ムース・オ・ショコラ フランスのチョコレートデザート10 チョコレート好きのフランス人がとりわけ愛する,口当たりの良い庶民的な定番スイーツと言えそうです.そして,このムース・オ・ショコラは,その歴史においても,かなり話題豊富なデザート(例えば「ルイ16世が料理人シャルル・ファジに命じて作られたチョコレートデザート」)で,歴史を記したサイトが沢山ヒットします.レシピは何世紀にもわたって進化し,1950年代から1960年代にかけて,ムースは人気を博すようになりました.

ウェブ・書籍を頼りにスイーツの歴史を調べるシリーズ26

 

フランスのチョコレートデザート10

フランス伝統チョコレートケーキを,フランス伝統菓子図鑑(山本ゆり子)に記載のあるものを順に紹介しています.今日は:

ムース・オ・ショコラ Mousse au chocola

 

チョコレートムースですね.日本でもムース・オ・ショコラの名前でも取り上げられるようになっています.

https://www.google.com/search?ムース・オ・ショコラ

以前,取り上げたように,

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/02/02/235730

「フランス人が好むデザートトップ10」

https://blog.feeriecake.fr/top-10-des-desserts-preferes-des-francais/

というサイトでは,チョコレートフォンダンについで第2位.

 

「フランスで人気のチョコレートデザートTOP15」というサイト

 https://www.cuisineaz.com/diaporamas/desserts-au-chocolat-preferes-des-francais-1854/interne/1.aspx

では,堂々1位.

 

フランス伝統菓子図鑑(山本ゆり子)は,この人気デザートを「ビストロ菓子」Desserts des bistrotsに分類しています.

ビストロは伝統料理,家庭料理を提供する庶民的レストラン.「飲み物がつかないから,ドライなデザートは敬遠されて,口当たりのようものが好まれ,今も昔も定番であり続けるスイーツが目白押し」とのこと.ムース・オ・ショコラも口当たりの良い庶民的な定番スイーツとして愛されているようです.

 

フランス語での検索でも,どこでも手に入るような庶民的な見かけの画像が検索されてきますが,「一流シェフが作った」とただし書きを入れると,かなり手の込んでいそうな画像が得られます.

https://www.google.com/search?client=Mousse au chocolat en France

https://www.google.com/search? Mousse au chocolat d'un célèbre pâtissier français

 

そして,このムース・オ・ショコラは,その歴史においても,かなり話題豊富なデザート(例えば「ルイ16世が料理人シャルル・ファジに命じて作られたチョコレートデザート」)で,歴史を記したサイトが沢山ヒットします.

”Histoire de la mousse au chocolat en France.”で検索

https://www.europe1.fr/culture/de-louis-xvi-a-toulouse-lautrec-les-origines-de-la-mousse-au-chocolat-4021566

https://www.relais-desserts.net/2021/10/28/la-mousse-au-chocolat/

https://recettesandy.fr/mousse-au-chocolat/

https://www.francebleu.fr/emissions/les-petits-plats-dans-les-grands/sud-lorraine/les-petits-plats-dans-les-grands-48

 

その中の一つの解説をDeepL翻訳で.かなり長文になっています.

Mousse au chocolat : histoire et origines

https://recettesandy.fr/mousse-au-chocolat/

チョコレート・ムース:歴史と起源

チョコレート・ムースは,ルイ16世のスイス人シェフ,シャルル・ファジによってフランスで考案さ れ,1755年にメノンによって紹介さ れました.当時,ムース・オ・ショコラという言葉は,チョコレート飲料の泡を表す言葉としても使われていました.

 

1820年アンドレ・ヴィアールが著書 "Cuisinier royal "の中でそのレシピを紹介しています.それ以来,チョコレート・ムースは家庭で作られるデザートになりました.

このバージョンは,今日私たちが知っているバージョンとは大きく異なっています.当時,多くのものはもっと小型でした.

 

レシピは何世紀にもわたって進化してきました.1950年代から1960年代にかけて,ジュリア・チャイルドのようなシェフたちによって,ムースは人気を博すようになりました.ジュリア・チャイルドは,ムースに軽く空気を含んだ食感を与えるために,固く泡立てた卵白を使用する,クラシカルなフランス版ムースを紹介したのです.

初期のモダンなムースは,卵黄と砂糖を軽くふわふわになるまで泡立てた後,溶かしたチョコレートを加え,固く泡立てた卵白を折りたたんで作ります.その結果,軽くてエアリーなムースができる,というわけです.この製法は,今日でもクラシカルなチョコレート・ムースを作るのに使われています.

 

今日,チョコレート・ムースは世界中のキッチンやレストランで定番となっています.シンプルなものから手の込んだものまで,このレシピには多くのバリエーションがあります.食感と軽さが評価されるデザートであることに変わりはありません.

 

どのチョコレートを選ぶ?

美味しいムースを作るために最も重要なのは,チョコレートの質です.様々なチョコレートがある中で,美味しいムースのために適切なチョコレートを選ぶのは難しいかもしれません. チョコレートを選ぶ際のヒントをいくつか挙げてみましょう.

高品質のチョコレートを使うこと.

リッチで風味豊かなムースを作るための切り札となります.安いチョコレートは避けましょう.添加物や添加脂肪が含まれている可能性があり,ムースの品質に影響します.ダーク・チョコレートはカカオの含有量が多い.ミルクチョコレートやホワイトチョコレートよりも風味が強く,甘さは控えめです.

好みに合わせてカカオの割合を選びましょう.

カカオの割合によって風味と苦味が決まります.なめらかであまり苦くないムースを作るには,カカオ分60%のダークチョコレートを選びましょう.しかし,ムースにより苦味を出したい場合は,カカオの割合が70%以上のチョコレートを使うべきです.

ベーキング・チョコレートは避ける.

ベーキング・チョコレートはその名の通り,お菓子作り,特にパウンドケーキ作りに使われます.チョコレート・ムースには使いにくいものです.滑らかでクリーミーなテクスチャーのためには,溶けやすいチョコレートを使うのがベストです.

チョコレートの選択は,何よりもあなたの味覚と食感の好みによります.自分に合うチョコレートを見つけるために,ためらわずにいろいろな種類のチョコレートを試してみてください.