冬来る を詠んだ短歌2 「真冬なみの寒さ」が,今日は一転,小春日和に! それでも黄葉は進み,昨日出かけた英勝寺では,ヒイラギが満開. 電柱の白き碍子にいと細く雨はそそげり冬きたるらし 北原白秋  いと寒き冬に 入りゆくしづけさを思ひてゐるは,さびしきものを 釈迢空  あたらしく冬きたりけり鞭のごと幹ひびき合ひ竹群はあり 宮柊二  ひとり居に浜木綿を置き夜ごと見るながきは黄ばみ冬に入るさま 高野公彦

昨日の「真冬なみの寒さ」が,今日は一転,小春日和に!

 

https://tenki.jp/forecaster/kubo_tomoko/2023/11/27/26296.html

明日はもっと温かくなるという予報.しかし,金曜日はまた寒くなる---

「冬来たる」を題材としてのブログの二回目なのですが,実際の気候は,なかなか一致してくれません.

 

昨日出かけた英勝寺.

フジ,ヤマノイモ,ハゼノキ,カエデの紅葉/黃葉を掲載しましたが,他にもイチョウやヤマブキがしっかり黄葉していました.

 

 

今の時期咲いているのはツワブキ

山茶花は,かなり散り始めていました.

サネカズラの赤い実.

 

そして,このあたりでは最も大きなヒイラギの木.

小さな花をたくさんつけていました.


晩秋〜冬に花開くヒイラギは,モクセイの仲間.春に黒い実をつけます.

季節の花300 写真集
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ヒイラギ

モクセイ科 Oleaceae,モクセイ属 Osmanthus,ヒイラギ O. heterophyllus,ヒイラギ O. h. var. bibracteatus

 

なお,クリスマスのシンボルになっている赤い実をつけるセイヨウヒイラギは,モチノキ属になります.

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2017/12/12/002606

セイヨウヒイラギ - Wikipedia

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セイヨウヒイラギ

ニシキギ目 Celastrales,モチノキ科 Aquifoliaceae,モチノキ属 Ilex,

セイヨウヒイラギ I. aquifolium

 

小春日和を詠んだ短歌

(古今短歌歳時記より)

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2022/10/27/234944

帰り咲く花もありやと尋ね見む小春のどけきさくら野の宮  熊谷直好 浦のしほ貝・冬

 

小春日を山おりくれば鵯(ひよ)なきてふもとの川にわたし舟ゆく  金子薫園 小詩国

 

小春日の林を入れば落ち葉焚くにほい沁みくもけむりは見えず  古泉千樫 屋上の土

 

 

冬来る を詠んだ短歌2

(古今短歌歳時記より)

 

電柱の白き碍子にいと細く雨はそそげり冬きたるらし  北原白秋 桐の花

 

いと寒き冬に 入りゆくしづけさを思ひてゐるは,さびしきものを  釈迢空 倭をぐな

 

ひめうづの葉のあをあをと茂るときあれたる庭に冬は来むかふ  柴生田稔 入野

 

冬開く日々の晴天に骨の鳴るごとくに音す家の柱は  佐藤佐太郎 開冬

 

あたらしく冬きたりけり鞭のごと幹ひびき合ひ竹群はあり  宮柊二 日本挽歌

 

ひとり居に浜木綿を置き夜ごと見るながきは黄ばみ冬に入るさま  高野公彦 水木