秋の日・秋の陽を詠んだ短歌1 大船フラワーセンターで秋の日を満喫してきました.秋晴れとまでは言えないものの,秋の陽を受けた木々・草花をゆっくり楽しむことができました. 秋の日はうつろひやすし月草の露のさかりの色にほこるな 小沢蘆庵  地にわが影空に愁(うれひ)の雲のかげ鳩よいづこへ秋の日往(い)ぬる 山川登美子  ものなべてしづかならむと山かひの川原の砂に秋の陽のさす 斎藤茂吉  秋の日の白光(びゃっこう)にして我が澄みて思(おもひ)ふかきは為すなきごとし 北原白秋

今日は,天気予報は曇り時々晴れとあまり良いものではなかったのですが,午後は概ね晴れ.

大船フラワーセンターで,秋の日を満喫してきました.

 

正面ゲートすぐのフラワーコンテナには.ケイトウヒャクニチソウなど多くの花が植えられ,来場者を迎えてくれます.

 

園内の花壇の中心の一つは,やはりこの花,秋の花コスモス.

 

ペンタス中心の畝も用意されていました.背景の大きな木は,他ではほとんど見ることができないキジュ(かんれんぼく).

今日であった鳥は,カラスとこのハクセイキレイ.

 

返り咲きの桜.

 

パンパスヨシ(シロガネヨシ)とススキが秋を演出.

 

秋の日・秋の陽を詠んだ短歌1 

(古今短歌歳時記より)

 

しぐれつつ袖だにほさぬ秋の日にさこそ三室の山はそむらめ  藤原定家 拾遺愚草

 

秋の日はうつろひやすし月草の露のさかりの色にほこるな  小沢蘆庵 六帖詠草

 

秋の日に光りかがやく薄の穂これの高屋に上りて見れば  良寛 はちすの露

 

(あららぎ)のそりのめでたさ西の京にわれはありけり この 秋の日を  佐佐木信綱 豊旗雲

 

秋の日のあかるき空のもとを行く人あらはにも小さなるかな  金子薫園 覚めたる歌

 

秋の日の日でりを熱み草の中に入れてぞ歩むあはれわか馬  島木赤彦 柿蔭集

 

秋の日の光に酔へる夕雲か沈みて光る家並みの果てに  窪田空穂 青朽葉

 

秋の日は枝々洩りて牛草のまばらまばらは土のへに射す  長塚節 長塚節歌集

 

地にわが影空に愁(うれひ)の雲のかげ鳩よいづこへ秋の日往(い)ぬる  山川登美子

 

ものなべてしづかならむと山かひの川原の砂に秋の陽のさす  斎藤茂吉 小園

 

秋の日の白光(びゃっこう)にして我が澄みて思(おもひ)ふかきは為すなきごとし  北原白秋 牡丹の木

 

雲はゆく雲に残れる秋の日のひかりも動く黒し海原  若山牧水 海の声