秋の日・秋の陽を詠んだ短歌3  北鎌倉・浄智寺まで秋みつけに行って来ました.センリョウの実が赤みを増しています.秋咲きのクロッカスとほととぎす.細竹の林には,早くもタケノコが.色づいている柿.ピンクと白のシュウメイギク.そしてサザンカも. 折りこんでゆく秋の陽のくれないや少女の夢の鶴のかたちや 松坂弘  秋の陽よあまりあらわにふるなかれ わが恋物語 —— 一部割愛 福島泰樹  とけ合わぬ絵の具を両手にもてあます青春前期 秋の陽が降る 永井陽子

「大気が不安定」という天気予報でしたが,日没までの鎌倉はやや雲の多めながらも秋日和

北鎌倉・浄智寺まで秋みつけに行って来ました.

クロガネモチと円覚寺山門

道ばたにはかわいらしい花や実.

ペラペラヨメナヒメツルソバ,ホソバヒイラギナンテン,センリョウ.

 

浄智寺は,山に囲まれた鎌倉らしい禅寺.鎌倉五山第4位.鎌倉七福神の布袋様も安置されています.

今日もまたハクセキレイに出会いました.

秋に咲くクロッカスの仲間(多分クロッカス・スペキオスス)とホトトギス

細い竹は,早くもタケノコが大きくなってきていました.

太い竹は多くが今年成長した株.白く粉を吹いたような幹.根もとにはタケノコの皮が残っています.

カキとユズ.

ピンクと白のシュウメイギク

サザンカとチャノキの花.サザンカは秋が深まってきていることを感じさせてくれます.

 

今日もまた,夕方は,由比ヶ浜まで入り日を見に行って来ました.

 

秋の日・秋の陽を詠んだ短歌3 

(古今短歌歳時記より)

 

秋日射す垣に稚き蜂群るる小児病棟の虚しき明るさ  島田修二 花火の星

 

折りこんでゆく秋の陽のくれないや少女の夢の鶴のかたちや  松坂弘 石の鳥

 

あきあかねすでに見えざり秋の陽の光の束の角度正しき  玉井清弘 風箏

 

秋の陽よあまりあらわにふるなかれ わが恋物語 —— 一部割愛  福島泰樹 バリケード

 

秋の日が裏(つつ)みて見えぬ小鳥かな恋しきものはくらきにあらず  伊藤一彦 青の風土記

 

とけ合わぬ絵の具を両手にもてあます青春前期 秋の陽が降る  永井陽子 葦牙

 

林真理子のヌードのように容赦なく秋の没陽(いりひ)がわれを責めるよ  藤原龍一郎 夢みる頃を過ぎても