月一回の神戸
中心部からはやや離れたハーバーランドにいます.神戸ってちょっとおしゃれな町です.先週のNHKケータイ大喜利最優秀作品は次のもの.
おすすめ爆笑作品!(平成28年12月10日)|NHK 着信御礼!ケータイ大喜利
一仕事を終えてホテルに戻る道の夜景.真ん中は「モザイク観覧車」.震災復興の象徴となっていたルミナリエは既に11日に終了していましたが,小規模なイルミネーションはあちこちで見ることができます.
こちらに来たのは夜.
昼は六甲山の向こう側にある元の職場で一仕事.建物のまわりのサザンカが満開.
そして「我が開墾地跡?」を見てきました.
かなり広い敷地の一角にある畑,その横の雑草に覆われていた法面を何年かかけて花畑にしたのですが---今は手入れする暇人が誰もいないので,荒れ放題.
でも少しずつ植えていた木々:ムクゲ・ライラック・月桂樹・梅・サクランボ,そしてコニファーがかなり大きく育っていました.
その隣の畑はよく手入れされていて
例年通り,タマネギの植え付けも終わり,大根もそろそろ食べ頃.
ところで,
この大根の地上部の「根」が,根ではないことをご存じでしょうか? 私は10年ぐらい前まで知りませんでした.
そして,今の中学生の,おそらく半数以上はこのこと知っているということは?
中学校国語教科書の多分50%以上のシェアを持つ出版社に光村図書出版があります(例えば東京都54区市地区村のうち41が光村を採択 採択地区別公立小・中学校用教科書採択結果について:東京都教育委員会).
その中一国語に以下のような文章が載っています.別に用意した図を参照にしてお読み下さい.中学生って沢山のことを学んでいるんですね.
ダイコンは大きな根? 稲垣栄洋 【一般社団法人 農山漁村文化協会】
私たちは、毎日いろいろな種類の野菜を食べています。野菜は植物ですから、根や葉、茎、花、実などの器官からできています。例えば、キャベツやレタスなら葉の部分を食べていますし、トマトやナスなら実の部分を食べています。
では、ダイコンはどの器官を食べているのでしょうか。漢字で「大根」と書くくらいですから、根のように思うかもしれませんが、そんなに単純ではありません。
ダイコンの芽であるカイワレダイコンを見ながら考えてみましょう。カイワレダイコンは、双葉と根、その間に伸びた胚軸とよばれる茎から成り立っています。根の部分には、種から長く伸びた主根と、主根から生えている細いひげのような側根があります。私たちが食べるダイコンをよく見てみると、下の方に細かい側根が付いていたり、側根の付いていた跡に穴が空いていたりします。ダイコンの下の方は主根が太ってできているのです。いっぽう、ダイコンの上の方を見ると、側根がなく、すべすべしています。この上の部分は、根ではなく胚軸が太ったものです。つまり、ダイコンの場合、上の部分と下の部分とで違う器官を食べているのです。
器官が違うことで、じつは味も違ってきます。なぜ違ってくるのでしょう。
胚軸の部分は水分が多く、甘いのが特徴です。胚軸は、根で吸収した水分を地上の茎や葉に送り、葉で作られた糖分などの栄養分を根に送る役割をしているからです。
いっぽう、根の部分は辛いのが特徴です。ダイコンは下にいくほど辛味が増していきます。ダイコンのいちばん上の部分と、いちばん下の部分を比較すると、下のほうが十倍も辛味成分が多いのです。ここには、植物の知恵ともいえる理由が隠されています。
根には、葉で作られた栄養分が豊富に運ばれてきます。これは、いずれ花を咲かす時期に使う大切な栄養分なので、土の中の虫に食べられては困ります。そこで、虫の害から身を守るため、辛味成分を蓄えているのです。ダイコンの辛味成分は、普段は細胞の中にありますが、虫にかじられて細胞が破壊されると、化学反応を起こして、辛味を発揮するような仕組みになっています。そのため、たくさんの細胞が壊れるほど辛味が増すことになります。
これらの特徴を活用して調理すると、ダイコンのさまざまな味を引き出すことができます。例えば、大根下ろしを作るときに、辛いのが好きな人は下の部分が向いていますし、辛いのが苦手な人は上の部分を使うと辛味の少ない大根下ろしを作ることができます。また、ダイコンを力強く直線的に下ろすと、細胞が破壊されて、より辛味が増します。逆に、円を描くようにやさしく下ろせば、破壊される細胞が少なくなり、辛味がおさえられるのです。
普段何気なく食べているダイコンも、植物として観察してみると興味深い発見があります。他の野菜はどうでしょうか。いろいろと調べてみると、これまで気づかなかった野菜の新しい魅力が見えてくるかもしれません。
http://www.osaka-ohtani.ac.jp/common/img/department/welfare/download/039_p83.pdf
http://nougyosys.city.bungotakada.oita.jp/e_yasai/seiiku/seiiku_hidai.htm