ギンバイカ/マートル 2 美と愛の女神アプロディーテー(ウェヌス/ ビーナス)の神木マートル.イギリスでは,1840年,ヴィクトリア女王の結婚式で用いられたマートルが,庭園に移植され,エドワード7世の結婚式に用いられました.その後,ブーケの小枝を育てて再びブーケに用いるように.また,ヴィクトリア女王のオズボーン庭園に植えたマートルやオレンジの花をウェディングブーケに使うことも伝統に.オズボーンのマートルは「ロイヤル・マートル」と呼ばれるようになります.

昨日,私の庭では初めて咲いたギンバイカ(マートル).

 

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ヨーロッパではとてもよく知られた花です.

美と愛の女神アプロディーテーウェヌス/ ビーナス)の神木.

そして,イギリスでは王室のウェディングブーケに用いられていることが広く知られています.

 

今日はイギリス王室とマートルについて.

ウェブサイトを検索すると,ローヤルウェディングブーケに用いられるマートルの歴史を解説しているサイトが沢山見つかります.

https://www.google.co.jp/search?q=history+and+meaning+using+myrtle+as+British+Empire+Royal+Wedding+Bouquet&

 

 

1840年ヴィクトリア女王の結婚式で用いられたマートルは,庭園に移植され,エドワード7世の結婚式に用いられました.その後,ブーケの小枝を育てて再びブーケに用いるようになっていきました.

また,イギリス王室の中でも特別愛されてきたヴィクトリア女王.彼女のオズボーン庭園に植えたマートルやオレンジの花をウェディングブーケに使うことも伝統に.

 

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Queen Victoria's garden of myrtle, used in every Royal wedding since, opens to public

以下,数ある解説文の中から,Royal CentralのものをDeepL翻訳で.

 

https://royalcentral.co.uk/features/royal-wedding-bouquets-the-osborne-myrtle-bush-100090/

ロイヤルウェディングのブーケ.オズボーンのマートル・ブッシュ

エリザベス・ジェーン・ティムス著 2018年4月11日

Royal Wedding Bouquets: The Osborne Myrtle Bush
By Elizabeth Jane Timms 11th April 2018

 

マートルがブライダルブーケに使われる伝統は古くからあり,主にヨーロッパで定着しています.

結婚との結びつきは,古代ギリシャの神話とローマの儀式の両方に起源があります.

マートルはかつて女神アフロディーテーの神木で,ヴィーナス(ローマ神話アフロディーテーと同一視された)への敬愛を意味していました.

ユダヤ教典礼では,結婚の儀式が終わったときに花婿に渡すために,マートルの枝を使うこともありました.

マートルは,花言葉が「結婚」と「愛」を象徴し,古くから王室のブーケに使われてきました.

しかし,王室のブーケに用いられる他の特別な由来があるのでしょうか?

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ギンバイカ - Wikipedia

 

1840年ヴィクトリア女王アルバート公と結婚した際のウェディングブーケから,マートルの小枝が取り出されました.

この小枝から生じたマートルは,デンマークのアレクサンドラ王女が1863年にセント・ジョージ・チャペルでプリンス・オブ・ウェールズ(後のエドワード7世)と結婚した際のブーケにも使用されました.

マートルは,ヴィクトリア女王の娘たちや義理の娘たちのウェディングドレスにもよく使われました.マートルは,花嫁衣装の裾にあしらわれたホニトン・レースの「深いフラウンス」の中に入っていたり,ヴィクトリア女王にとって感傷的な意味を持つオレンジの花の小枝と一緒にウェディング・リースを構成していたりしました.

アルバート王子は1846年の結婚6周年記念日にオレンジの花のジュエリーを女王に贈り,女王は彼が亡くなるまでそれを身につけていました.ウェディングドレスにはマートルやオレンジの花があしらわれていましたが,女王の家族は白いヒースを好んで使っていたようで,おそらくバルモラルから来たのでしょう.しかし,次第にオズボーンからマートルがもたらされるようになりました.

 

1846年,ヴィクトリア女王はオズボーン・ハウスにマートルを植えました.これが今でも残っています.このマートルには,アルバート公の祖母が女王に贈った小枝が使われました.

夏になると,オズボーンのテラスには,オレンジの花,マグノリア,マートルなどが咲き乱れ,これらの香りは女王が生前に認識し,愛していたであろう香りで,女王は特にオズボーンの花を描くことを楽しんでいました.

 

ウェディングブーケを使って木を植えたり,既存の木から小枝を取って王室の花嫁に使ったりする伝統を受け継ぐことになります.1858年にプロイセンフレデリック・ウィリアム皇太子と結婚したヴィクトリア女王の長女,プリンセス・ロイヤルのウェディングブーケには,オズボーンのマートルが使われました.

 

ヴィクトリア女王は,1874年にもオズボーンのマートルに注意を向けています.それは,将来の義理の娘であるマリー・アレクサンドロヴナ大公夫人が,次男のエディンバラ公ルフレッド王子と結婚する際のウェディング・ノーズゲイのために,その一部をサンクト・ペテルブルクに送ろうとしたからです.この結婚式は,ヴィクトリア女王が出席しなかった唯一の子供たちの結婚式です.

 

ロイヤル・プリンセスのブーケは,セント・ジェームズ宮殿のチャペル・ロイヤルでの結婚式を描いたジョン・フィリップの絵の中で,祭壇の彼女の前に敷かれて描かれています.女王が1874年に言及したこのマートルは,ロイヤル・プリンセスのブーケから育てられた2本目のマートルであると考えられますが,女王がそのように明確に言及しているためです.

 

 

オズボーン・ハウスを管理しているイングリッシュ・ヘリテージは,オズボーンのマートルを,「ロイヤル・マートル」と呼び,1858年のロイヤル・プリンセスの結婚式から王室のブライダル・ブーケに使ってきました.

このマートルは,1947年には後のエリザベス2世,2011年にはケンブリッジ公爵夫人のブライダルブーケにも使用されています.同様に,イングリッシュ・ヘリテージは,このマートル・ブッシュが,アルバート公の祖母からヴィクトリア女王に贈られたものと同じ「オリジナル」であることを確認しています.

 

ヴィクトリア女王がマートルについて言及しているのは,主に彼女の家族の結婚式に関連する伝統的なものですが,オズボーンの夏の花,特にその香りが最も強くなる夕方の花を鑑賞しているときのこともあります.

 

オズボーン・ハウスには多くのマートル・ブッシュがあり,ヴィクトリア女王は,1878年にオズボーン・ハウスのスイス・コテージの近くに,1858年にロイヤル・プリンセスのブーケに使われたマートル・ブッシュを植えています.

 

また,1947年に結婚した女王陛下のブライダルブーケにもマートルの木が使われていたようで,2011年にケンブリッジ公爵夫人が持っていたウェディングブーケには,このマートルとオズボーンの「オリジナル」の木が使われていました.

女王陛下の白い蘭のウェディングブーケには,ロイヤル・プリンセスが持っていたブーケから育てられたマートルが加えられていました.

 

2017年,オズボーンの庭園にある「ローワー・テラス」が初めて一般公開されました.ここでは,ロイヤル・プリンセスが持っていたブーケから育てられ,現在もロイヤル・ウェディングに使用されている有名な「ロイヤル・マートル」を鑑賞することができます.ロイヤルマートル」は,7月から8月にかけて,多くのブーケに使用されています.

 

 

 

「ローヤルマートル」

royal myrtle - Google 検索

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