昨日,このブログで取り上げた“管首相の言葉:「ワクチンの接種スピードが世界一になった」”の検証.
yachikusakusaki.hatenablog.com
BuzzFeed Japanでも同じ日にファクトチェックを行っていました!ほぼ同じ方法で.
当然,BuzzFeed Japanの結論も全く同じ.
“菅首相の一連の発言は、データを切り取った「ミスリード」であると言える”
です.
(BuzzFeed Japanと違って,私がカナダを対照に入れなかったのは痛恨のミスでしたが)
このようなミスリードは,現政権では当たり前のことで,多分何の反省もしていないでしょう.
悲しく,残念なことです.怒りを通り越してしまいました.
コロナ関連だけでも一体何件あるのか?
以前,内閣府が,「航空旅客数と感染者数の増加には統計的な因果関係は確認できない」という資料を提出して,GoTo政策の維持を図ったことがあります.
yachikusakusaki.hatenablog.com
そして,今回:
「ワクチンの接種スピードが世界一になった」と言った,同じ緊急事態宣言発令での記者会見.
別のミスリードがあったことを,毎日新聞の青野由利さんが指摘しています.
まだ「運」に頼るのか=青野由利
青野由利
毎日新聞 土記 2021/7/10 東京朝刊
(一部抜粋)
菅義偉首相が繰り返す「安心安全」の根拠は、いまもって薄弱だ。
その中で菅さんの頼りはワクチン。記者会見では「諸外国では、1回接種した人が人口の約4割に達したあたりから感染者の減少傾向が明確になった」と述べた。
「五輪期間中に日本も条件を満たす」と言いたいようだが、この分析は根拠が薄く、あまりに楽観的だ。
接種が先行したイスラエルや英米では、厳しいロックダウンがなされていた。感染によって免疫を獲得した人も多い。
しかも、デルタ株の出現によって、今やこれらの国でも感染が再拡大している。英国に至っては、1日の感染者数が3万人を超え、制御不能状態だ。
何より、mRNAワクチンで十分な免疫を得るには2回接種が必要、というのが国際的コンセンサスだ。どう考えても、日本でワクチンが本来の効果を発揮するのは五輪が終わってからになる。
それなのに、1回接種で有効と思わせるのは、丸川珠代五輪担当相の「1次的免疫」発言同様、明らかにミスリードだ。
「諸外国では、1回接種した人が人口の約4割に達したあたりから感染者の減少傾向が明確になった」!!!???
一体,どこから仕入れた知識なのか?取り巻きがささやいたのか?
この言葉は,「ワクチンの接種スピードが世界一になった」というミスリードより,「とんでもなさ」の点では数倍上かもしれません.
青野氏の「この分析は根拠が薄く、あまりに楽観的だ。」
は優しすぎます.
「根拠が皆無で,恣意的な見解」
が適当でしょう.
ミスリードに限らず「とんでもなさ」に焦点を当てれば,今,話題となっているのが西村経済再生担当相,河野太郎行革担当相.
西村経済再生担当相:
政府の要請に応じず酒類提供を続ける飲食店に,金融機関から順守の働きかけを行ってもらうと発言.
河野太郎行革担当相:
4月25日ごろには1370万回分しか入ってこないことが分かっていたのに,4000万回分あるかのように振る舞い,ワクチン接種現場の競争を煽った.
コラムニスト小田嶋隆さんは次のようにツイート.
的を射ているようにも----
@tako_ashi
https://twitter.com/tako_ashi/status/1413748734098173955
結果だけを見れば銀行への「要請」and「要請断念」は、西村経済再生担当相の独断専行に見える。ワクチン接種の督促and停滞も、河野太郎行間担当相の先走り&独り相撲に見える。でも、本当のところどちらも政権中枢(っていうか菅首相)によるガチな失政で、担当者に責任転嫁しているだけなのでは?
現閣僚の中では,私の好感度が高い西村氏.
あの西村氏が「銀行を通した店舗への要請」案を作るとはどうしても思えなかった所へ,このツイート.
いかにもありそうと思ってしまいます.
金融機関に“働きかけ”発言「融資制限ではない」経済再生相 | 新型コロナウイルス | NHKニュース
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00116/00128/