団子 名物団子と団子の歴史 日本人が大好きな団子は,全国に名物団子を生み出しました.今は日本中に売られているみたらし団子ももとは京都の下賀茂神社で氏子がつくり後に社頭の茶店で売ったもの.中世まで団子は貴族や僧侶の「点心」であったと考えられています.団子の名前は平安期にも見られますが,室町時代に急速に広まりました.

日本人の多くが大好きな団子.

https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2024/03/27/235653

日本各地には,名物となっている団子が数多く見られます.

とりわけ万人に人気で,日本各地に広まっているみたらし団子も,もとは,「 京都市左京区の賀茂御祖かもみおや神社(下賀茂神社)の葵祭や御手洗会(みたらしえ)などの折に氏子が家々で作り、のちには社頭の茶店で売った団子(日本国語大辞典)」とのこと.

御手洗(みたらし)団子 京都

みたらし団子 高山

以下は,ニッポニカ「団子」の解説に名前が挙がっていた名物団子です.京都御手洗団子同様歴史が古いものは,十団子(1524年の記録がある),京都編笠団子(寛永年間1624〜1644の記録)など.

十団子 駿河

https://ja.wikipedia.org/wiki/十団子

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七条編笠(編笠)団子 京都

きびだんご 岡山

茶団子 京都宇治

笹団子 新潟

言問(こととい)団子 東京 向島(むこうじま)

草団子 柴又(柴又)

 

団子の来歴は「諸説あって明らかではない平凡社世界大百科事典)」とはされるものの---

日本国語大辞典によれば,中世までは,もっぱら貴族や僧侶の点心(昼食の前に、一時の空腹をいやすための少量の食事)として食べられていたようです.

平安時代に記録のある唐菓子『団喜』は今の団子とよく似たもの」で,「室町時代初期の書にある唐菓子の中に団子(だんす)という名前がある」とのこと平凡社世界大百科事典)

「団子」という名前は,「新猿楽記」(平安時代中期)が初見と考えられ,室町時代には多く見られるようになりました.

上に挙げた十団子や御手洗団子はそのはしりというべきものだったと考えられます.平凡社世界大百科事典)

 

なお,団子は主に丸い形のものを指し,平たくしたものは「餅」と呼ばれることが多いとのことです.