スパイス(スパイス&ハーブ)について,まとめています(すでに取り上げたシソ目シソ科のハーブは省きます).
今日はパプリカ2
スパイス(スパイス&ハーブ)7
パプリカ2
アメリカでの「パプリカ」
日本でパプリカと言えば,野菜の名前になりますが,アメリカでpaprikaといえば,主にスパイスとしてのpaprika powderをさします.
https://www.newworldencyclopedia.org/entry/Paprika
パプリカは,sweet red bell peppers(Capsicum annuum)のさやを乾燥させたものを粉砕して作られる.多くの料理で調味料や付け合せとして使われる.
ただし,多くのヨーロッパ諸国では,パプリカという名称はsweet red bell peppersそのものを指すこともある.オランダ語の "groene paprika "と "gele paprika "は,それぞれ緑と黄色の果実を指す.同様に,ハンガリー語,ドイツ語,ポーランド語,日本語,韓国語では,「パプリカ」はスパイスの原料となる果実bell pepperや,時にはhot pepper唐辛子を指す.
アメリカでの宣伝文句は次の通り.またしてもマコーミックの記事で申し訳ありませんが---
https://www.mccormick.com/articles/mccormick/about-paprika
パプリカをどう使おうかと迷っているなら,豚肉,鶏肉,牛肉の煮込み料理に入れてみましょう.パプリカはまろやかで,美しい色とほのかな甘みをもたらします.バーベキューソース,揉み込み料理,マリネからイタリアンソーセージ,ポテトキャセロール,クリームソース,卵料理まで,あらゆる料理に使うことができます.マック&チーズにふりかけるのもいいです!
https://www.bonappetit.com/story/different-types-of-paprika
ハンガリーとパプリカ/パプリカの語源
パプリカ(パウダー)は,スペイン,ハンガリー,南米,アメリカカリフォルニア等で作られていますが,その中で最も優れているとされるのがハンガリー産.(ただし,ハンガリーのパプリカは何種類もあって,中には辛いものもあるので注意が必要)
ハンガリー料理では主役級の調味料として人気があり,ハンガリーのパプリカ料理は世界的にもよく知られているとのこと.
https://theculturetrip.com/europe/hungary/articles/10-hungarian-dishes-for-paprika-lovers
https://en.wikipedia.org/wiki/Chicken_paprikash
そもそも,パプリカ自体がハンガリー生まれとされ,パプリカの語源もハンガリー語!(大元はpepperと同じラテン語ですから,ハンガリー経由で生まれた言葉が正確?)
paprika
https://www.etymonline.com/search?q=paprika
1839年,ハンガリー語のpaprikaが語源で,セルボ・クロアチア語のpapar(胡椒),ラテン語のpiperまたは現代ギリシャ語のpiperiに由来する短縮形.1569年までにハンガリーで知られるようになった.
ハンガリー人のノーベル賞受賞者,セント=ジェルジ・アルベルト(Nagyrápolti Szent-Györgyi Albert)は,ビタミンCの発見者として有名ですが---
https://www.acs.org/education/whatischemistry/landmarks/szentgyorgyi.html
その時使った材料は,なんとパプリカ!
パプリカにはビタミンCが沢山含まれています.
その他のパプリカを使った料理.
昨日取り上げたように,パプリカはインドでもなくてはならない香辛料となっているほか,スペイン,モロッコなどのパプリカ料理もよく知られているようです.https://en.wikipedia.org/wiki/Paprika
パプリカを使ったインド料理
https://yachikusakusaki.hatenablog.com/entry/2023/08/17/235752
パプリカを使ったスペイン料理.