セイヨウニンジンボク1  見慣れない花が,通りがかったお宅の玄関脇に枝を伸ばして咲いていました.よく見ると一方はマートル(ギンバイカ).もう一方は調べてみると,セイヨウニンジンボクとわかりました.ギリシャ神話の女神たちの神木として有名ですが,フラワーショップ以外で,実際に間近で見たのは初めて.最近はハーブ医薬品としても注目されているとか.

昨日,英勝寺に行く前に通りがかったお宅.

日本の庭園ではあまり見ない植物が,玄関脇に枝を伸ばしていました.

奥の白い花の方は,近寄って見て分かりました.

 

マートル(ギンバイカ)ですね.

たまたま,わが家にもあるので(まだ咲いていませんが)名前を知っていましたが,生育しているのを外で見たのは初めてです.

イギリス王室のロイヤルウェディングブーケに用いられることが広く知られ,ヴィクトリア女王ゆかりのオズボーン庭園には植え続けられてきている植栽.

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美と愛の女神アプロディーテーウェヌス/ ビーナス)の神木としても知られています.

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一方の紫色の花穂がなかなか美しい花.名前が分かりません.

PictureThisの判定は「セイヨウニンジンボク」.

これが,かのセイヨウニンジンボク!

 

「かの」と書いたのは,ギリシャ神話の勉強中(最近サボっている),度々目にした植物の名前だからです.

 

私がいつも参考にしてきたthe Theoi Projectのサイトでは,この花を次のように説明しています.

 

https://www.theoi.com/Flora1.html

(DeepL 翻訳)

CHASTE TREE or WITHY

ギリシャ語: Lygos, agnos 
学名:  Vitex agnus-castus  ビテックス・アグナス・カストゥス 


説明 :  落葉小高木または大きな灌木で、麻のような葉を持ち、枝分かれした紫の花の房がある。

茎は枝編み細工に利用された。性欲を鎮める効果があるとされ、女性の薬として用いられた。


聖なる木: ヘーラ(夫婦の貞節を象徴し、サミアン神殿の聖なる木)、ヘスティア(彼女の処女の巫女はこの木の茎を持っていた)、アルテミス(彼女のスパルタの像はこの茎で縛られていた)、デーメーテル(テスモフォリア祭では、女官がこの木の花で寝台を囲んだ)。


神話:ヘラの誕生。女神ヘラはサモス島にある聖なるchaste-tree の下で生まれ、育まれた。(出典: Pausanias)

 

ヘーラー,ヘスティア,アルテミス,デーメーテール,は全員がオリンポス十二神の女神.

この四人の神木となれば,ギリシャローマの女性たち全員が神聖なる木として崇めたと考えてもよいように思います.

なぜ,そのように考えられたのか.花の美しさはもちろんですが,上記「説明」にある「性欲を鎮める効果があるとされ、女性の薬として用いられた。」にその鍵があるようです.

「性欲を鎮める」=貞節を象徴している、ということではないでしょうか.

 

そして,このギリシャ時代の信仰が,違った角度から見直され,この植物のエキスが「月経前症候群」を緩和する作用をもつことが認められてきています.

この話題は明日また取りあげることにします.

 

セイヨウニンジンボクは,シソ科の植物.この科には,ハーブとして用いられる植物が沢山あります.

セイヨウニンジンボクもその一つに数えられると考えても良い? 香りや味を楽しむ植物ではありませんが.ハーブ医薬品というカテゴリーになるのでしょう.

 

シソ目 Lamialesb,シソ科 Lamiaceae,

ハマゴウ属 Vitex,

セイヨウニンジンボク Vitex agunus-castus