昨日の雨の中，
八重のムクゲが一斉に花を開き始めました．
一足先に咲き始めていた一重の方も，更に沢山の花をつけています．
青空が似合うムクゲですが----
雨をうけた花にも風情がありますね．
雨はれて 心すがしく なりにけり 窓より見ゆる 白木槿（しろむくげ）のはな 斎藤茂吉
私が大好きな花の一つ，ムクゲ．このブログでもすでに数回取り上げてきました．
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/06/25/025011
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2019/06/24/014858
http://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2019/07/25/234932
梅雨時から咲き始め7月には最盛期，
さすが真夏の一時期，花数を減らしますが---秋には，また次々花を咲かせます．
朝鮮半島で“無窮花(ムグンファ)”と呼ばれるゆえん．韓国では，国花として愛されていますね．
しかし，朝開いて夕方には落ちるいわゆる1日花でhttp://www.hana300.com/mukuge.html，一つの花は短命．
白居易は
「槿花一日，自ら栄を為す．（むくげの花はただ一日の命ながら，その命を立派に花咲かせて全うしている）」槿花一朝の夢 | 井手敏博の日々逍遥 と詠み，
吾妻鏡は，これを
「槿花（きんか）一日の栄に 誇る事なかれ」（精選版日本国語大辞典 槿花一日の栄(キンカイチジツノエイ)とは - コトバンク ）
と解釈しなおした結果---
日本では，「槿花一日の栄」は“栄華のはかないことのたとえ”（＝槿花一日の夢）とされています．
しかし，一つの花が落ちても，次から次へ咲くため，「誇る事なかれ」と感じる間はありません．
一つの花はただ一日の命ながら，その命を立派に花咲かせて全うし，次から次へと花を咲かせる無窮花(ムグンファ)．
これがムクゲですね．
ムクゲは，
アオイ目 Malvales，アオイ科 Malvaceae，フヨウ属 Hibiscus，
ムクゲ H. syriacus
フヨウ属は，ラテン語名の直訳ではハイビスカス属になります．
属名が花の名前にとって代えられる場合も多いものの，日本でハイビスカスと呼ばれているには，主に一つの種．
Hibiscus rosa-sinensis（和名：ブッソウゲ 仏桑華）を指しています．
我が家のハイビスカス．華やかな花を咲かせ始めています．
