ソーセージ7 「フランスのソーシソンsaucisson/世界のソーセージ(5)」 ソーシソンは,フランスの塩漬け・ドライ・キュアソーセージです.サラミも,「塩漬け・ドライ・キュアソーセージ」ですから,ソーシソンは,サラミの一種と言えます.特徴は,最高級の豚肉のみを使用することと,製造における比類なき職人技にあります.通常は胡椒,ワイン,ニンニク,ハーブで味付けされていますが,味は品種によって異なります.肉は数週間風乾して熟成され,薄いスライスやダイスで提供される硬いソーセージができます.

ソーセージは,世界の広範囲で古くから食べられていたため,現代,非常に多くの特徴的なソーセージが世界各国でつくられているのは,驚くにはあたりません.

https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_sausages 

https://www.google.com/search? Many kinds of sausages

その中のほんの幾つかですが,紹介しています.今日はその七回目

世界のソーセージ(5)

フランスのソーシソンsaucisson(もしくは saucisson sec, saucisse sèche)

 

ソーシソンsaucissonは,フランスの塩漬け・風乾(ドライ・キュア)ソーセージです.

サラミも,最も簡単に定義すれば「塩漬け・風乾(ドライ・キュア)ソーセージ」ですから,

(Encyoclopedia Beitannica https://www.britannica.com/topic/salami )

ソーシソンは,サラミの一種と言って間違いではありません.実際,いくつかの英語のウェブサイトでは,ソーシソンはサラミの一種と記述しています.英語圏ではサラミがよく知られていることを反映しているのだと思います.特にオーストラリアでは,「French salami」の名称はソーシソンの別名として市民権を得ているようです.

https://frenchdeliathome.com.au/products/saucisson-sec-french-salami

ただし,サラミからソーシソンが生まれたという証拠はありません.ローマ帝国が広めた「塩漬け・風乾(ドライ・キュア)ソーセージ」の技法が,それぞれの地域で独自に進化し,イタリアではサラミ,フランスではソーシソンとなって現代に伝わっていると言うことでしょう.

 

https://monpanierlatin.co.uk/blogs/mpl-blog/dry-cured-sausages

「ソーシソン(ソーシソン・セックとも呼ばれる)はフランスのサラミで,通常は豚肉から作られる(牛肉を使うこともある).
脂肪分が少ないので,他のサラミよりも乾燥していて硬い.赤ワインや様々なハーブやスパイスで味付けされることもある.」

以下,イギリス人向けにフランスを紹介した記事から.
 

ソーシソン・セックは,世界的に有名なフランスの熟成豚肉ソーセージで,豚肉から作られるサラミの一種といえます.

ソーシソン・セックの特徴は,最高級の豚肉のみを使用することと,製造における比類なき職人技にあります.

フランスでは,ソーシソン・セックは山で飼育された豚の脂肪で作られることが多く,これはドングリを豊富に食べることで風味豊かな脂肪が得られるからです.また,ソーセージがひび割れたり崩れたりすることなく乾燥するのに十分な強度を持つように,豚が赤身で筋肉質であることも重要です.

 

ソーシソン・セックはフランスの伝統的なシャルキュトリー製品で,豚肉は,通常は胡椒,ワイン,ニンニク,ハーブで味付けされています.味は品種によって異なり,スパイシーなもの,マイルドなもの,ハーブがたっぷり入ったもの,最小限の味付けしかしていないものなどがあります.

天然のケーシングに詰められることもありますが,現在では多くのメーカーがコラーゲンのケーシングを使用し,保存性を高め,調理せずに食べやすくしています.

肉は数週間風乾して熟成され,薄いスライスやダイスで提供される硬いソーセージができます.時に,スモークされることもあります.

 

ソーシソン・セックは,一般的な冷蔵設備が整う以前,肉を保存するために何百年も前から作られてきました.

調理する前に,肉を塩漬けにしたり,自然乾燥や燻製などの方法で乾燥させることで,腐敗させずに長期間保存することができました.現在では,冷蔵設備が整っているため,この種のソーセージは温かいままではなく,冷やして食べるのが一般的です.また,シャルキュトリー・プレートの一部として食べられることもあります.ただし,ソーシソンは美味しいソーセージですが,ソーセージであることに変わりはありません.つまり,他のソーセージと同じように扱うことができます.

最も伝統的な食べ方は,小さな塊を切り落として薄くスライスし,その塊をプレーンかパンにはさんで食べることです.

フランスではナイフとフォークを使う方法と,細長い棒を肉に刺して紙のように薄くスライスする機械を使って薄くスライスする方法があります.フードプロセッサーやミートスライサーを使うこともできます.