NHKBSプレミアム“食材探検おかわりにっぽん”2月2日-3日は,2回に分けて,「原木なめこ」.
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「私なめこと言えば,なめこの“お味噌汁”しか浮かばないですけど--」と田中理恵さん.
私も似たようなもの.味噌汁以外には時たま,“なめこのみぞれ鍋”を作るぐらいでしょうか.
山形県金山町をフレンチの奥田政行シェフと訪れた理恵さん.林の中で天然のなめこを発見.倒木だけではなく,林の樹木の高いところにも!
なめこは“腐生性きのこ”と思っていましたが,木の幹表層が,倒木と同じようになっているのでしょうか?
・腐生性きのこ(枯木や落ち葉などを分解して養分を吸収するきのこ まいたけ、うすひらたけ、なめこ、ぶなはりたけなど)
・菌根性きのこ(樹木の根などに菌根をつくり、樹木と共生して養分を吸収し、その代替えとして樹木の養分吸収を助けるきのこ まつたけ、ほんしめじ、ちちたけ、こうたけなど)
「天然なめこ」で検索してみると,倒木に生えたものと生木に生えたもの,両方の画像が見つかります.
「天然なめこ」宣伝文句は;
“当館の「なめこ」は天然森林のブナ巨木の倒木やミズナラの立木などに自然発生する正真正銘の「天然なめこ」です.” http://shunsaikan.shop-pro.jp/?pid=76723305
(特にブナの倒木に沢山見られるとのこと.「ブナ林の宝石」といわれているそうです http://www.forest-akita.jp/data/kinoko/nameko/nameko.html)
“そのぬめり感とコリコリした食感は、他のきのこでは味わえないものがあります.香り、歯ごたえ,透き通るような透明感溢れる風味.天然なめこの純粋な風味を、ご堪能ください!” https://www.sansaiya.com/kinoko/nameko.html
http://shunsaikan.shop-pro.jp/?pid=76723305
スーパーの店先に並ぶ,菌床栽培ものとは見た目もかなり違う.
菌床なめこ|山菜・菌茸類|山形のうまいもの|おいしい山形ホームページ
傘の開いた大きななめこ(私は見たことありません!)も人気のようで---
“天然なめこは傘の部分が重要で,特に、傘が開いた状態の「ひらき」は昔から人気がありますが,茎が細く傷みやすくなっておりますので,傷んだ茎は切り落とし傘の部分を調理しお楽しみください” https://www.sansaiya.com/kinoko/nameko.html
「小さいものは食感が良く,大きいものは味が濃い」とのことでした(金山町案内人 森良朗さん)
tps://www.sansaiya.com/kinoko/nameko.html
美味しそう!
番組では,天然なめこの林を通り抜けたところで栽培された「原木なめこ」が主役.
山形はなめこの生育にあった気候なのでしょうか.“菌床栽培なめこ”全盛の中,“原木栽培なめこ”生産量では日本一.
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&lid=000001191364
料亭などでは,この原木栽培ものが使用されているとのこと. ttps://www.sansaiya.com/kinoko/nameko.html
田中理恵さんが案内されたのは,天然なめこが見られる林の合間にある原木なめこ栽培現場.天然物に近い風味が得られるのも納得.
原木の種類によっても異なるそうで---.ゆがいただけのなめこを試食した理恵さん.原木がさくらとメープルの微妙な違い;メープルの方が甘い,を見分けていました.
奥田シェフも絶賛.ゆで汁もおいしいとのこと.
原木なめこ|山菜・菌茸類|山形のうまいもの|おいしい山形ホームページ
番組で紹介されたなめこの食べ方は
・なめこ刻み(3分ほどゆでたとりたてのなめこに一味唐辛子と醬油をかけて良くかき混ぜていただく.温かいご飯にかけて食べると更に美味しいとか)
・納豆汁(たっぷりのなめこに山菜・油揚げ・豆腐をいれ,火が通ったところでみそを入れます.すりつぶした納豆;番組では,摺り子木の代わりに大根を使ってすり鉢でつぶしていました,を鍋に入れ,良くかき混ぜて火を止めて出来上がり)
やさしい,ほっとする味!
奥田シェフは,様々な技を駆使して---
「原木なめこ:大きいものと小さいもの,地元産硬めのもめん豆腐(島豆腐でもいいかもしれません),卵,焼き鮭」から一皿!
メインは“豆腐入りスクランブルエッグ” “チーズ風味の焼き豆腐” “なめこの串焼き“.全てになめこの味とぬめりが生かされている!
難しい手法はないのですが,一瞬の技が必要でしょう.素人では難しいかもしれませんが---.再放送のため公開レシピがありません.下段に紹介しておきます.興味ある方はトライ.私もいつの日か---.それぞれの技はいろいろなところで応用可能かもしれません.
その前に
なめこのレシピは,調べてみると沢山あります.味噌汁だけなどと認識している私は---
おろし和え,牛肉との炒めものなどは定番?
【みんなが作ってる】 原木なめこのレシピ 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが283万品
グラタン,シチューにも.
なめこと里芋のグラタン レシピ 山岡 昌治さん|【みんなのきょうの料理】 トロトロなめこクリームシチュー by ごくもり 【クックパッド】
マーボーなめこ までありました.
奥田シェフの一皿,作り方
▽小さめのなめこ: 70℃ほどのお湯(ひたひたよりやや多いぐらい)でゆでてゆがく.ぬめりを増すためにお湯は混ぜながら少しずつ加える.“ぬめり”は別に取り出す.
このゆがいたなめこ本体から二品が.
そして“ぬめり”は,スクランブルエッグのソースに,「豆腐のチーズ風味」の仕上げに,と大活躍.
1. “なめこのムース” :ゆがいたなめをかき混ぜただけ.ムースとしてスクランブルエッグにそえます.
2.“なめこの素揚げ” :ゆがいたなめこ(一部)をオリーブ油で素揚げし,フライパン上でバルサミコをからめます.バルサミコの焦げた味は醬油のようだとか.
3. “なめこのソース” : “ぬめり” に “トリフ風味のなめこ軸(下記)” を混ぜて,ソースとしてスクランブルエッグにかけます.トッピングに素揚げしたなめこを散らします.
▽大きめのなめこ
1. “なめこの串焼き” :なめこを串に刺して直火で焼く.味付けは塩だけ.
2. “トリフ風味なめこの軸” :軸を細かく切ってフライパンで15分ほどから煎り.バターを手に塗りなめこによくすり込む.トリフの風味が生まれる!?
▽スクランブルエッグ:卵にバターをひとかけ加えて軽くかき混ぜ,牛乳・生クリーム・塩コショウを加えて,バターを入れておいたフライパンで炒る.ボールには少し生卵を残しておいておくのがポイント.炒った卵をここに戻し,余熱を生かして家庭でも料理人の味に.そこへ豆腐をちぎってくわえる.
上記のぬめりから作った「ソース」をスクランブルエッグにかけ,さらにバルサミコで味付けしたなめこを散らす.
香ばしさを出すために焼き鮭の皮をトッピング.
▽チーズ風味の焼き豆腐
1.豆腐はオリーブオイルで両面を焼く.
2.パルメザンチーズを両面にたっぷりかける.
3.調理用ペーパータオルで挟んで,重しをして水抜き. 4.フライパンにぬめり入れて熱し,豆腐を入れてぬめりをつけ,塩を振って出来上がり.
なめこは,
モエギタケ科 Strophariaceae,
スギタケ属 Pholiota,亜属:subgenus Hemipholiota,節:sect. mixalannutae,
ナメコ P. microspora