ウェブ・書籍を頼りにスイーツの歴史を調べるシリーズ26
フランスのチョコレートデザート4
ロワイヤル/トリアノン
日本では,チョコレートケーキを,フランス語のガトー・ショコラと呼ぶことが多くなっていますが,本場フランスの伝統的なチョコレートケーキには様々な名前のものがあります.昨日取り上げたオペラは,その代表として,日本でも知られています.
今日からは,その他のフランス伝統チョコレートケーキをいくつか取り上げることにしました.私の全く知らないものばかりですが,フランス伝統菓子図鑑(山本ゆり子)に記載のあるものを順に紹介します.
今日取り上げる「ロワイヤル Royal」は,名前があまりにも一般的.日本語ロワイヤル,フランス語Royal(英語でもRoyal)で,このケーキが検索されてくることはありません.
フランス語の場合には,例えば「Gâteau au chocolat traditionnel français Royale(フランス伝統的チョコレートケーキ,ロワイヤル」とすればこのケーキが検索できます.
記載内容をざっと見ると,このケーキ自体の名前は,Royal Chocolatと呼ばれることの方が多いようです.ロワイヤルだけではわかりにくいですよね.
https://www.google.com/search? Gâteau au chocolat traditionnel français Royale
英語では,更にcakeをつけて,Royal Chocolate Cake と呼ばれていて,別名Trianonをつければ,更に確実に検索できます.
一方,日本では,ケーキの名前としては「ロワイヤル」も「トリアノン」もあまり知られていないような検索結果でした.検索できない第一の理由は,ロワイヤル洋菓子店,トリアノン洋菓子店という,お店の名前が先に検索されてしまうためと思われ,結果としてケーキの名前としても広がっていないような気がしました.実際はどうなのでしょうか?
伝統的に,お菓子・ケーキの名前には商標権はないのが一般的とのことですが,お店の名前となると,自由な命名はできないでしょう.
山本ゆり子さんは,「チョコレートとプラネリのコクのある味わい」と副題をつけて紹介しています.
(プラネリ:煮詰めた砂糖にナッツ類を加えてペースト状にしたもの.)
以下,ケーキの専門用語がちりばめられた解説ですが---
ダックタワーズ生地(またはダコワーズ:室温のバターと粉糖を白くなるまで混ぜ、アーモンドプラリネペーストを加え混ぜた生地)の上に,プラネリペースト(ナッツ類をキャラメリゼし,ペースト状にしたもの)とフィアンティーヌ(極薄クッキーを砕いたもの)を合わせた薄いクリスティアン(croustillant :カリカリする?)クリームの層がのり,その上には,チョコレートムース,もしくはシャンティショコラ(チョコレート+シャンティクリーム)の厚い層がのる.仕上げは,ココアパウダー,またはグラッサージュ・ミロワール(表面を糖をかけて鏡のようにつやつやにするコーティング.この場合はチョコレートのコーティング).
フランス語検索でみつかったサイトの紹介では:
「簡単なサクサクのチョコレートケーキ」「生地をヘーゼルナッツのジョコンド・ビスキュイに置き換えている」https://mapatisserie.fr/recette/entremets/recette-du-royal-chocolat/
「一番好きな部分は、フィアンティーヌの美味しさである」https://www.deepl.com/ja/translator
「伝統的にはカカオのグレーズで覆われているが、最近ではミラーアイシングで覆われることが多い.」「すべてのチョコレート愛好家を魅了する素晴らしいデザート」https://empreintesucree.fr/royal-au-chocolat/
https://chefsimon.com/recettes/tag/royal