「駄菓子を売る店があるって聞いたの.行ってみましょう」「はー?タバコのお菓子?」子どもたちはもちろん,作る大人も楽しんでいる駄菓子.「駄菓子やさんっていうのは,皆さんの国にはあるの?」「なぜ駄菓子文化が生まれた?」「お菓子って,基本的には体を育てる栄養物ではなく,心を育てる栄養物なんですよ」 お菓子[ 3 ] 『クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン』(21)

クールジャパン お菓子[ 3 ]

NHKBS1 6月11日(日) 午後6時00分~6時44分

「なぜ次々と新商品が生まれるのか?」「日本人はたぶん『限定品』に弱いんじゃないかな」 / 「なぜ日本はご当地のみやげ菓子が多いと思う?」 お菓子[ 1 ] 『クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン』(19) - yachikusakusaki's blog

「自分たちの国のお菓子は日本の国のお菓子より甘いって思いますか?」「この大福を皆さんの国で売ったら売れると思う?」/ピーターさんがやって来たのは,老舗のたい焼き屋さん「ははははっ.これはすごい.確かに皮がカリッとしている」 お菓子[ 2 ] 『クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン』(20) - yachikusakusaki's blog

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 お菓子 | NHK | cool japan 発掘!かっこいいニッポン

 

「続きまして,アンナ,それは何ですか?」

アンナ(ドイツ)「駄菓子です」

「駄菓子」

アンナ(ドイツ)「子どものために作られたお菓子よ.とても安いの」

 

続いては,ドイツのアンナさんが,駄菓子の開発現場を見に行きました.

 

アンナ(ドイツ)「駄菓子を売る店があるって聞いたの.行ってみましょう」

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天下茶屋界隈

アンナ(ドイツ)「この店がそうね.店が狭いのに,たくさんお菓子があるわ」

 

子どもに根強い人気の駄菓子.午後三時を過ぎると,学校帰りの子どもたちでいっぱい.1000種類以上の駄菓子が並びます.

アンナ(ドイツ)「小さいお菓子だから,子どもも買えるのね.クールね」

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10円や20円のものばかり.

アンナ(ドイツ)「10円が一番安いの?」

村田静子さん「そうですね.大体10やね」

少年1「5円」少年2「5円もあるで」

村田さん「5えんもある.子どもが教えてくれるわ」

少年3「これめっちゃ安いやん」

村田さん「チョコレート.5円やね」

 

子どもたちが好きなだけ買っても,200円くらいで収まるようになっています.

人気はくじ付きヨーグルト菓子.これが大好きという少年.

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大阪産(もん)のお菓子|jojoの発見!

 

少年4「『あたり』出たらどうする?」

すると---

少年4「あたりや.もう一回」

お見事!食べるだけじゃなく,遊びの要素が含まれているのが駄菓子

アンナ(ドイツ)「はー?タバコのお菓子?」

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商品情報 | オリオン株式会社

発売から69年のタバコに似せたお菓子.人気の秘密は,大人の真似ができること.

 

そんな遊び心で愛される駄菓子のメーカーを訪ねました.

アンナ(ドイツ)「ナイス トゥ ミート ユー.アイム アンナ」

高岡さん「アイム ゴロウ タカオカ」

商人開発の責任者,高岡吾郎さんです.

こちらの会社では,パロディー商品を中心に,現在50種類以上の駄菓子を作っています.一番人気は先ほどのタバコ菓子(30円).

高岡さん「子どもはやっぱり大人の持っているものに憬れるっていうので,自分も大人の感じを体験したいという事で駄菓子にしました」

ほかにも使い捨てカメラ形のキャンディーや・・・・・薬の袋に入ったラムネも人気.

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オリオン株式会社 -食べルンですHi 12個入

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オリオン株式会社 おくすりやさんチョコ 12袋入り

 ほとんどが50円以下.

アンナ(ドイツ)「なぜ安いんですか?」

高岡さん「やっぱり,子どものお小遣いで買ってもらいたいから.大人が買い与えるんじゃなくて,子どもが自分の意思で買いに来るお菓子屋から,安くしてあります」

安くても製造の手は抜かないという高岡さん.人気のコーラのラムネづくりをみせてもらいました.

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商品情報 | オリオン株式会社

 

まずは砂糖をタンクに入れ,コーラの味付けをした水飴などを加えて,練り込んでいきます.続いて成形(以降,パック詰めまで,全工程,器械でオートマチック).出てきたラムネは,不純物が入っていないか,欠けていないか,入念にチェック(ざるに入れて目視).一日7万個を製造しています.

こちらは,箱に入れる作業.おや?一つはじきました.

アンナ(ドイツ)「なぜ取り除いたの?」

作業員「キズです」

アンナ(ドイツ)「キズ?どこに?」

作業員手にとって探して指さす.

アンナ(ドイツ)「どこ?ここ?」

確かによく見ると縁に小さなキズ.

アンナ(ドイツ)「これだけ?問題ないと思うけど」

作業員「危ないですね」

アンナ(ドイツ)「こんなキズが子どもに危ないの?信じられない!たった,これだけよ」

子どもが食べるものだからこそ、安全には細心の注意を払っています.

 

遊び心を大切にしているという企画チーム.しかし,仕事場は何だか物静かですね.

高岡さん「まじめに頑張って考えても,なかなかアイデア出て来ないんで,また,別の場所で考えてます」

午後五時,企画会議についていきました.

一同「よろしくお願いしま〜す」

ついたのは居酒屋.

社員1「さて酔っ払う前に,これ,最近はやりの電子タバコ.あると思うんですけど,電子タバコをもじって,オリオンマイコス(my QOS)っていうのを,ちょっとつくって来てみたんですけど」

社員1「カチャッっていう音が良いですね,こう」(箱を閉める音)

高岡さん「これ?」

社員1「そう.パチパチ」

高岡さん「ほんまや,今気がついた」社員2「病みつきになりますね」

今までの商品のほとんどがここで生まれたそうです.

社員2「マスクなんですけど」

取り出したのは,ホラーマスク入りのキャンディー.

社員2「今までね.上ばっかりやったんやけど,下もつくったんですよ.下のバージョンも」といいつつ,口を覆うバージョンのものをあててみせると,

一同「うわっ!こわっ!」

社員1「これは---,それ強烈ですね」

 

楽しい企画会議.でも酒に勢いで作っちゃった失敗作もあるそうで---.

折りたたみ式携帯電話のキャンディーを開発.しかし,スマホブームの到来で,全く人気が出ませんでした.

人気のウィンナーにあやかったグミ(シャウエッセン⇒シャレデッセン).ウィンナーの形じゃつまらないと,酒の席のノリでイモムシにしたら,

高岡さん「中味のお菓子が気持ち悪すぎるということで---.終わってしまいましたね」

「なぜ会社じゃなくて,こういう場所で会議するの?」

高岡さん「作ってる人間も楽しくなければ,良いものができないっていうのが一番ですね」

社員2「そうですね.面白くなくなるし.良い方向に行ってるんじゃないですか?---常務,ごちそうさまです」(笑い声)

高岡さん「割り勘」

社員2「「割り勘か!」

 

子どもたちはもちろん,作る大人も楽しんでいる駄菓子.いかがですか?

 

「すごいな〜」「懐かしいですか?」「いや〜.子供の頃,本当,うきうきしたね」「はい,さあ,実際に取材してきたアンナさん.いかがでしたか?」

アンナ(ドイツ)「あんなにキチンとしていて感動したわ.まじめに取り組みながら,楽しいお菓子を作ってるのよ」

 

「どうでしたかね?どうよ?」

アントニオ(スペイン)「あんなに安全に気を使っているのに,タバコのお菓子があるなんてね.僕が子供の頃,タバコのお菓子があったから,懐かしいよ.でも,子どもがタバコを吸いたいと思っちゃうから,無くなったんだよ」

アンナ(ドイツ)「でもここに英語で書いてあるのよ.あなたの禁煙を応援します・We support your No-smoking.(笑い声)これはいいけど,本物はダメよって」

 

「このさ,駄菓子やさんっていうのは,皆さんの国にはあるの?」

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「あっ,ある?それはピーター,この子どもたち用のお菓子用の感じ?」

ピーター(アメリカ)「これ見て感動したよ.子供の頃,一番の楽しみは駄菓子屋に行くことだったよ.安いから,ママも買ってらっしゃいって言ってくれるんだ.でも,今はこういうお菓子が少なくなって,量り売りのお菓子が主流で,駄菓子を選ぶ楽しみがないんだよ.」

 

「ない国の人たちは,こういう子どもが買いに行く,ああいうお菓子をどう思いますか?どう?リキーシャどう思う?」

リキーシャ(ジャマイカ)「ジャマイカの親は賛成しないと思うわ.そんなにお菓子を食べたら,体によくないって言うんじゃないかな」

「そうか.なるほど」何人かうなずく:ミゲル(フィリピン),リサ(ニュージーランド

オクサナ(ロシア)「わたしは,良いアイデアだと思います.子どもの小遣いで買えるのが良いわ」

「なるほどね」

アンナ(ドイツ)「特別なのは,遊びの要素があることね.当たりのくじがあるとか.ドイツにも子供用のお菓子はあるけど,サッカー選手のシールつきとかで,友達と遊べるような面白いものがないのよ」

 

「さあ,日本は,何でこういう駄菓子屋っていう,子どもたち向けだけの安いお菓子っていう文化が生まれたんだと思います?」

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アントニオ(スペイン)「子どもたちが楽しくお小遣いを仕えるようにだね.お菓子を食べるだけじゃなくて,買い物を楽しむ場所なんだよ.アミューズメントパークみたいにね」

ミゲル(フィリピン)「メーカーが,一所懸命,子どもたちの気を引こうとしているんだよ.例えば,包装紙にカエルぴょこぴょことか,早口言葉が書いてあったりして,子どもはそういうの集めたりするのが,好きだからね」

ピーター(アメリカ)「お金の使い方を楽しく学ぶには良い方法だよね.僕も,子供の頃,このお金をどう使うか,悩んだもんだよ.日本で,まだこんな体験ができるのは,いいことだよ.あの子は、ヨーグルトを自分で選択したんだ」

 

「さあ,荒俣さん.いかがですか?」

荒俣さん「この駄菓子屋が出たおかげで,何か,お菓子全体の秘密がちょっと分かったような感じです.やっぱり,お菓子って,基本的には体を育てる栄養物ではなく,心を育てる栄養物なんですよ」「ほー」

荒俣さん「甘い誘惑なんです.これは.日本もね,駄菓子的なものはね,よく考えたら,あるんですよ.江戸時代にも.ただ,お店ではなくて,いろんな作った人が,売りに歩いてくるわけですよ.その人たちが売るんだけど,その時いろんな面白い話をしたり,面白い人形を見せたり,いろんな事をして,お菓子を食べながら,同時に,いろんなものが楽しめた.戦後だったら,紙芝居ですよ.多分.あれも,一種のお菓子を売ってたスタイルで,あれが,駄菓子屋っていうスペースになった訳ですね.ここで,子どもたちのために,まあ,お母さんは体を気をつけるんだけれど,駄菓子屋さんは,子どもの心を楽しませてやろう.そういう種類のスペースだったんだ.お菓子も大体そうだったんじゃないかと思います」「なるほどね」

 

 

「さあ,今日は日本のお菓子というテーマで,いろいろ見てまいりました」

 

バラエティー豊かなお菓子,コンビニスイーツ,みやげ菓子,干し芋,せんべい,大福,たい焼き,駄菓子

この中から,世界に発信したい,新たなジャパニーズクールを鴻上尚志が選びます.

「はい,ジャカジャンジャン-------  たい焼き!

 

ベストオブクールに選ばれたのは,めでたい縁起物をかたどった----たい焼き.

 

「まあね,もう世界に進出してますけどね.してますけど,まあ,すし・ラーメン・たい焼きになって頂けるといいかなと」

「たい焼きで育って,よかったと思いますよ.本当に.世界にこんなに人気があるとは,実は,私も思ってなくて」

 

「さあ,皆さん.納得して頂けたでしょうか?」