アメリカCDCが,デルタ株の流行も含め,今年の夏までにブレークスルー感染がどの程度起こったかについての報告をまとめ,
ニューヨークタイムズがこの報告へ解説を加えています.
Who Had Covid-19 Vaccine Breakthrough Cases? - The New York Time
結果を箇条書きにしておくと
・ワクチンを接種した人の感染に対する防御力が徐々に弱まっている可能性.
しかし,ワクチンは重症化や死亡を防ぐ強い効果を持ち続けている.
・すべての年齢層で,ブレークスルー感染の発生率は同程度
・高齢者はワクチン接種で死亡率は抑えられるものの,その死亡率は40-50歳のワクチン未接種者の死亡率より高い.
・ワクチン製造メーカ別のデータから,最も感染・死亡を抑えていたのはモデルナ.
高齢者の死亡は,ワクチン接種によりかなり抑えられるものの,40-50代のワクチン未接種者より高い割合で亡くなっていることに,個人的には最も驚かされました.
その要約記事を,以下,DeepL翻訳で.
The numbers on breakthroughs
ブレイクスルーについての数字
今年の夏,誰もがブレークスルー感染した人を知っているように思えました.今回,連邦政府の新しいデータにより,こうしたケースがどの程度の頻度で発生しているのか,また誰が最もリスクを抱えているのかについての洞察が得られました.
疾病予防管理センター(C.D.C.)の調査結果は,デルタ・ウェーブの頂点を捉えたもので、ワクチンを接種した人の感染に対する防御力が徐々に弱まっている可能性を示しています.しかし,ワクチンは重症化や死亡を防ぐ強い効果を持ち続けています.
ワクチンを接種したすべての年齢層で,ブレークスルー感染の発生率は同程度であり,ワクチンを接種していない年齢層と比較して,感染(*)の発生率ははるかに低いものでした.
(*原文では,「感染や死亡の発生率 t hey all had much lower rates of infection and death とありましたが,下記の図の説明にはなっていないため,「死亡」は割愛し,単に感染としました)
しかし,データでは,年齢によるブレークスルー死亡の率の違いが顕著に表れています.
ワクチンを接種していない高齢者は,他のどのグループよりもコヴィドによる死亡率が高く,80歳以上のワクチン接種者は,50歳以下のワクチン未接種者よりも死亡率が高かったのです.
このデータによると,米国で投与された3ブランドのワクチンは,いずれも症例数と死亡数を大幅に減少させました.しかし,ジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチンを接種した人は,発症率と死亡率がやや高く,次いでファイザー・ビオンテック社のワクチンを接種した人,モデナ社のワクチンを接種した人の順となっています.