羊羹2 藩御用達の本練羊羹と玉羊羹,歴史が味を深くする(1)(NHK「美の壺」に沿って)
福島県二本松.
ここには江戸時代から続く二本松藩御用達の羊羹があります.
参勤交代の献上品として愛されてきた逸品.
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八代続く和菓子店の工房へ.
江戸時代と変わらぬ製法を守り,今も薪で焚いていいます.
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窯の火を守る和田雅孝さん.
薪は火力が強く火持ちがよい楢の木を使っています.
羊羹の生命線である練り上げの作業が始まりました.
エンマと呼ばれる,大きな木べらを八の字に動かします.
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薪をくべ更に火力を上げていきます.
「地の底から聞こえるような音になってきますね.マグマが沸騰するような、」本当に力強い音も聞こえるようになります」
全身全霊で作る羊羹は,祖父から受け継いできたものでした.
「うちの祖父はまあ,江戸時代からの伝統を守って,薪を焚くという手法でないと,この味が出ないということで,頑固にこの味を守ってきたと」
今でもその教えは何一つ変わりありません.
羊羹作り一筋だった祖父6代目の又吉さん.
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美味しい羊羹を一本一本手で包んで届ける.今もその作業は受け継がれています.
昔から使われている竹の皮.見事な手さばきです.
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昭和十二年.日中戦争が始まると,六代目はこだわりの羊羹で,思いがけないものを作りました.
玉羊羹です.
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ゴムの袋に羊羹を詰めて,戦地でも手軽に甘いものが食べられるようにと開発したのです.
いつでもなつかしい味が楽しめました.
以来80年以上作り続けています.
食べる時は楊枝でさして.くるっと剥くと,江戸の味がよみがえります.
https://www.youtube.com/watch?v=DGLZuCGDTKU
和田雅孝さん「お殿様が食べる味が,この令和の世の中でも200年たっても,相通じる美味しさがあるなと思って,作っています」