卯月の花,卯の花空木
今日は夏日でした.そして,しばらくこの高温が続くとのこと.
それでも,真夏に比べれば気温も低いし,なによりも風がさわやか.初夏を感じます.
我が家の玄関先に並べた鉢植えも初夏の装い.
その中で,来客の目を最も集めているのは,卯の花ウツギ(赤花).
現在は最盛期をやや過ぎようとしてますが,咲き始めたのは5月11日.
卯の花とは良くも名前をつけたもの.旧暦の4月卯月は今年は5月5日〜6月2日に相当.
この期間,しっかり花を咲かせ続けることになります.
初夏の花,卯の花
近頃は小学校であまり歌わなくなっているかもしれませんが(教科書から完全に消えてしまったわけではない 小学生の音楽6 掲載曲 | 小学校音楽教科書 | 教育芸術社 ),
2007年の日本の歌百選にも選ばれた「夏は来ぬ」(佐佐木信綱作詞)
卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
この歌のおかげで,「卯の花は初夏の花」として現代も認定され続けているように思います.
「卯月は初夏」ということですね.
しかし---
よく考えると卯月(今年は5月5日〜6月2日)が初夏だとすると,夏はほぼほぼ5月6月7月の3ヶ月.
これでは,8月は夏ではなくなってしまいます.
「季節の絶対的な定義は存在しない( 暦Wiki/季節 - 国立天文台暦計算室 )」そうですが,
私たちは,これを逆手にとって,日常的には5月から8月まで4ヶ月間を夏と考えているように思いますが---
5月は春ではなくて初夏ではないでしょうか?
皆さんはいかが思いますが?
改めて,
考えるための資料を探して,並べてみます.独断も交えたコメントを添えて.
▽国立天文台のサイトが掲載している季節区分
「気象学的季節」:気象条件から決められた季節で,天気予報を含めてマスコミ報道での春夏秋冬は,ほぼこれに相当しているように思います.しかし,この区分では5月は初夏ではない!
「天文学的季節」:太陽の位置だけで決めた季節.日常的に使われることはまずないように思います.
「暦月区切り」:旧暦を用いた区切り.今年は,次の節月とのずれはほとんどありませんが,年により大きくずれることがある.また,現代に使うためには,常に旧暦との対応表を参照しなければならない.
「節月区切り」:24節季で区切る季節.初夏は立夏(5/6)〜芒種前日(6/5)で,この部分は季節感と合致するように思える.ただ,立秋(8/8)以降は秋になってしまうため,裸で「残暑見舞い」を書くはめに陥る.
"二十四節気は太陽の動きをもとにしています.
太陽が移動する天球上の道を黄道といい,黄道を24等分したものが二十四節気です.二十四節気は,毎年同じ時期に同じ節気がめぐってきます.そして,節気の間隔が一定で半月ごとの季節変化に対応できるので,天候に左右される農業の目安として大変便利なものでした.(二十四節気|暮らし歳時記)”