ネギを詠んだ短歌  鎌倉本覚寺では正月・鎌倉えびすの準備が進んでいました.今年も一週間を切り,妙本寺の黄葉も最終盤.戎橋ではカワセミに会うことができ,得した気分で帰宅.植えてある泥葱を使つて夕飯の支度. 葱のぬた食(を)しつつふともこの葱はかたき葱ぞと父の宣(の)らしぬ 北原白秋  いつよりか心再びまどひつつわが刻みゐる冬葱の白 尾崎左永子  葱白き茎立ち見えて乾きたりふるさとに来てふるさと思う 林安一 ひとり身を羨まれつつもてなされ訣るるときに葱匂う掌よ 武市房子

今日も鎌倉は晴天.昨日同様寒いのですが,昼間の太陽はぬくもりも運んできていました.

子どもたちが駆け回っていた,鎌倉本覚寺(日朝さま).正月に向けて本堂には五色幕が.

鎌倉えびす(初えびす)は,境内にある戎堂の恵比須さまのお祭り.

かなり大きなセンダンの木には,今は実だけが枝の残っています.

 

妙本寺のカエデやイチョウの紅葉/黄葉も終わりです.イヌビワ(多分)の黄葉が最後でしょうか?

 

帰りの戎橋で,川を覗くと----カワセミが一羽!

しばらく見とれてしまいました.

川面すれすれに何回か飛んだので,狩りを期待したのですが,残念ながら願い叶わず.


帰りに魚を買って帰りました.青果部も併設されていて,泥ネギも売られていました.こちらは先週買ったので今日はパス.

泥ネギは,土に埋めておけば,一ヶ月以上持たせる事ができるので,重宝しています.一二週で消費してしまいますが.

今日は葱と牛肉の切り落としの炒め物(すき焼き風).

 

ネギを詠んだ短歌

(古今短歌歳時記より)

 

葱のぬた食(を)しつつふともこの葱はかたき葱ぞと父の宣(の)らしぬ  北原白秋 雀の卵

 

いつよりか心再びまどひつつわが刻みゐる冬葱の白  松田さえこ(尾崎左永子) さるびあ街

 

冬葱の直立つ道によみがへる救ひ拒みし金芝河(キムジハ)のこゑ  島田修二 渚の日日

 

葱うめて土くろぐろと盛りゐたりこの冬の地(つち)去ることあらず  馬場あき子 雪木

 

ねぎの束の光る土間より風は来てひえびえと父母の住む家にほう  小野興二郞 てのひらの闇

 

葱白き茎立ち見えて乾きたりふるさとに来てふるさと思う  林安一 風の刑 

 

ひとり身を羨まれつつもてなされ訣るるときに葱匂う掌よ  武市房子 透明季節