アカネ科の植物.今日とりあげるのは--- ペンタスとサンタンカ.ペンタスは,花が少なくなる夏に彩りを与えてくれる貴重な花.ペンタスの名前はギリシア語で「5」を意味する「ペンテ」に由来,五芒星のような花型にちなみます.同じアカネ科のサンタンカに花姿が似ていてクササンタンカの和名があります.サンタンカIxora chinensisの他,サンタンカ属には500種以上あるとのこと.Ixora coccineaはシバとヴィシュヌにとって神聖なものであり,花はマラバルの神である Cod Ixora に捧げられます.

アカネ科の植物.

ハクチョウゲ,ヤエムグラ,ヘクソカズラクチナシ,トコン(吐根)に続いて,今日とりあげるのは---

ペンタスとサンタンカ.

 

ペンタスは,花が少なくなる夏に彩りを与えてくれる貴重な花.さみしい庭を埋めてくれるので,とても助かります.

日本でそして世界で園芸植物として最も普及しているのは,ペンタス属のうちのPentas lanceolataとその園芸種.

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Pentas lanceolata - Wikipedia

Pentas lanceolatはEgyptian starcluste(エジプトの星団)と呼ばれ,アフリカの多くの地域とイエメンに自生するアカネ科の草花.

英米では,“バタフライガーデン”(蝶を呼ぶ事を目的とした庭の事で、自然を取り入れた庭)に添えられるなど,園芸植物として広く利用されています.(Pentas lanceolata - Wikipedia

ペンタスは春から秋まで長期間開花し,暑さに負けずによく開花します.本来は低木状に育ちますが,タネから育てる矮性に改良された品種が小型~中型の鉢物や花壇苗としてよく普及しています.(ペンタスとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版

ペンタスの名前はギリシア語で「5」を意味する「ペンテ」に由来,五芒星のような花型にちなみます.種小名のランケオラータは披針形の、という意味です。

同じアカネ科のサンタンカに花姿が似ていて草花(サンタンカは木)なのでクササンタンカの和名があります.(ペンタスとは|ヤサシイエンゲイ

 

 

ペンタスの花が似ているとされるサンタンカ(山丹花,サンダンカ 三段花)

熱帯アジア(〜アフリカ)原産とされるアカネ科サンタンカ属(Ixora ).

江戸時代に沖縄を経て日本に来たとされるIxora chinensisの他,サンタンカ属には500種以上あるとのことIxora - Wikipedia).

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“FLOWERING TREES & SHRUBS IN INDIA”という立派な本が,ネット上に公開されています.日本語のサイトも,植物に関してはかなり充実しているのですが,外国の花木となると,こちらの方が確からしいので,以下幾つかの記述を記載しておきます.

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https://www.arvindguptatoys.com/arvindgupta/cowen.pdf

 (DeepL 無料翻訳)

▽最も一般的なのはIxora coccinea(イクソラ・コッキネア).coccineaとは "スカーレット "という意味で,モンスーンの時期になると、鮮やかな花が大きく密集して咲くのが特徴.

花や樹皮を煎じて飲むと,目の充血を和らげたり,腫れ物を治したりすると言われています.

この潅木はシバとヴィシュヌ(⇒*)にとって神聖なものであり,花はマラバル(⇒**)の神である Cod Ixora に捧げられます.

▽ I .parvifloraは「小花のイクソラ」という意味で,トーチツリーとして知られています.小さな木で,たくさんの枝を持ち,香りの良い白っぽい花を咲かせますが,特に魅力的というわけではありません.

▽ Ixoraという名前は,サンスクリット語の "ikvana "というマレーシアの神々の名前に由来しているか,あるいはマラバルの神々が花を捧げた "Iswara "という名前に由来していると言われています.また,サンスクリット語で "主 "を意味する "Iswara "がポルトガル語に翻訳されたもので,シヴァ神を指しているのではないかという説もあります.

 

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シバ(英語表記)Śiva

ブリタニカ国際大百科事典

シバとは - コトバンク

ヒンドゥー教で最も重要な神格の一つ.サンスクリット語で「縁起のよい者」の意.『リグ・ベーダ』に単数,ときに複数で現れるルドラ神が民間信仰と混合し,ヒンドゥー教最高神に発展したものとみられ,その発展の萌芽はブラーフマナ文献中にすでに現れている.神話においてシバはヒマラヤ山中に住んで苦行している.その姿は額に第三の眼をもち,首にヘビを巻きつけ,また毒を飲んだため首が青黒く,頭上に三日月と天から降下したガンジス川を戴く.また槍,弓,三叉の鉾,斧を武器とし,白い雄牛に乗る.温和な面と狂暴な面とを示す多くの呼称をもち,たとえばシバはその温和な面を示し,ハラ(「壊滅者」の意)はその恐ろしい面を示す.シバの神妃はウマーまたはパールバティードゥルガーなどと呼ばれ,本来は山岳地帯の先住民の間に信仰された女神であったと考えられている.シバは仏教に取り入れられ大自在天となる.

 

ビシュヌ Viṣṇu

ブリタニカ国際大百科事典

ビシュヌとは - コトバンク

インド,ヒンドゥー教の神.特にビシュヌ派の宗教的信仰の中心として崇拝される.古くは太陽の活動を象徴するものであったが,次第に神としての地位を高め,三界を支配する諸神の最高神となった.宇宙を維持し世界を救済するため魚,亀,いのしし,人獅子,小人 (こびと) ,パラシュラーマ,ラーマチャンドラ,クリシュナ,仏陀,カルキの 10種に姿を変えて現れ,慈悲をもって人々を導くという.それらをビシュヌ・アバターラ (ビシュヌの化身) という.ヒンドゥー教美術の主題として石窟寺院などで盛んに彫刻され,その姿は武器などを手にした幾本もの腕を四方に伸ばしているのが特色.主要作品はマハーバリプラム石窟の『ビシュヌの超三界』,ウダヤギリ石窟の『ビシュヌの野猪の化身』,デーオーガル石窟の『アナンタ竜に横たわるビシュヌ』.

 

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マラバール海岸 - Google 検索

 

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