら,どれくらいで----」
(梅沢さん,受粉作業をしています)
「花びらを握って,軽く握って下さい.それで,そうです.それで着果します」
「着果っていうの.それ」「はい.これで,今日つけて,大体二週間ぐらいで,さっきみたいな,大きくなります」「え〜二週間ですって」
「私が受粉させたゴーヤーですよ」「これ,書きますわ」「ね,梅沢富美男が--」
「あ〜,梅沢さんが妊娠させたっていうことですか?」「はははは」
「でも,これ,全部,手作業でする---例えばハチがやってくれたりとか,良くあるじゃないですか.そんなんじゃないんですか?」「はい,ハチはですね,もちろんつけると思うんですけど,花がですね,最初から,こうやって曲がった花もあるんですよ.それにもハチはつけるんですよ.結局,今度はそれが大きくなったら,逆に摘果して取り除く」
「間引き,せんていしていかなアカンから--」「こう言った曲がったやつは,もう,大きくなっても曲がったままで大きくなるんですよ」「良くありますよね.こんなんなってるやつ」
「だから,やっぱり,ええ見栄えのやつをつくろう,っていうことで,自分で雄花ちぎって雌花持っては---」
苦労して作ったゴーヤー.
まずは,生で食べさせて頂きます.
「そんなー苦くないですよ」
「そんなに苦くはないけど,苦いです.でも,このぷつぷつが食感があるんで,みずみずしいです.不思議」
「このイボがですね.全部,水分がたまって---1個1個に」
「わかるわかる」「ここに水分たまってるんだ」「そうです」
「かめばかむほど,水分が出てきます.これは,ふだんは生で食べないんで,ちょっと今から調理の方,お願いします」
それでは種から葉っぱまで食べられるゴーヤー料理を頂きましょう.
「私の妻で野崎るみ子です」
「るみ子ちゃん.お願いします」「お願いします」
「結婚して何年ですか?るみ子ちゃんは」「37年ですね」
「お互い,地元で?」「はい,そうです」
「お手伝いもされてるんでしょ?一緒にやって」「あっ.もう嫁いだ日から,ずっと一緒に仕事してます」
「そうですよね」「はい」
「嫁いだその日から.甘〜い新婚時代もなく」「そうです」「はははははは」
そんなこと言ってますけど,出会ったときは,お互い,一目惚れだったそうですよ.
「今日は何を作ってくれますか?奥さんお願いします」
「はい,丸ごとゴーヤーということで----.ワタと種を入れたかき揚げを作りたいと思います」
「え〜!」「種も」「はい」
「ゴーヤーの種なんて,俺,何十年と料理してるけど,全部捨てたわ」
「捨てますよね.これうまいの?」「はい」
「お父さんが『これうまいっすよ』って」「うまいです」「マジで?」「はい」
作り方は--
料理1:ゴーヤーのかき揚げ(4人分)
レシピ(BSプレミアム) - 梅沢富美男と東野幸治のまんぷく農家メシ! - NHK
材料 ゴーヤー(1本),塩昆布(15g),トウモロコシ(50g),豚肉こま切れ(100g),
薄力粉(大さじ2)
<衣液>薄力粉・水(各1/4カップ)
作り方
① ゴーヤーを縦半分に切り,ワタと種を除いたら約2mm幅の薄切りにする.
(ワタと種はとって置く)
② ①に塩昆布を加えて軽く混ぜ,5分ほどおく.
③ ②にトウモロコシ,一口大に切った豚肉,薄力粉を入れて混ぜ合わせ,
とっておいたワタと種を一口大にちぎって加える.
④ ③と衣液をさっくりと混ぜ合わせ,一口大ずつを170度の油に落とし,
約4分間揚げる.
*ワンポイント ・ゴーヤーは薄切りすることでほかの具材となじみがよくなる
・塩昆布の塩でゴーヤーから水分が出るので,衣液は少しかためにする
・揚げるとワタはトロリ,種はカリッとした食感になる
ボールを手で押さえる一将さん.
「お兄ちゃん,いいね」「ホンマ.お兄ちゃん,優しいわ」
「トウモロコシを入れ忘れても,塩昆布だけは絶対入れてもらいたい」
「あの〜皆様,トウモロコシは忘れてもいいけど,塩昆布だけは忘れるな」
「塩昆布を入れるんで,揚げたときに調味料がいらない」
「なんにもいらない」
「塩昆布の塩がついてるんですよ」
「全く調味料がいらない」「ね〜.ポイントは塩昆布」「そうです」
更に野崎さんちでは,ゴーヤーの葉っぱも食べているんです.
料理2:葉っぱの天ぷら
レシピ(BSプレミアム) - 梅沢富美男と東野幸治のまんぷく農家メシ! - NHK
材料 ゴーヤーの葉,衣液(各適量)
作り方 ① ゴーヤーの葉に薄く衣をつけ,油で揚げる.
「葉っぱも食べる!」「はい」
「ゴーヤー生産者で,葉っぱを食べるっていうのは,うちだけじゃないかなと思うんですよ」
「そうでしょ?俺もあんまり聞かへんから.でも,ちょっと,これを機にね」
レシピ(BSプレミアム) - 梅沢富美男と東野幸治のまんぷく農家メシ! - NHK
「どうですか.どうですか---?」
「これ---うまい.お昆布さんと豚肉とゴーヤーのちょっと苦い感じが,バランスが非常にいい!」
「あ〜おいしい!あのワタがちょっと硬くなった食感みたいのものもあるじゃないですか.それも美味しいですよね」
葉っぱのお味はどうでしょうか?
「ぜんぜん苦くない」「大葉と一緒ですよね」
「めちゃめちゃうまいです.これはもう,ビールですね」「最高だわ」
「最高ですよ.いや,ええもん食べれた」「はい」
「何か,ゴーヤーのイメージ,変わりました」「変わりました」
「ちょっと,ぜひぜひ,かき揚げ,やって下さい」「やって,奥さん」
「大事なのは塩昆布.それがずっと頭にのこってますんで」
私も塩昆布,入れてみます.
ゴーヤーを丸ごと使ったかき揚げと天ぷら.ごちそうさまでした.