英勝寺の花,竹,モッコク(木斛) 白藤は終わってしまいましたが,境内の小さな花たちは元気いっぱい.キショウブ,ムシトリナデシコ,イモカタバミ,ハルジオン,ニワゼキショウ,オニタビラコ,ヘビイチゴ.通常雑草扱いされている草花を,意図的に残していることに気がつかされました.竹寺と言えば報国寺ですが,英勝寺の竹林も見る価値十分.若竹が美しい時期.木斛は参拝者は気にとめない名木.今の時期は「木斛落葉」.新緑の中の紅葉が美しく見えます. 木斛の芽ざしあかるく初夏の光みなぎる青の大空 金子薫園

今日は晴れた1日.

少し気温が高すぎて,爽やかな五月晴れの1日とは言い難かったのがやや残念.

それでも,久しぶりの晴れた空の下,少ない時間ですが英勝寺まで行って来ました.

このお寺も花の寺として知られていますが,白藤の花は終わってしまいました.

白藤の木自体は元気いっぱいでしたが.

藤の木同様,境内の植物自体は元気いっぱい.時に雑草扱いされる小さな植物たちに目をやれば,花も少ないとは言えません.

 

庭で目立っていたのはキショウブ.美しい花ですが,要注意外来生物である点が気になるところ.扇川にも繁殖していました.

この赤い花,私は名前を知りませんでしたがPictureThis に従うと,ムシトリナデシコ

粘液に虫が付着することがあるために名前とか.食虫植物ではありません.

こちらはシロバナイモカタバミ.イモカタバミのシロバナ品種とのこと.

ハルジオンとカタバミ

ニワゼキショウ(シシリンキウム)の仲間.

オニタビラコ.わが家にも沢山咲いています.花鉢に入り込むと時に厄介.

英勝寺では,かわいらしくて,みなおしました.

同じく,かわいらしくて見直したのがヘビイチゴ

こうやって見てくると,通常雑草扱いされている草花を,庭師の方が,意図を持って残していることに気がつかされました.

 

楓の花(目立ちません)とマツヨイグサ

 

鎌倉で竹寺と言えば報国寺ですが,英勝寺の竹林も,見る価値があります.

今の時期は,まだタケノコの皮を残した若竹が美しい.

下草にヤブミョウガを配しています.風情のある花を咲かせます.


英勝寺には,参拝に見えた方々がほとんど気にとめない名木があります.

モッコク(木斛)です.

庭木として有名で,興味がある方ならご存じかと思いますが,私はというと,つい最近まで気にもとめない,名も知らぬ木でした.

花の時期には,良い香りを境内に漂わせてくれます.

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2022/07/13/235548

そして今の時期は,「木斛落葉」.

俳句の季語になっていて,「初夏の新葉が茂る頃に、木槲の古葉が落葉すること」https://ouchidehaiku.com/contents/353127

常緑樹の落ち葉は「常磐木落葉」と呼ぶそうです.

 

見上げてみると,他の木ではなかなか見られない,新緑の中の紅葉が美しく見えます.

 

そして,足元を見ると,美しい木斛の落ち葉が,地面を彩っていました.


木斛は短歌にも詠まれていますが,多くが冬.今の時期を詠んだものは少なく,木斛落葉を詠んだ歌は見つけられませんでした.


木斛の芽ざしあかるく初夏の光みなぎる青の大空  金子薫園 山河