ウェブ・書籍を頼りにスイーツの歴史を調べるシリーズ26
フランスのチョコレートデザート13
フランス伝統チョコレートケーキを,フランス伝統菓子図鑑(山本ゆり子)に記載のあるものを順に紹介しています.今日は:
ショコラ・リエジョワ Chocolat liégeois
https://www.google.com/search? chocolat liegeois
フランス伝統菓子図鑑(山本ゆり子)他,ネット上にもレシピが沢山出ています.作るのはとても簡単にみえます.
冷やしたチョコレートクリーム(またはチョコレートアイスクリーム)にホイップクリーム(シャンテ/生クリームに砂糖を加えたもの)をのせ,ココアパウダーをふってできあがり.
以下,画像付きレシピから,画像を拝借しました.
https://en.petitchef.com/recipes/dessert/chocolate-liegeois-a-chocolate-custard-fid-1568592
https://www.meilleurduchef.com/fr/recette/chocolat-liegeois.html?gclid
アイスクリームバージョンのレシピもあります.
今日は,いつもの書き方を変えて,いきなりレシピから入りました.
作り方はとてもシンプルで,アイスココアの液体部分をチョコレートクリームもしくはチョコレートアイスクリームにした冷菓が現代のショコラ・リエジョワと考えて良いようです.
フランス伝統菓子図鑑(山本ゆり子)やネット上の解説によれば:
コーヒーバージョンのcafé liegeoisという呼び名が先に生まれ,これは,もともと,日本で言うウィンナコーヒー.
第一次世界大戦の戦況を変えるほどの大きな戦い「リエージュの戦い(1941年/リエージュはベルギーの地名)」に敬意を表し,また敵国のウィーンの名前で呼びたくないがために,café viennois(ウィーン風コーヒー)をcafé liegeois(リエージュ風コーヒー)と言い換えたのが始まりとのこと.
ココア飲料でも同様な改名がなされました.
現在では,ココアでもコーヒーでも, ホイップクリームたっぷりのホット&アイスは,ウイーンの名前がそのままつけられたchocolat viennois / café viennoisと呼ばれているようで,液体ではなくクリームになっているものが chocolat liegeois / café liegeois.