庭に,青紫色が鮮やかな花が咲いています.
ムラサキセンダイハギ(ムラサキセンダイハギ属)という名前です.挿し芽が根付いたのに,花はさっぱりだったのですが,今年は花を付けてくれました.
他にあまり見かけることがないと思っていたところ,昨日出かけた大船フラワーセンターに一株だけあるのを見つけました.
見た目少し違う植物のようにも見えましたが,Picture This の判定もムラサキセンダイハギ.
アメリカ原産で.明治時代には既に導入されていたとのこと.
花しらべ https://hanazukan.hanashirabe.com/xs.php?fid=c0887
ムラサキセンダイハギ (紫先代萩) Baptisia australis
アメリカ東部原産で明治時代に導入された多年草.属名のBaptisiaはギリシャ語のbapto(浸す)が語源で,染料で用いたことに因む。名前は、日本原産の黄色の花を咲かせるセンダイハギに草姿が似ることから(同じ属の仲間ではない).
https://en.wikipedia.org/wiki/Baptisia_australis
アメリカ先住民により染料として用いられていたこともあるとのこと.付けられた英語の呼称は,’blue wild indigo’ ’ blue false indigo’.
大船フラワーセンターには,マメ科の花がもう1種類ありました.こちらは一株ではなく,花壇一面に植えられていました.
ルピナスです.
ルピナスは,属の名前で,北アメリカ西部を中心に、南アメリカ、南アフリカ、地中海沿岸に200種以上が分布しているとのこと.(http://www.yasashi.info/ru_00003.htm).
花壇に植えられていたのは,最もよく見かける園芸品種で,ラッセルルピナス(Lupinus polyphyllus hybrid)と呼ばれている品種だとおもいます.好みとは言えない花ですが,白のオルレアとよくマッチしていました
https://ja.wikipedia.org/wiki/ルピナス属
Lupinus polyphyllus hybrid
アメリカ・カリフォルニア州からカナダ原産のルピナス・ポリフィルス(Lupinus polyphyllus)と他種を交配してできた品種群.本来は宿根草で,大型になる.花色が豊富で美しい.
https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-822
調べてみると,ムラサキセンダイハギとルピナスは,マメ科マメ亜科の中で,系統的に近い連(tribes Sophoreae & Genisteae )に属していました.マメ科の中でも比較的近縁の植物と言えます.
https://en.wikipedia.org/wiki/Faboideae
それぞれの連に分類される植物には,名前は知っているけれど,私は見たことがない植物がいくつかあります.その中でもエニシダ(金雀枝)は,とてもよく聞くー多分気づかずに見ているー植物.日本には江戸時代に渡来し,愛好する人も多く,短歌にも詠まれています.
以下,類縁の植物の画像を,ウィキペディア等から画お借りして掲載しておきます.いつかきちんと見る日がくることを願いつつ.
https://ceb.wikipedia.org/wiki/Thermopsis_lupinoides
https://ja.wikipedia.org/wiki/イヌエンジュ
https://en.wikipedia.org/wiki/Maackia
https://en.wikipedia.org/wiki/Sophora_tomentosa
https://ja.wikipedia.org/wiki/エニシダ属
https://ja.wikipedia.org/wiki/ハリエニシダ
エニシダ(金雀枝)を詠んだ短歌
(古今短歌歳時記より)
ゆく春や薄日かげさすあみ竹の小縁(こえん)にうつる金雀枝の花 金子薫園 伶人
春さへも最早あゆみをいそがして金雀枝にほふ天の村星 尾山篤二郎 雲を描く
えにしだの花しだれたる夜の部屋ふすまも壁もただ白くして 近藤芳美 埃吹く街
万流の油注がん六月の日を遥かしと天の金雀枝 前田透 天の金雀枝
えにしだも散りて藪なす垣内に木ともなれざる身の染まりをり 馬場あき子 晩花