安国論寺へ / 銀杏落葉を詠つた短歌  安国論寺へ散歩.山門脇の大銀杏は既にかなり散っていて,落葉が積もるように敷石を覆つて美しさを演出.市天然記念物の山茶花はまだかなりは名を残していて楽しむことができましたが,裏山へ続く道も落葉で埋め尽くされていました. 金色のちひさき鳥のかたちして銀杏散るなり夕陽の岡に 与謝野晶子  かがまりて銀杏の葉ひろふまだ二歳 ほらほらこんなに大きいよ 島有道  

12月に入り,冬を感じる日が多くなりました.

そんな中,今日の散歩は「やや遠出コース」をとって,安国論寺まで行ってきました.

日蓮立正安国論を書いたと伝えられる場所に立てられたお寺.

今年4−5回目になるでしょうか.本ブログでも二回取り上げています.

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2022/03/04/235312

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2022/10/14/235730

 

途中に通った本覚寺では,カエデがきれいに色づいていました.

センダンの実は黄色に.

鳥は食べますが犬・人には毒とのこと.ただし「苦棟子」と呼ばれる薬に利用されていました.

栴檀の実:苦棟子(くれんし):秋に黄色く熟した実を採取し、果肉部をそのまま使用する(ひび、しもやけ等)。また、陽乾して使用する。

https://www.mnc.toho-u.ac.jp/v-lab/yakusou/shun/11-sendan.html

 

安国論寺の山門横の大銀杏は,既にかなり散っていました.まだ葉が青いイチョウもあるので,紅葉を期待していたのですが---.

ただし,落葉が積もるように敷石を覆い,この時期ならではの美しさを演出.

 

安国論寺でも楓は美しく紅葉していましたが,

 

このお寺らしい植物といえば,サザンカ山茶花).

鎌倉市の天然記念物に指定されたかなり大きな木があります.花を落とし始めていましたが,美しい花もまだ沢山残っていました.

 

この大木以外にも墓地の周りにも山茶花が植えられていて,中には八重のものも.

しかし,もう既に12月.椿も咲き始めていました.

そう,12月なんですね.

裏山へ続く道は,落葉で埋め尽くされていました.

 

 

銀杏落葉を詠つた短歌

古今短歌歳時記(鳥居正博 教育社)より抜粋

 

金色のちひさき鳥のかたちして銀杏散るなり夕陽の岡に  与謝野晶子 恋ごろもー曙染

 

 

わが窓のくもり硝子に黄に映えし銀杏葉もはや散りすぎにけり  斎藤茂吉 白桃

 

 

歩みゐるこの道すでに日かげりぬ銀杏の落葉かすかにひほふ  三ヶ島葭子 三ヶ島葭子全歌集

 

 

公孫樹落葉かがやく苑にいたいたしく戦没学生をなげくひととき  木俣修 冬歴

 

 

わたりくる永き光にかがやきて黄につもりをり銀杏落葉は  佐藤佐太郎 しろたへ

 

 

銀杏(ぎんなん)の落葉のうへに降る雨はしづけき音に降ると知りたり  宮柊二 日本挽歌

 

 

乗用車常に寄り行く銀杏樹も一日二日のうちに散りはつ  近藤芳美 歴史

 

 

かがまりて銀杏の葉ひろふまだ二歳 ほらほらこんなに大きいよ  島有道 自然